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カテゴリー 相談という場におけるダメダメ家庭
配信日 05年9月9日  (10年4月16日 に大幅に改訂)
タイトル 下からの誘導尋問
ダメダメ家庭の人間とのやり取りにおいて発生する誘導尋問については、以前に配信いたしました。
その文章において、とある「良識派?」とされる白髪のニュースキャスターが、インタビューにおいて相手から自分の意向に沿うような回答を、強圧的に引き出していた例について触れました。

このような誘導尋問は、いわば「上からの誘導尋問」と言えるもの。権力とか権威をかさに、自分より弱い立場の相手から、自分にとって都合のいい言葉を「言わせる」わけ。

しかし、誘導尋問を考える際には、このような「上からの誘導尋問」だけではなく、いわば「下からの誘導尋問」のケースもあります。
ダメダメ家庭の人間が相談を持ちかけたりする・・・そんなケースの時に頻発したりするんですね。

相談の際に、表現を微妙にぼかしたりして、自分の求めている言葉を相手から言わせるわけです。
自分の求めている言葉って、要は、「アナタは、お気の毒ねぇ・・・」と言うもの。
その言葉を聞ければ、自分の被害者意識が満足できるでしょ?
それに、被害者だと認定されれば、「ワタシは被害者なんだから、後は、加害者のアイツが対処するべきだ!」と、当人としては何もしなくてもいいことになる。
それは、自己逃避で現実逃避のダメダメ人間にしてみれば、非常に満足できる状態といえるわけ

だからダメダメ家庭の人間は、「自分がかわいそうな被害者なんだ。」と、相手から認定されるように、会話を誘導するわけです。

それこそ「夫が子育てに非協力的で困った・・・」などの言い回しを使ったりするわけ。
その言葉を聞いて、私のような人間なら「亭主が子育てに非協力的なのはいいとして、じゃあ、いったい子育て以外の何に協力してくれるの?」などと聞いてしまう。「じゃあ、何に協力的なの?」なんて言葉を言われてしまったら、返す言葉がないでしょ?

しかし、大部分の人は、「そうなの?まあ、アナタも何てお気の毒な!そんな亭主は許せないわね!」と言うモノでしょ?そして「ウチの亭主もそうなのよ!」 とグチの花。
そんな同情の言葉をもらったら、「自分はかわいそうな被害者だ!」と思えますからね。
だから、そんな言葉を相手からもらえるような言い方で相談をするわけです。

最初から「ワタシの夫は、家事にも、仕事も、子育てへの協力も全然してくれない!」と言えばもっと正確でしょ?相談相手だって、もっと正確な判断ができますよね?
しかし、微妙にぼかして言ったりするわけ。そうやって「アナタはお気の毒ねぇ・・・」という言葉を勝ち取る。

他にもドメスティック・ヴァイオレンスの問題でもそんな感じ。
「ワタシの夫はワタシに暴力を振るう。ヒドイ人だ!」という言葉自体は間違いではないでしょうが、「ワタシの夫は結婚前から暴力をふるって困っていた。結婚後もその暴力は直らない!どうしましょうか?」などと言った方が正確でしょ?

しかし、ボカした言い方だと、同情をもらえる。しかし、より正確な説明のパターンだと同情はもらえませんよね?

問題を本気に解決したいと思っているのなら、最初から正確に相手に伝えるのが本来の形でしょ?
つまりその手の人たちは、本音の部分では問題の解決を志向しているわけではないんですね。ただグチを言いたいだけ、そして相手から同情してもらいたいだけ。そして、同情してもらった段階で、もうすでに満足感を得てしまう。そして、それでメデタシ、メデタシとなる。しかし、それでは事態は何も変わってないでしょ?
ただ、本人もそれを意識してやっているわけではないわけ。だからこそ誘導尋問をしていることに、自分自身でも気がつかないわけです。

それに、大多数の人は、その誘導に乗っかって、見事に同情を与えてしまうでしょ?

この手の「下からの誘導尋問」は、それこそ人生相談のような場では必ず見ることができます。
テレビでもインターネットでも、相談してくる人の多くが、回答を誘導しようとするわけ。

そもそも、事態を解決しようと本心で思っているわけではない。
ただ、自分の被害者意識を満足させたいだけ。
だから、自分の問題点を指摘されたら困ってしまう。

そんな人は、自分と離れたところに戦線を構築しておくものです。離れたところで、議論をやっていれば、自分のところに火の粉が降りかかってはこないでしょ?
それこそ、自分自身ではなく、自分と似た事例を持ち出してきたり、説明においても、わざわざ「スキ」を作っておいたりするもの。いわば、「ここに突っ込んでね!」と言った雰囲気。

そして、その「スキ」に突っ込みが入ったりすると、まさに議論のための議論になって、結果的に「構ってもらえる」ことになる。

それこそ、ちょっと過激な事例を例示して説明したり、有名な作品を持ち出したりする。あるいは、周囲のトラブルメーカーさんが登場したり、政治の問題を持ち出したりする。
そうなると、話題がそっちに移ってしまうでしょ?
つまり、自分にとって切実でクリティカルなマターからは、距離を取れるわけ。
そのように、説明の「スキ」を使って、話題を誘導したりするんですね。

あるいは、早めに予防線を張っておくわけ。
それこそ「子供がいるから」とか「経済的な問題があって・・・」とか、早めに言っておく。そんな事情ももちろんあるでしょうが、その手の事情は、相談相手から厳しい指摘を受けた場合にスグに取り出せる予防線のようなもの。
都合のいい言い訳だけは、早めに出てくるものですが、しっかりとした現状説明はほとんどないもの。

あるいは、相談を受けた際に、追加の情報を得ようと質問したりすると、的確には答えない。まさに情報の小出しをしたり、どうでもいいことばかりを語ったりするもの。
そんな質問なり相談のスタイルなので、相手が怒ってしまう。
だから、ますます自信をなくして、都合の悪いところを突かれないように、ますます誘導尋問風の相談になってしまう。自分自身に自信がないのはいいとして、自分の言っていることにも本当は自信がない。何も事態を網羅的に、客観的な説明をしていけばいいだけ。
自分の触れられたくない部分に、相手からの指摘がきてしまうという恐怖心を持っているので、「自分のペースで説明しないと・・・」と切羽詰っている。

だから、そんなやり取りばかりだから、誘導尋問風のやり取りが身について癖になってしまう。
ちょっとしたやり取りにおいても、自分に都合の悪い議論にならないように、いつも配慮しているクセがでてしまう。
一方方向に誘導しようとする、そんな話し振りに不快を感じる人は、そんな人からさっさと避難。結局は、鈍感だったり、同類でのやり取りばかりになって、やり取りが弾み、意気投合。しかし、その結果がどうなるの?

このような「下からの誘導尋問」で味を占めてしまうと、それ以降もそんな相談をするようになったりするものです。しかし、同じ相談を何回もするということは、それまでの相談が結果的に無意味だったということでしょ?

しかし、無意味にしているのは本人なんですね。
そのような下からの誘導尋問をするような人は、相手から同情だけ受け取って、結局は事態が何も改善されず、「あの人に相談しても、全然ダメだった・・・」と、 お約束の被害者意識に浸ってしまう。
しかし、その被害者意識が心地いい・・・本心はそんな感じになっているわけ。

(終了)
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発信後記

ちなみに、私に相談される方もいらっしゃいます。
事態が改善するかどうかは、その人の最初の文章でわかりますね。

自分自身でかなり考えた後での文章と、そもそも「丸投げ」志向の人の文章とでは全然違っているもの。
丸投げされると・・・正直、途方に暮れてしまいます。
人様の人生を、こんな丸投げされて・・・ワタシはいったいどうすればいいの?って、人に相談したくなりますヨ。

まあ、「アナタはお気の毒ねぇ・・」とでも返事をすればいいのでしょうが、そんな安っぽい返事を期待している人は、私に相談しないでほしいもの。
R.10/4/16