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カテゴリー ダメダメ家庭は立派な言葉が好き
配信日 04年6月4日
タイトル 子供のケンカに親が出るな!
子供だって子供同士のトラブルに遭遇することも多くあるでしょう。子供は肉体的にも経済的にも、弱い存在です。ということで、子供が親を頼ってくる時もあると思います。

しかし、ダメダメ家庭の親は決して子供のトラブルへのサポートはしないんですね。
そもそも、自分の子供を育てることに対して当事者意識もない。
というか、「自分は子供を育てる面倒を押し付けられたかわいそうな被害者だ!」と自分を認定しているのがダメダメな親というもの。
だからこそ、子供のトラブルに対してケアーするという発想そのものがない。
だから、いとも簡単に、子供からの救援要請を拒否することになる。
そのような時にダメダメな親が重宝する言葉は「子供のケンカに親が出るな!」という言葉です。確かそのような立派な「物言い」があったはずですね?

まあ、子供同士のトラブルにいちいち親が介入することは「いい親」と言えないことは明白でしょう。
子供同士のモメ事は基本的には子供同士で解決するのが、正論ですよね?
子供ならではの理由もあるわけですから、いちいち大人が介入していたら、それこそモンスター呼ばわりですよ。
ということで、ダメダメ家庭の親は、そのようなありがたい正論を盾に、子供のトラブルには介入しないんですね。

まあ、すべてのトラブルを子供だけで解決することは、確かに将来の訓練になるでしょう。ただ子供にとっては、「いざとなったら、親がサポートしてくれる。」と言う安心感があるのと、親なんて全くあてにならないのでは全然違って来るものですよね?
ダメダメ家庭の親は、子供にとっては支配者であって、保護者ではないわけ。
親にしてみれば、子供になんて「捨て駒」に過ぎないわけです。
逆に言うと、そんな感覚だからこそ、気軽に子供を作るわけ。

そんな基本的な常識を持っているので、もし子供が「ちょっと聞いてよ〜。」とか「お母さん、助けてよぉ〜」とサポートを求めてきたら、即座に「子供のケンカに親が出るようなマネはしない。そのような親では周囲から笑われてしまう。」と強く拒否する。それがダメダメ家庭というもの。

そして、このような正論は周囲からは高く評価されたりするものでしょ?
「ウチは子供の自主性を伸ばすために、子供の問題は子供自身で解決するようにしているんだ!!」
そんな言葉によって、周囲からは大絶賛ですよね。
『おお!なんて立派な親なんだ!!』との声が湧き起こることになる。
言葉自体は立派な正論ですし、親が子供へのサポートを拒否しているのですから、子供しても、もう親に相談を持ちかけるようなことはしなくなります。子供としても否がおうにも自分自身で解決せざるを得ない。

また、子供と言うものは身体的に弱い存在ですので、親のサポートを全く当てにできない場合には、子供はケンカする際に身一つでは勝ち目はありません。
結局は、子供はどう考えるでしょうか?

まずは争いを避けないといけませんよね?
このこと自体は悪いことではありません。しかし、争いを避けるためには周囲に配慮して人に合わせる必要がありますよね?自分を殺して周囲に合わせるわけ。あるいは、強いものの子分になるとか・・・
いずれにせよ、「政治的に」行動しないといけないわけ。

子供の頃から、周囲に配慮して政治的に行動している人間の成れの果てなんて、ここで言うまでもないでしょう?もう、精神的に疲れ果ててしまいますよね?
また、自己主張も全く出来ない環境だったら、生きるのもイヤになりますよね?

あるいは、どうしても争いが避けられない場合もありますよね?
自分自身の正義感を曲げてまで人に合わせるのも問題でしょ?

それとも自分の子供は信念など持たない方がいいのでしょうか?
それもひとつの考え方であることは確かでしょう。いかにもダメダメな発想ですが・・・
しかし、その子供だって譲ることのできない信念を持つ場合もありますよね?だから争いなんて避けられるものではないし、避けているばかりでも問題であるわけです。

そうなると、子供は予想される争いに備えてどうするか?
当然のこととして、子供も効果の高い武器を持つようになります。周囲に「頼る人がいない」状況で、自分の身は自分で身を守る必要性がありますので、どうしても「効果的な手段」が必要になるわけ。そして、ちょっとしたトラブルに際しても、どうしても過激な対応を取りがちです。
それだけ普段から「追い詰められた」精神状態と言えるわけですね。安心感を持てないので過激にならざるを得ないわけ。別のところで書いていますが、張り詰めた風船のようなもの。ちょっとのことで「ポンっ」となってしまう。
逆に言うと、過剰反応なり、これみよがしの武器は、周囲に対する不信感の表明のようなもの。まるで、国家としての北朝鮮のよう状態。

結局は、「己を捨てて、ただ人に合わせるだけ。」の人間になるか、自分を守るために武器に拘り、過激な行動をするか?
どちらの場合でも、ダメダメ家庭の出身者で多いパターンでしょ?

結局は、「子供のケンカに親は出るな!」という日本古来の格言により、犯罪者が育成されちゃうわけですね。
「子供のケンカに親が出ない。」のはいいとして、だからこそ、子供のケンカがますます続くことになるし、それが大人になっても続くことになる。
そう!「子供のケンカに親が出ない。」態度の積み重ねが、その成れの果てとしての、過剰反応してばかりのケンカばかりの大人であり、そして、犯罪行為となってしまうわけ。

そんな大人による事件の後で、かつて、「子供の自主性に配慮した子育てだ!」ということで、ダメダメな親の放任を絶賛していた周囲の人が言うのはこの言葉になるわけ。
「いったい、どんな子育てをしたら、こんな人間になるんだか?」
「まったく、親の顔が見てみたいものだわ!」
「子は親の鏡って、よく言ったものね!」


ちなみに・・・

またまた長崎県で事件が起きましたが・・・
小学6年生の女子による殺傷事件のようです。
テレビ等では訳知り?のコメンテイターによる「インターネットの掲示板云々」とかの的外れなコメントが炸裂していますが・・・バッカじゃないの?

どんな人間でも、たとえ子供であっても、何らかのトラブルに遭遇することは不可避ですよね?

そのようなトラブルに遭遇したときに、誰が相談相手になってくれるのか?そのことが問題でしょ?トラブルに遭遇することが問題なんじゃなくて、子供がトラブルをすべて自力で解決しなければならないことが問題ですよね?
ダメダメ家庭では親は子供の相談相手にはなってくれない。それこそ今回の「お題」のような教育的な正論を展開されるだけ。

おまけに、以前から何回も書いていますが、ダメダメ家庭の人間は「人に入れ込む」傾向が強い。普段から「自分は理解されていない。」と思っているので、「唯一の理解者」と思ってしまうと、その人に入れ込んでしまうんですね。そして入れ込んだ相手に「裏切られた!」と思ったら過激な行動に出てしまうんですね。

ですから、今回の長崎のような事件は「起こるべくして起こった」わけです。不思議でも何でもありません。

(終了)
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発信後記

今回の長崎の事件で、加害者の子供は
マジメで責任感の強い生徒だった、
「普通」の家庭だった、
いつも挨拶をしっかりしていた、
成績もよかった。
どうしてこんなことに・・・って・・・毎度毎度おなじみのセリフ。
ギャグを言っているのならまだしも、シリアスで言っているのなら完全にバカでしょ?
このような問題の見えない状態こそが大問題でしょ?

おまけに最後の決めセリフ。
「命の大切さを教えなくては!」
まずもって、「命の大切さ」をどうやって教えるのかな?
それともギャグで言っているのかな?それも不謹慎ですねぇ・・

まあ、この調子だと今後も同じような事件がドンドン起こることになるんでしょうね。
そして毎度毎度のコメントがまた登場するんでしょうね。


(注)・・・ここでの長崎県の事件は、小学6年生での殺害事件の方です。猟銃で人を殺した事件ではありません。とはいえ、猟銃事件についても、この記述がまったく適用できるわけですが。
R.10/11/13