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カテゴリー ダメダメ家庭は立派な言葉が好き
配信日 05年4月1日 (10年3月9日,11年1月8日 記述を追加)
タイトル ウチの子に限って!
会社で、とあるプロジェクトのリーダーをされた方がおっしゃったことがあります。
「ミスをした人間を叱る際に、あまりキツク叱ってはいけない。キツク叱ったりすると、次にミスをした時に、隠すようになってしまう。そして、隠していたミスが発覚した段階では、もう取り返しがつかなくなっているもの。」

しかし、ダメダメ家庭の親は子供にキツク叱るので、当然のこととして、子供は親に自分のミスをしゃべったりしない。
当然のことですよね?
子供としては「今のところは、しらばっくれて、バレたらごまかせばいいや!」そう思うでしょ?
だって、ミスを正直にしゃべって、親からガミガミ言われたくはないでしょ?
ミスを正直に申告しても、トラブルが後になってバレても、同じように感情的に文句を言われるだけなんだから、だったら、バレない可能性に賭けてみるのは当然でしょ?
賭けの理論のパスカルじゃなくてもそうしますよ。

そんなことは、ちょっとでも考えれば誰でも分かることなんですね。

しかし、ダメダメ家庭の親は当事者意識がなく、被害者意識だけがある。
親は「子供を育てる面倒を背負わされた被害者」と自分で認識しているわけです。
だから当然のこととして子供のミスを厳しく叱ることになる。

「一体、誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ!」と大騒ぎする。
子供のミスに接すると、「子供のために、またまた貧乏くじを引かされた!」「また面倒をこうむった。」と思ってしまうわけです。
子供の成長を考えて叱るのではなく、子供によってこうむった自分への被害に反応しているんですね。

しかし、そんな叱責を受けた子供がその後どうなるか?なんて、ちょっと考えれば分かることでしょ?
まさに子供の隠蔽が進行し、問題の根が深くなっていくわけです。
そして、その問題が発覚してしまったら、親は、以前より大きな被害感情で騒ぐだけ。
だから、子供もまずます隠蔽するようになってしまう。
前にも書いたスパイラル進行するわけです。

こうなって来ると、その家庭には問題が見えなくなることになる。だって、子供は自分のトラブルを隠しているわけですから、外見上は「マトモ」な家庭に見えてしまう。
しかし、何回も書きますが、本当の「マトモ」家庭は、問題が何かを分かっている家庭であって、問題が見えていない家庭ではないわけです。

それこそ、北朝鮮なんて、まさにそんな状況でしょ?
トラブルが発覚すると、「粛清」されてしまうんだから、自分のミスを隠しますよ。
そうして、トラブルを見えなくなるようにして、トラブルが何も「見えない」状態を踏まえ、「我々はうまく行っている!」と豪語することになる。
そんな北朝鮮の姿は、日本のダメダメ家庭の姿とまったく同じ。
子供は親にトラブルを見えなくなるように気を使い、気を使ってばかりだから、実際にトラブルが発生してしまう。

結局は、子供の問題が別の機関・・・警察とか・・・で、発覚することになる。
こうなると、ダメダメな親が言う言葉は、おなじみのもの。
「ウチの子に限って・・・・」
その言葉は、ダメダメ家庭においては、あまりにポピュラーな言葉ですよね?

その言葉を聞かされた側としては、「何故に、あなたの子供に限って、そんな問題が発生しないの?」
「どうしてそんな風に盲目的に信頼できるの?」
と、ツッコミを入れたくなるケースがほとんどです。
まあ、ダメダメな親は現実逃避であり、まさに盲目的なまでに、問題が「見えて」いないわけです。

だから、ダメダメな親は意外にも「ウチの家庭は問題が何もない、いい家庭だ!」と思っていたりする。
だから、周囲からの、その家庭に対してのアドヴァイスも効果がなかったりするんですね。
周囲の人だって、バカ親はともかく、子供をなんとかしたいと思って、その家庭にアドヴァイスすることもある。
しかし、「ウチはいい家庭だ!」と盲目的な確信を持っているダメダメな親は、そんなアドヴァイスも一顧だにしない。
それどころか、自分で自分の家庭の問題を考えることを要求されるので、その点に心理的プレッシャーを感じ逆切れしてしまう。
「もうっ、ウチはいい家庭なのよ!アナタは何も知らないくせに!余計なことを言わないでよ!鬱陶しい!」
そんな回答?をする人が作っている家庭が、そんなにいい家庭なの?
そして、そんな感じで逆切れする姿は、やっぱり北朝鮮と同じでしょ?

何もこのことは洋の東西を問うものではありません。
かなり以前に、沖縄のアメリカ軍の黒人兵士が小学生をレイプするという事件がありました。
その犯人の兵士の親が出てきて言う言葉は、「ウチの子供はそんなことをする子ではない。黒人だから、濡れ衣を着せられたんだ!人種差別だ!」
まあ、典型的な被害者意識ですよね?

それに、どうして、「ウチの子はそんなことをする子ではない!」と言えるの?
それは、同居していた時に、子供が自分の問題を親には言わなかったからでしょ?つまりそれだけ、子供が親を信頼していないことの証明なんですね。
『ただでさえ、被害者意識の強いダメダメな親に火を付けたら大変だ!』
子供だってそう思っていたわけです。

家庭内がそんな状態では、子供だって疲れてしまうでしょ?問題が進行するのは当然なんですね。
問題が起こってから親が勝手に言う「ウチの子に限って」という言葉からは、それだけ、子供が親に持っている不信感が見えてくるわけです。

あるいは、「ウチの子に限って・・・」はいいとして、その述語?と言える「・・・」から見えてくるものも多いわけです。
その「・・・」を常識的に埋め合わせれば、「ウチの子に限って、そんなことはしないはずだ!」となるでしょう。
そして、より細かく見てみると、「ウチの子は、そんなことはできないはずだ!」という言葉に近いでしょ?そして、それは、「ウチの子は、このワタシに逆らうことができないはずだ!」という言葉と置き換えてもいいでしょ?

「ウチの子に限って・・・」という言葉は、より詳細に記述すると、「ウチの子が、親であるこのワタシに面倒を持ち込むような存在ではないはずだ。」となるのは、皆様も合意されるでしょう。
つまり、「ウチの子に限って」という言葉は、親と子の「支配関係」を示している言葉なんですね。相互理解に基づいた信頼関係に裏づいた言葉ではないわけです。別の言い方をすると、保護者が発する言葉ではないわけです。
「このワタシに逆らうことができないはずなのに、面倒なことを起こしやがって!あとでただじゃおかないからな!」という心理を、比較的通りがいい言葉で記述すると、「ウチの子に限って・・・」となるのは、ご理解いただけるでしょ?
子供を保護していれば、子供の問題を知る必要がありますが、支配しているのだったら、子供の問題は知る必要はありませんよ。被支配者たる子供が「逆らわなければ」それでいいだけ。
しかし、子供を保護しているのではなく、支配している親なんだから、子供が事件を起こすのは、本来は誰でもわかること。

同じような言葉で、「どうしてウチの子がこんなことに・・・」という言葉があります。
基本的な状況は「ウチの子に限って・・」と同じです。まあ、「どうしてウチの子がこんなことに・・・」という言葉は昨年の長崎の事件で、典型的に登場しましたよね?

「ウチの子に限って・・・」という言葉は、子供が事件の加害者の場合。「どうしてウチの子がこんなことに・・・」という言葉は、子供が事件の被害者の場合。しかし、家庭の状況はほとんど同じ。いかに親が子供の問題を認識していなかったのかを証明しているわけです。
『この親には何を言ってもムダだ!』そんな子供の側の嘆きと諦めが、親の勝手な嘆きから透けて見えてくることになる。

あるいは、別のところで取り上げておりますが「あってはならないこと」なる弁明?の言葉もまったく同じ心理を背景にしているわけです。
あってはならないことだから、ありえるわけがない。
あり得るわけがないだから、対策は何もしなくてもいい。
しかし、対策をしていないんだから、実際に起こってしまうのは誰でもわかること。
そうして、実際に起こった後で「あってはならないことが起こってしまった!ああ!オレってなんてかわいそうなんだ?!」と大騒ぎ。
そんな様相は、ダメダメな領域でいつも見ることができるものでしょ?

ダメダメ家庭は、洋の東西を問わず、そして、どんな時代でも、似ているものなんですね。

(終了)
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発信後記

先日、我が家のインターネットもADSLからBフレッツに変更いたしました。光ファイバー通信はさすがに速い。
事前に色々と調べたのですが、テレビなどで派手なコマーシャルをしているところほど、ユーザーの評価が低かったりするわけ。まあ、ヤ○−とか、○CNとか・・・

派手な外見より、実際のユーザーの評価が重要な点は、家庭だって同じですよね?
R.11/1/8