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カテゴリー ダメダメ家庭が子供に与えない情報,スキル
配信日 04年5月12日
タイトル 祖先に関する情報
「祖先を大切に敬いなさい!」
ありがたい?お説教の代表例ですね?
では、なぜ?
なぜに祖先を敬わなくてはいけないの?

大体において、言われる理由は
とにかく、「そういうもの」なのだ!
あるいは、「祖先がいるからオマエが生まれたんじゃないか!」

と、それこそ、「そういうもの」ですよね?
私はこのメールマガジンで何回も書いていますが、人との会話において、出てきた質問に的確に回答することよりも、「そもそも何故にそのような質問が出て来るのか?」を考えることが、重要な意味を持っていることがよくあります。

「なぜに祖先を敬わなくてはいけないのか?」という質問も、質問がなされること自体に意味ある質問の1つといえるでしょう。

マトモ家庭ではそのような質問は出てきません。
だって、親は子供に自分の親・・・つまり、子供の祖父母について語るものですからね。
「アナタのおばあちゃんはやさしい人で、私に色々なことをしてくれた。」
「私が困っている時に相談に乗ってくれた。」
「私が子供のとき、セーターを編んでくれた。」
「誕生日にこんなプレゼントをしてくれた。」
「あなたが産まれた時は大喜びだった。」
・・・等々、色々とありますよね?
別に「祖先を敬いなさい!」なんて言わなくてもいいわけです。だって子供にとって自分の好きな存在(この場合は自分の親)が好きな存在というだけで、好きになり大切に思うものでしょ?

「祖先を敬う」なんて抽象的な言葉なんて必要ないわけです。
マトモ家庭の子供にとっては祖父母という存在は、例えその人がもうお亡くなりになっていたとしても、家族の一部と言える存在であって、抽象的な存在ではなく、実感的な存在の延長にあるものなんですね。

ところがダメダメ家庭ではそうはいかない。
当然のこととして、ダメダメ家庭の親は自分の子供に対して、自分の親のことを話さない。
だって、ダメダメ家庭を作る親の、そのまた親なんてやっぱりダメダメなんですね。親にとってもいい思い出なんてないわけです。
むしろ、ダメダメの総本山といえる存在なんですから。

だからダメダメ家庭の子供は、祖父母のことを知らないわけ。たとえまだこの世に生きていても名前も知らない状態。まあ、苗字くらいは知っているでしょうが・・・

マトモ家庭の子供は祖父母を「家族の延長」と捉えているのに対し、ダメダメ家庭では祖父母というものは「祖先」という抽象的な概念で理解しているんですね。

「祖先がいなければ、自分も生まれなかっただろう・・・」確かに学術理論?としてはそうですが、それが抽象的な理解だと、「シーラカンスや猿がいなければ、自分も生まれなかっただろう・・・」と同じ意味になってしまうわけです。ダーウィンの進化論の講義を受けている感じになっちゃうんですね。

「人類の祖先たるシーラカンスを殺すなんてケシカラン!」
「祖先を大切にしろ!」というお説教から、そのようなメッセージを引き出すことだってあるんですね。祖父母もシーラカンスも祖先だし、実感があるわけでもないし、どのみち親しみを感じる存在というわけでなし・・・名前だって知らないし・・・

そもそも、親と子の家族の会話で、親が「自分の親」について語らない状態なんて、ダメダメそのものですよね?子供だったら通常は聞くでしょ?
「ねえ、お母さん、おばあさんって、どんな人だったの?」って・・・
勿論、ダメダメ家庭の祖父母なんてダメダメの総本山なんだから、親としても語りたくはない場合も多くあるでしょう。
しかし、そのような場合には、「親のことを語りたくはない自分」という状態を自覚しているかどうか?は重要になるわけです。

親のことを語りたくはないと自覚しているのなら、色々なことに慎重になる必要があるわけです。一般の人と同じような「普通」どおりにはいかないことを覚悟する必要がでてくる。
だって、そもそも「普通」ではないダメダメ環境ということなんですからね。

20年以上前にアメリカで「ルーツ」という実話小説が大ヒットしました。テレビシリーズにもなりました。アフリカから奴隷としてアメリカに連れてこられた黒人が、祖先からの話を語り継いでいくという実話です。

そうですよね!語られなければ親しみなんて湧くわけもありませんよね?祖先という抽象的存在ではなく、その「祖先」の人の折々の感情が追体験できるから、親しみも尊敬もわくわけでしょ?

「祖先を敬いなさい!」とカルト宗教のマインドコントロールのように100回連呼するより、実際の祖父母の行動を子供に語る方が効果があるのは当然でしょ?
ところがダメダメ家庭ではそのようなことは語られない。まあ、語るに値しないわけです。ダメダメの総本山だし、むしろ諸悪の根源とも言える存在だし・・・思い出すだけで不快になるし・・・まあ、しょうがないよね。

だから、もし誰かと結婚するような話になったら、相手の祖父母のことを聞いてみてみましょう。相手の家庭のレベルがわかりますよ。別に文化的な、あるいは政治的な業績ではなくてもいいわけ。料理が好きだったでも、犬をかわいがっていたでもいいわけ。好きな本でもいいし、誕生日の思い出でもいい・・・質より量ですね。マトモ家庭だったら、その祖父母と会ったことがなくても、色々と話せるものなんですね。

語るに値する話がない家庭だったら確実にダメダメ家庭の出身者ですし、そんな人と何も覚悟もなく結婚すると、新たなダメダメ家庭を作ることになるわけです。

「祖先を敬いなさい!」と周囲の大人は問答無用に説教するものですが、そのような「現場の論理を無視した説教」がダメダメ家庭の子供に大変に悪影響を及ぼすことは以前に配信しております。

目の前にいる子供が「何故に祖先を敬わないのか?」について立ち止まって考えてみることのない大人も、やっぱりダメダメなんですね。

(終了)
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発信後記

そういえば、このメールマガジンももう100回近く配信を重ねました。
3つのマガジンから配信しているのですが、トチって2重配信をやってしまったり・・・と配信回数は少しづつ違っています。

ネタはまだまだありますので、これからもよろしくお願いいたします。
R.10/11/12