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カテゴリー ダメダメ家庭と学校
配信日 04年6月7日 (11年2月4日 記述を追加)
タイトル 学校の悪口を聞きたがる
食の問題の専門家によると、何かの講演会で学校給食の問題を指摘すると、受講者の母親たちの目が輝いて、「まさに、そう!そうなのよ!よく言ってくれたわ!わが意を得たり!」と言った表情になるそうです。
「そうよ!そのようなことを聞きたかったのよ!!」
ダメダメな親は、往々にして、そのような学校の問題点の話を聞きたがります。

子供を学校に通わせている家庭にとって、子供が通っている学校の問題について関心を持つことは当然ですよね?
しかし、重要なことはその学校の問題点を知った後で、親がどのような対処をするかでしょ?
問題点を知っただけでは意味はありませんよね?
そんなに学校が問題だったら、さっさと転校させるなり、校長に意見をぶつけるなり・・・何がしかの対応を取る必要がありますよね?食の問題に関して言うと、学校給食がダメならお弁当を持たせるとか・・・
しかし、ダメダメな親は、学校の問題点を知って喜んでいるだけなんですね。

そう!!
ダメダメな親は、子供が通っている学校に多くの問題があった方がうれしいんです。
そんなことを書くと、この文章をお読みになっておられる方は「またまた何を言っているのぉ?」って、思うでしょ?
しかし、学校に関わる保護者同士の会話などで、そのような学校の問題点を聞いて、妙にうれしそうな人って実際にいますよね?
何故にうれしいんでしょうか?

だって、そのように、学校に問題があれば、そして、それについてみんなが合意していれば、子供に何か問題が起った場合には、全部学校のせいになってしまうでしょ?
だって、それだけ「札付き」の学校ということなんですからね。
子供にトラブルが起った場合には、学校の問題とすることができますよ。
つまり、親としては「悪くはない。」と言えることになる。
これは、ダメダメな親にしてみれば、非常に心休まることといえる。
いくらダメダメな親であっても、そのことを意識しているわけではありません。しかし、ダメダメな親は「自分が悪いんじゃない!学校が悪いんだ!!」と思えるようなシチュエーションを無意識的に望んでいるわけです。

それこそ、その学校の生徒に何か事件があったら、
「やっぱりこの学校はダメねぇ・・・」
「前からヘンだったわ!」
そのように安心して嘆くことができてしまう。

しかし・・・当然のことながら、そんなに学校がダメダメであることが前から判っていたら、親として事前に何がしかの対応を取る必要があるでしょ?
そのような対応を取らない親が、そもそもダメダメなんですね。

おまけに、そのようなヨタ者同士による会話で知識武装した学校の問題点の話を、家庭内で子供に対して説明することになる。
「この学校は、このような点でダメダメ!!」
「ご近所の○○さんも、この学校の○○の点が問題があると言っている。」
しかし、そんな親の言葉を聞いた子供はどう思うでしょうか?
『だったら、さっさと転校させてよ!』
そう思うに決まっていますよね?
まさに『で、結局は、アンタはどうするの?どうしたいの?』『このボクはどうすればいいの?』と疑問に思うだけですよ。
しかし、ダメダメな親の方は、先ほど仕入れた学校の問題点ネタを滔滔と子供に語るだけ。
そして「ああ!なんてダメな学校なんだろう?!」と大仰に嘆くだけ。

これではねぇ・・・
イヤ、ホント、子供としてはどうすればいいの?
そんなダメ学校に通い続けたらグレちゃいますよ。
しかし、そのように子供のトラブルが起こってしまうと、それこそ以前から準備してあった、「あの学校には問題があって・・・」と言えてしまう。
逆に言うと、衆目が一致する問題点があるわけだから、言い訳が簡単に言えてしまうことになり、親が主体的に事態を改善していこうとはしない。
ダメダメな親はこのような責任転嫁を意識してやっているわけではなく、無意識的にやっているだけ。だから、自覚もない。

ダメダメ家庭は被害者意識だけがあって、当事者意識がない。だから問題のある学校による被害者という立場を得られればそれでよくなってしまう。
被害者という立ち位置を内心では求めているので、それこそ、子供が自殺でもしてくれたら、これ幸いと、学校の問題を責めることになる。
あるいは、ちょっとのことで学校に食いついてモンスターペアレントになってしまう。
なんと言っても、「この学校は前からおかしかった。」と認識しているわけだから、学校への抗議にも熱が入りますよ。

学校の悪口を聞きたがる人は、悪口を聞くことが主であり、子供の環境を改善することは単なる名目になっている。悪口を仕入れて、自分がかわいそうな被害者という立ち位置を獲得できればそれでいい。自分の子供が現実問題としてどんな状況になるかという点には関心がなく、学校からのとばっちりが自分のところに飛んできたら大いに反応することになる。
その手の親は被害者意識が強いので、親である自分への被害には過敏に反応する、
しかし、当事者意識がないので、子供の意向には何も配慮しない。
むしろ、子供に対しては「親に面倒を持ち込むな!」「いったい、誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ?」と恩を着せるだけ。

子育てに対する当事者意識がないんだから、親としても何も考えないままで、子供の環境も何も改善もなされない。
そして、ただ「悪いのは全部学校のせい!」と言っているだけ。逆に言うと、そのようにいつでも言えるように、学校の悪口を集めているわけです。そんな知識武装した親に対して、子供としても要求を出しようもない。だって悪いのは、親ではなく学校の方なんだし・・・
子供の側が校長に直訴して改善要求を出すの?

別のところで書いていますが、ダメダメ家庭の人間は、自分で考え、判断し、対処することをしない。
だから、評価にはこだわりますが、自分が判断することに役に立つ材料には関心がない。
だから、ちょっとした見解や情報も、評価を下すことに使われて、自分の判断には使われない。
学校の問題点を聞いても、「だから、ダメダメな学校だ!」という評価で完結してしまい、「じゃあ、その学校なり、その学校に通っている自分の子供をどうするのか?」という判断にはまったく使われないわけです。

まあ、こんなダメダメな親だったら、事件が起こるのも致し方がありませんね。

ちなみに、長崎の、新しい・・・小学6年生による殺傷事件の方ですが・・・
まあ、「古い方」の事件での対応を見れば、このような事件が起こるのも無理からぬことでしょ?
確かに長崎の教育関係者も「改善」のための対策を取ったでしょう。
しかし、その対策は生徒を向いたものというより、文部科学省を向いたものでしょ?
だから、生徒にとっての環境は何も改善されていないわけです。

しかし、これはこれでしょうがない。長崎の教育関係者だって、まさに「宮使え」なんですから。上司の命令には逆らえませんよ。
実際問題として、何か事件があった後に、どのような対応を取ったかをチェックすれば、学校なり、地域なりが、その事件の反省を踏まえ、以前より良好な環境になったのか?ますますダメな環境になったのかについて、スグに判ります。

そう言えば、何年か前、埼玉県のとある県立高校で、文化祭か何かで問題になった学校がありました。先日その学校の生徒がカンニングを疑われて自殺しました。その生徒自身はお気の毒ですが、そんな「フダ付き」の学校に子供を通わせる親も親。
親がやらなければならないことは、長崎県の教育を改善することでも、県立高校の管理体制を改善することでもありませんよ。
ダメなところからさっさと避難する。
それで十分ですよ。

ただ、ダメダメな親は、「長崎県はダメダメだ!」と言いつつ、と言うよりも、だからこそ長崎県の公立の学校に子供を通わせ続けたりする。トラブルが起こった場合の明確な犯人が設定できていることが、ダメダメな親にとっては都合がよくなる。
そんなダメダメな学校であるがゆえに、実際に問題が起っても「ワタシは悪くない!」「この学校は、アナタたちも知っているように、前からおかしかったじゃないか!」と主張することになる。

しかし、だからこそ子供にしてみれば、対処不能でしょ?
子供にとって、学校や住居は変更可能ですが、親は変更できませんからね。

まあ、今回の長崎の事件を踏まえての対応ということで、「子供に命の大切さを教える。」とか「子供のインターネットの利用を見直す。」とかの的外れな対応を取るような学校では、別の事件が起こっても当然です。だって、そのような対応は、子供の方を向いた対応ではなく、文部科学省を向いた対応なんですからね。そんな対応は事件を防止するために子供にロボトミー手術をするようなもの。そんな学校に子供を通わせる親も親なんですね。

しかし、ダメダメな親は事件の対応は全部、学校任せとなる。
マトモな親なら、ダメダメな学校に通わせていた親としての自分の問題に目が行くわけですが、当事者意識がないダメダメな親はそんな発想はしない。
ダメダメな学校だからこそ、つまり学校側は加害者だからこそ、学校側が主体的に対応すべきだ・・・そのような発想になっているわけです。
ということで、相手がダメダメであると分かっているがゆえに「加害者であるアンタたちがなんとかするべきだ!」と言いだし、対応をダメダメな相手に丸投げすることになる。

その結果がどうなるかなんて、それこそ小学生でも分かること。
しかし、相手がダメダメであるがゆえに、事態の対応を相手に投げる発想は、当事者意識のないダメダメ人間に顕著でしょ?
学校の悪口を聞きたがる姿を見ただけで、その後に発生するトラブルも予想できたりするものなんですね。

(終了)
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発信後記

長崎県の教育委員会等に、抗議のメールや電話を出した人が・・・予想通り・・・沢山いたそうですが・・・
前にも書いていますが、そのような抗議の意見をぶつけるような人は、自分自身がダメダメな親なんですね。
そんな電話をかけているヒマがあったら、今回の事件について自分の子供とフランクな会話でもした方がマシでしょ?
しかし、抗議の電話をかけるような人は、結局は「人の話を聞かない人」なんですね。
教育委員会の話を聞かないのはともかく、自分の子供の話だって、聞いていないもんです。

しかし、今回の加害者の子供・・・話を聞くにつけ「絵に描いた」ように典型的なダメダメ家庭の子供ですね。
何故このような事件を?
と、疑問に持たれる方が疑問です。むしろ、あまりに典型的な事件ですよ。
R.11/2/4