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カテゴリー ダメダメ家庭出身者の活躍分野
配信日 05年2月28日 (10年5月3日,10年7月27日 記述追加)
タイトル 「キモイ」オタク
ダメダメ家庭出身者のその後として、女性によくあるパターンは「恋に恋する」タイプになってしまうことです。ダメダメ家庭は会話不全の状態であり、そんな環境なのでコミュニケーション能力が伸ばされず、自分の希望が現実の世界において達成されることもなく、結果として妄想の世界に生きることになる。だからどうしても自分の妄想の中で「恋に恋してしまう」んですね。

では、ダメダメ家庭出身の男性は?
テロリストになったり、よからぬ宗教に走ったりすることもあります。
最近多いパターンは「キモイ」オタクになる例ですね。
まあ、漫画やアニメに狂ったりする例です。

「別に、いい歳をしてアニメを好きであってもいいじゃない?人に迷惑を掛けなければ?」

勿論そうです。趣味としてオタクをやる分には本人の勝手ですよね?
しかし、マトモ家庭の出身者が、趣味としてオタク稼業を楽しんでいるのに対して、ダメダメ家庭の出身のオタクは偏執的な「キモイ」オタクになりがちです。

その作品に対して、「好き」という単純な感情を持つのは、純然たる趣味趣向の問題でしょう。
しかし、その作品に「入れ込んで」しまうと、趣味の問題とはいえないでしょ?
「入れ込み」はある種の自己逃避であり、作品自体を好きなのではなく、作品や作品中のキャラクターに対して自分の姿を投影し、その投影した自分を愛でるという「いびつなスタイルでの自己愛」なんですね。

マトモなオタクは、人のコミュニケーションもちゃんと取れるもの。だからオタク分野以外の一般社会のこともわかっているわけ。だから自分のオタク趣味を一般社会に対して、一般人にもわかるように説明することができる。

それこそ、部屋に何かアニメのキャラクターが置いてあるとしましょうか?
「おいおい、なんだよ、これ?」
そのような質問を受けた時の説明に「差」がでるわけです。

マトモなオタクは、一般人にもわかるように、
「このキャラクターは、このようなアニメに出てきて・・・」
「ストーリーはこのようなもの・・・」
「まあ、キャラクターのようなものに狂ったりするのは、昔からあるんだよ!例えばギリシャ神話のピグマリオンとか・・・そのピグマリオンの話を基にイギリスのバーナード・ショーが『ピグマリオン』という戯曲を書いて、その戯曲『ピグマリオン』を基にミュージカル『マイ・フェア・レイディ』が出来たんだ!」
とでも言えば、聞いている方も「へぇ・・・」となるでしょ?

まあ、そんな説明をしながら、「まあ、オレもいい歳をして、何をやっているんだろうねぇ・・・アハハ・・・」と「自分で自分を笑ったり」することもできる。
そんな余裕ある態度だったら、一緒にいても、リラックスできるでしょ?
ところが「キモイ」オタクは違うんですね。
「おう、なんだよ、これ?ちょっと、かわいいね!」などと、「お義理」というか社交辞令で、少しでも肯定的なコメントを発したら、もう大変!!

目が輝き、「待ってました!!」とばかり「熱い」説明を始めることになる。
その説明も一般人にはわかりようもない、「オタク分野」のみの世界の言葉。
「そうなんだ!かわいいだろ!」くらいならまだしも、
わけのわからないアニメ雑誌の名前を出したり、
聞いたことの無い、オタク評論家の名前を出したり、
誰も知らない作者の名前を出したり・・・

聞いている人間がうんざりしているのも気にもせず、一人妄想の世界に入り込んでいくことになる。

また、ちょっとでも否定的なコメントを出したとしたら?
「オイオイ、格好悪いなぁ・・・、アッチのキャラの方がいいんじゃないの?」なんて言ったら?

こうなったら、もう止まらない。顔を真っ赤にして、それこそ「オタク」だけしか知らないような権威筋の名前を列挙して、「熱く」反論することとなる。

そのような「熱い」説明を聞かされて思うことは、
「この人・・・一体何やっているのかしら?不思議ねぇ・・・」
「マトモな世界のことを何も知らないんだ・・・可哀想。」
そして、
「何この人・・・気持ちワルぅ・・・」
となりますよね?

となって、「キモイ」オタクが立派にその姿を現すことになる。
オタク趣味が問題というわけでなく、自分のオタク趣味を一般人にちゃんと説明できないコミュニケーション能力や説明能力の低さが問題なんですね。
しかし、ダメダメ家庭ではコミュニケーションの訓練ができない。だから妄想の世界に逃げこむこととなる。それはそれで本人たちが満足していればいいでしょうが、それを一般人が聞かされたら、うんざりしてしまうんですね。

そうなると、ダメダメ家庭によくある被害者意識も加わって、ますます「熱く」説明する。
「こんなに丁寧に説明しているのに、アンタは、どうしてわかってくれないんだ?!」と怒ることになる。
しかし、その「丁寧な説明」もオタク業界の中で通用するだけのもの。
だから、ますます「キモイ」と言われちゃうんですね。

それにダメダメ家庭では、往々に「対抗意識が強い」わけ。このことも何回も書いています。普段から自己逃避であり、その分だけ他者に期待することになる。だから自意識過剰。周囲からの評価を過剰に気にしてしまうわけ。それに発想の基本が減点法なので、ちょっとでも否定的な評価を受けると過剰反応してしまう。
オタク趣味だって、本人が勝手に楽しんでいれば問題ないわけですが、それに対抗意識が加わってしまうことになると厄介になってしまうわけ。

他人の趣味に対抗しようとするんですね。特に一般的に主流と称される趣味に、無用に対抗したりするわけ。
「大好きなこの○○の価値を、オレが認めさせるんだ!」そんな気合が入った説明を始めてしまう。
だから、ますます「熱く」説明しようとする。
だから、ますます「キモク」なるわけ。

あっけらかんと、自分自身のオタク趣味と付き合っていけば、周囲の人も「そんな趣味もあるんだねぇ・・・」で済んでしまうでしょ?
自分がそんなにいいと思っているのなら、他の人がどのように思ってもいいじゃないの?
もっと自分の趣味に自信を持ちなさいよ。
しかし、ダメダメ家庭によくある「対抗意識」、それに「権威主義」が加わるから、どうしても、物言いが押し付けがましくなってしまって、周囲には鬱陶しいわけです。

それこそ、同じようなマイナーな趣味?と言える同性愛だって、当人たちが勝手にその世界で楽しんでいればいいだけでしょ?「オマエにもこの悦びを教えてやる。」なんて、熱く説明されても、困ってしまうだけ。それどころか、その「熱さ」がとんでもない方向に向かってしまったら、シャレにならない。

「オマエはこのよさがわからないんだろうけど、まあ、意外といいモンだよ。なんならオマエにも手ほどきをしてやろうか?」とか笑いながら言われても、対応は取れますが、目が血走った状態でそんなことを言われたら、ビビってしまうでしょ?
余裕のあるモーションなら、「いや、まあ、今のところは、ちょっとねぇ・・・」「アンタがそんな趣味を持つのは、気にしないけど、ワタシでは、その面ではお役に立てないねぇ・・・」と、笑っていられますが、目が血走った状態で言われたら、笑っているどころではありませんよ。

何事も、どんな趣味だろうと、当人たちが、当人たちの考えで、周囲との距離をとりつつ、やっていけばいいだけですよ。

ちなみに、最近の男性だと、この手のキモイオタクになるパターンですが、「恋に恋した」状態のダメダメ家庭の女性が、そのまま進んでしまうと、韓国ドラマのファンになったりするようです。

韓国ドラマも、趣味として楽しんでいればいいわけ。
しかし、ダメダメ家庭の権威主義と対抗心の要素が加わると、どうしても、周囲に対して「押し付けがましく」なってしまう。
「このよさがわからないの?!ダメな人ねぇ!」
そんな調子になってしまう。

韓国ドラマの「一部」のファンの人には、そんな「押し付けがましい」人もいたりするでしょ?
そんな「押し付けがましい」ファンのせいで、韓国ドラマ自体をイヤになってしまった・・・
皆様の中には、そんな人もいらっしゃるかも?

「押し付けがましい」ファンの人は、その好きになる対象が、アニメだろうと、韓国ドラマであろうと、その内面は共通しているわけ。

自分自身に自信がなく、実はコンプレックスを持っている。
自信がないがゆえに、周囲の評価が気になってしまう。
そして会話の能力が欠如している。
それゆえに、説明能力もなく、人の話を聞くことができない。
だからこそ、現実離れした設定に惹かれてしまう。

まあ、別に、いいんだけど・・・
そんなフィクションよりも、当人自身の方が、もっとおもしろいキャラクターだったりするでしょ?

まあ、韓国ドラマのファンになるくらいも、当人たちの勝手でしょう。
しかし、ダメダメ家庭が持つ自己逃避的な傾向と結びつくと、「悪いのは全部○○のせいだ!」なる考え方にすがってしまうようになる。
自分の問題を直視するのが心理的に怖いので、自分以外の何かを犯人認定して、その認定した犯人を恨むことで、自分の問題から逃避するわけ。

さて、今回の文章で言及しておりますオタク業界ですが、この追加文章を書いている10年においては、フィクションのポルノの問題が話題になっているそう。
アニメとか漫画における性的な表現の問題でしょうね。
その問題を追及している市民さんの運動もあるようです。

しかし、その市民運動は面白い。
この文章において、マトモなオタクがあっけらかんと自分のオタク趣味と付き合っていくのに対し、ダメダメ家庭のオタクは、対抗心をもったり、被害者意識が強く、どうしても押し付けがましい様相となってしまう・・・このことについては、前に書いております。

会話の能力がなく、説明能力がないので、人から質問を受けたら余裕を持って真摯に答えるという受身のスタンスを取ることができず、常に先制的に、自分の考えを主張することになる。
そして、説明能力がないがゆえに、説明をしなくてもいい「立派な大義」を掲げることになる。
自分では達成したものがなく、だからこそ常にコンプレックスを持ち、気に入らないものを攻撃するという形で、自分の活動を正当化する。

そんな「キモイ」オタクの姿は、その「キモイ」オタクを攻撃する市民運動の姿とまったく一緒でしょ?
「表現の自由」とか「青少年の健全育成」とかの一般論的な高邁な大義の連呼。
おまけに「アイツのせいで、うまくいかない!」という被害者意識と対抗心。
そして、その内面にあるコンプレックス。
まさに、絵に描いたような近親憎悪の関係。
・・・たぶん、出身家庭もよく似ているんでしょうねぇ・・・
まさに境遇的にも心理的に近親となっているわけ。

表層的には大きく違っていても、その心理面から見てみると、ほとんど同じなことも多い。そのようなことについては、このサイトにおいて頻繁に言及しております。
それこそ、何回も例示しておりますが、憲法9条の狂信者と、輸血を拒否するカルト宗教においては、分野が片や政治、片や宗教と、分野においては違いがあるわけですが、特定のドキュメントを盲目的に信奉し、自分の認識や判断や行動を否定するというマゾヒズム的心理からみると、完全に一致しております。

このオタクの分野においても、マトモなオタクと、「キモイ」オタクの間には、心理面では大きな差があって、オタクを攻撃する市民運動と、「キモイ」オタクの間には、心理的な差がほとんどないわけ。
そのように見ると、実に理解しやすいでしょ?

(終了)
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発信後記

まあ、どんな趣味でも、それを説明する段になって、マトモかダメダメかの差が顕著に出るわけ。
相手にわかりやすいように説明できれば、いいわけ。
趣味は人それぞれですからね。

聞いている方が、途方にくれている表情を浮かべているのに、ますます「熱く」説明されると閉口しますよね?
R.10/7/29