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カテゴリー ダメダメ家庭が子供に与えない体験,境遇
配信日 04年8月23日 (10年9月9日 記述を追加)
タイトル 将来を考える習慣 (なるようにしか、ならない)
「そんなことをしていたら、アナタも将来において、困ることになるよ!」
子供に対し、そのような説教がなされることがよくありますよね?
しかし、ダメダメ家庭の子供に、そのような説教は全く無意味なんですね。
だって、ダメダメ家庭の子供は「自分の将来」について考えることが大嫌いなんですから。
将来困るとか困らないとかの問題というより、現在の時点で、自分の将来を考えること自体が大嫌いなんですね。

そもそも、子供という存在にとって最大の財産はなんでしょうか?
それは未来の時間であり、将来の可能性ですよね?

自分の未来を向上させていく努力。
よい将来を送れるための準備。
子供時代にしなくてはならないことって、そういうことですよね?

ところがダメダメ家庭の子供は自分の将来について考えることをしません。
だって、当然ですよね?
ダメダメ家庭の子供にとっては、自分の将来というものが一番考えたくない対象なんですから。

たとえ、子供なりに将来の夢を持っていたとしても、親がサポートしてくれるわけでなし。
サポートどころか、「親の老後の面倒を見ろ!」「親が支払った、お前の学費や食費のことを考えろ!」と言われ続けている。
親からのサポートではなく、親へのサポートが第一となっている将来。だからロクな将来が思い浮かぶわけでなし・・・まさに、絵に描いたような、「お先、真っ暗」状態。これでは、誰だって考えたくなくなりますよ。

ヘタに将来の夢なんか持っていたりすると、まずもって家庭内の軋轢に悩まされ続けるわけです。これでは精神衛生上いいわけがありませんよね?子供としては、家庭内で葛藤の日々を覚悟するの?そんな日々だったら、子供だってもちませんよ。結局は、子供としても希望を持たず、そして自分の将来について考えないようにしてしまう。
また、ダメダメな親の方としては、以前に配信したように、「まっ、これがオマエの運命だと思って諦めろ!」と子供を諦念に導くだけ。

だから、ダメダメ家庭の子供は自分の将来について考えないようになっていくわけです。
まあ、「なるようにしか、ならない。」という悟りの境地ですね。
まさに、親からの指導に従って「これが、自分の運命だと思って諦める。」ようになるわけ。
まさに「この門より入るもの、希望を捨てよ!」の境地になってしまう。
別のところで取り上げておりますが、ロシアの文学者のチェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」という作品があります。この作品の主人公ワーニャとしては、自分の将来に対して希望を持てないことが、彼の絶望の一番の原因でした。

そういえば、昨年の古い方の長崎の幼児殺害事件の中学生も、学校の作文か何かで「将来は父親と同じラーメン屋さんになりたい。」とか書いていたそうです。それを、とあるテレビ局では言葉どおりに受けて「彼も立派な夢を持っていたのに・・・どうして、こんな事件を起こしてしまったのか?」と、とんでもないコメントをしている人もいました。まあ、マスコミの人の知能の低さも相変わらず。

その中学生の父親が自分のラーメン屋さんで生きがいを持って仕事にあたっている人なんでしょうか?もしそうなら子供があのような事件を起こしたりはしないでしょう。
何も考えずに、ただダラダラとラーメン屋さん稼業を営んでいる。その子供も将来のことを考えたくないので、とりあえず「自分としては、父親と同じラーメン屋を希望している。」と周囲に言っておく。
なんと言っても父親と同じだったら努力しなくてもなれるわけです。つまりその中学生は将来への努力を放棄している状態なんですね。

なぜに努力を放棄するのかというと実に簡単。将来の夢の実現に対して家族からのサポートもなく、足を引っ張ることしかしないからですね。
そのような未来が見えてしまっていたら、そりゃ将来を考えるのもイヤになりますし、努力をする気にもならないでしょ?

父親に対して敬意を持てず、自分なりに努力する気がないからこそ、「父親と同じ職業でいいや・・・」と、言葉の上ではなってしまうわけ。
そのようなことは、家庭がメチャクチャだからこそ、子供が登校拒否とか引きこもりになってしまっている状態と同じなんですね。

しかし、子供の頃から希望を捨てることを要求されてしまっていれば、それこそ自暴自棄になるのも当然でしょ?
あのような事件は起きるべくしておきたわけですね。

それこそ、皆さんのお子さんが学校の友達を家に連れてきたような時に、その子供の「将来の夢」について聞いてみると面白いですよ。

将来の夢なんて、歌手とかプロ野球選手のような現実離れしたものでもいいわけですよね。どうせ子供なんだし・・・
小学生のクセにサラリーマンとか公務員になりたいといったり、「将来の夢?そんなこと考えたことがないなぁ・・・」なんて言ったりする子供の場合は、ダメダメ家庭の子供である可能性が高いわけ。
あるいは「なるようにしかならない。」という悟りの発言とか・・・

だって、「いかに自分の将来について考えていないか?」「考えるのがイヤなのか?」「考えてもムダだと諦めているのか?」見えてくるわけです。

自分の将来について考えるのがイヤな子供なんて、どのみち将来もいいことはありませんものね。

自分の将来について考えない人間なので、たとえ就職してもスグに離職することになる。だって当然でしょ?そもそも自分の将来について考えた上で、就職先を選択したわけではないんですからね。

あるいは女の子が結婚する時も同じようなことが起こるわけ。
自分の将来についてじっくり考えないまま結婚相手を選択する。選択というか、ただ成り行きで突っ走っているだけ。
「なるようにしか、ならない。」という境地だったり、あるいは、「もうっ!どうにでもなれ!」そのような捨て鉢な心境で結婚するわけ。

「どうにでもなれ!」と投げやりに結婚するから、結局は修羅場になってしまうことは、本来は小学生でもわかることでしょ?
これでは離婚とかの問題になったり、ドメスティック・ヴァイオレンスのような事件も起こって当然ですよ。

あるいは、結婚した後で、将来について何も考えないまま、子供を作ったりするわけ。
だって、何も考えなかったら子供なんかできてしまいますからね。
「いつの時点で子供がほしいのか?」「自分には子供を育てる資格や覚悟があるのか?」そんなことを何も考えずに、「もうっ、どうにでもなれ!」と投げやりなスタイルで子供を作ってしまうわけ。

あるいは、自分自身で将来について考えたくないがゆえに、子供を作ることになる。
まさに、自分の子供に、自分の老後の面倒を背負わせるわけ。まさに、その人の親が常に要求していたように。

何も考えずに出来てしまった子供なり、生まれた時から重荷を背負っている子供がマトモに育つわけもなく・・・結局は、子供がトラブルを起こすことになる。

何も考えない、考えたくないという心理の結果によるトラブルなので、当人としては、当人の判断ミスとは認識していない。だから、そんな人自身としては、「自分は被害者なんだ!」と認識してしまっている。だから、何かを加害者として認定し、報復行為を行うことになる。

それこそ、何も考えずに、妊娠、出産した場合には、「できてしまった」子供が加害者認定されてしまうわけ。だって、親の側としては、子供をほしくて妊娠したわけではないんですからね。やることをやっていたら、いつのまにかできてしまっただけ。

マトモな人にしてみれば、「どうにでもなれ!」と投げやりなスタイルで行動しているから、結果としてトラブルになることは当然の流れと言えるわけですが、当事者意識がないダメダメな人にしてみれば、「どうにでもなれ!」というスタイルで、当人としては何も判断していないのに、結果的にトラブルになってしまったら、それは純然たる被害となってしまうわけ。だって、そんな人は、何一つ間違った判断はしていないでしょ?判断そのものを「投げている」わけだから、その人自身の判断としては間違いはしていないでしょ?まさに「悪くはない」そのものですよ。
そして「悪くはない」んだから、被害者意識に浸りきってしまう。何も考えていないがゆえに、被害者の立場となるわけ。そして、その被害感情を、報復行為によって、強化していくことになる。

結局は、毎度おなじみの児童虐待の事件が発生するわけです。
あるいは、とりあえず、目に付いた存在を、犯人認定して、報復行為に類することをするようになる。
別のところで書いていますが、自分で考えた上で、うまくいかなかったら、それは失敗となるわけですが、何も考えない状態で、うまくいかないようだったら、それは被害となるわけ。

将来について何も考えないがゆえに、自分を被害者であると認定し、そして、「ああ!ワタシって、なんてかわいそうなの?!」と高らかに自己憐憫。そして、「悪いのは全部○○のせいだ!」と恨みの心を募らせる。
ギャグと思われる方も多いでしょうが、それがダメダメ家庭の現実なんですね。

(終了)
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発信後記

先日、茨城県で「絵に描いたような」ダメダメ家庭の事件がありました。
何でも祖母が同居している自分の孫を殺してしまったそう。
殺されたのが24歳の母親の1歳の三女というのも何ですが・・・父親もいないようだし・・・

亭主不在で3人の子持ちの24歳の女性を責めることは簡単ですが、結局その女性も、自分の将来について考えることなしに、年齢を重ねてしまったわけですね。
少しでも自分の将来について考えることをしたら、そのような状態にはなりませんよ。

しかし、ダメダメ家庭では、自分の将来について考えるとますます落ち込んでしまう。だから何も考えず、改善策も出てこないわけです。
R.10/9/9