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カテゴリー ダメダメ家庭における女の子
配信日 05年10月14日 (11年2月17日 記述を追加)
タイトル 未婚の母 (シングルマザー)
先日(05年)、アメリカで、女子生徒の10%が妊娠している高校があるという報道がありました。
ダメダメ家庭出身者の女性が、シングルマザーになってしまうケースは少なからずあるもの。というよりも、現実的に言うと、シングルマザーになってしまう女性のうちでかなりの割合がダメダメ家庭の出身者といえるでしょう。
ちなみに、一般的なシングルマザーのケースは、「て・き・と・う」に結婚して、出産して、やがて離婚という流れです。いわば離婚後の母子家庭のケースです。

しかし、そのような流れでシングルマザーになるのではなく、そもそも結婚する予定もないのに、妊娠してしまって出産という事例もある。いわゆる「未婚の母」のケースです。
それこそ高校生だったら、まだ結婚どころではないでしょ?

ダメダメ家庭の具体的な特徴を考えてみれば、そのような事態に陥ることも理解できるものです。
その要因をここで提示してみましょう。

1. そもそもダメダメ家庭では、「人を見る目」が養われない。そもそも親だってそんなものは持っていないわけですからね。これでは、その家庭の子供も「人を見る目」なんて、つきようがないでしょ?当然のこととして、ダメダメなオトコとくっついて、望まない妊娠となってしまいますよ。

2. ダメダメ家庭の親が子供に言う言葉は、この言葉。
「普通にしろ!」。
そんな言葉を聞かされ続けているので、子供だって「普通にしなきゃ!」と思うことになる。周囲の人に合わせて、「普通に」結婚して、「普通に」子供を作ることが「義務」だと思っている。しかし、義務として認識しているので、自分なりに考えたりはしない。だって「義務」というものは、「言われたことをやる」と言うことでしょ?自分で考えるものではありませんよね?結婚や子供を持つことを義務の範疇として捉えているので、「とにもかくにも」「結婚して母親にならなきゃ!」と強迫的に思っている。とにもかくにも自分が母親という存在になるために、「て・き・と・う」にオトコと結びつくことになってしまう。てきとうにくっついたオトコなので、スグに離婚することになってしまう。

3. ダメダメ家庭の子供は、深層心理的には、母親が嫌い。だから一種の「意趣返し」をしようとする。自分に冷たかった自分の母親に「ワタシは、アナタと違って、こんなにいい母親なのよ!」「ちゃんとした家庭を築いているわ!」「子供だって幸せそうにしているわ!」と見せ付けたい。だから「意趣返し」の道具としての子供が求め、手っ取り早く母親になりたがる。

4. ダメダメ家庭では会話がない。だから親の持っている失敗経験だって伝わらない。避妊の仕方や心構えだって、いざとなったら言っておいた方がいいことでしょ?自分の娘がオトコと付き合っていたら、それこそ適宜フォローも必要でしょ?見て見ぬ振りをした挙句、妊娠がわかって大騒ぎなんてギャグですよ。

5. ダメダメ家庭はスグに政治に頼る。性教育の問題だって、政治の仕事と割り切っている。親としてやりたくない物事であることは確かですが、そんな他力本願な人間が集まっていたら、尚のこと政治だってそんな面倒は引き受けませんよ。しかし、政治のせいにしてしまえば、あとはラクチン。しかし、そのツケは自分の子供に行っちゃうわけです。そして事が起これば「政治は何をやっているんだ!」「悪いのは全部政治のせいだ!」とグチってオシマイになる。

6. ダメダメ家庭はスグに被害者意識に浸る。それこそ男女間の問題だって、「オトコに捨てられた!」「オトコにだまされた!」そんな言い方ばかり。そんな言葉ばかり聞かされてきたので、自分自身で相手を見て、自分で判断していくという発想ももたずに、何も考えずに突っ走ってしまって、安心して「騙されてしまう」ことになる。そして、被害者となってしまったかわいそうな自分を心行くまで堪能することになる。

7. ダメダメ家庭は周辺環境からしてダメダメとなっている。親戚にも地域にも離婚した人とか未婚の母が多くいる。だから、シングルマザーとなることに心理的な抵抗が少なく、気軽に結婚したり、気軽に妊娠したり、気軽に離婚したりする。親や周辺の大人が見本になっていない。

8. ダメダメ家庭では、子供は親に相談しにくい。そもそもダメダメな親は子育てを被害と思っているので、日頃から子供に対してグチばかり。そんな家庭環境なので、子供の側としても、「これ以上は、親に迷惑をかけられない!」と思っている。だからトラブルが顕在化するまで、子供も親に黙っていたりする。これでは妊娠や出産まで行っちゃいますよ。

9. ダメダメ家庭にいると、当然のことながら「こんな家庭はイヤだ!」と内心では思っているもの。だから今現在の「こんな家庭」ではなく、「別の家庭」を「手っ取り早く」作ろうとする。だから、とりあえず結婚したり親になってしまう。

10. ダメダメ家庭の人間は会話能力がない。だから相手をしてくれる人もいない。だから自分の意のままに従わせることができる人間・・・つまり自分の子供を手っ取り早く入手して、やり取り相手を作ろうとする。

ダメダメ家庭を作る親は、「自分の子供が幸せになってほしい!」なんて、深層心理的には思っていない。むしろ自分と一緒になってグチを言い合いたいと思っている。
そんな人間が、子供に性教育なんてするわけがないでしょ?
子供に何か聞かれても「そんなことは自然に分かること!」と一蹴するだけ。
その結果、自分の娘が未婚のまま妊娠して大騒ぎ。
しかし、その「自然にわかる」の「自然」って何なの?
自分自身のケースはどうだったの?
そのようなことを考えれば、見えてきますよね?

「子供を一人前にする」ことなどは考えていないダメダメ家庭では、グチを共有する存在とか、自分の不満を解決させるための道具としてしか自分の子供を捉えていない。
そんな環境だったら、未婚の母にもなるわけですよ。
そして未婚の母は、当然のこととして、実家で肩身が狭い思い。
「何があってもオマエをサポートするぞ!」そんな暖かい雰囲気があったら、出産するまでに相談するでしょ?子供だってそんな親になりたいと思うものでしょ?つまり、自分の親を見ながら、親としての資質を考え、親になることの覚悟について自問自答する。だから親になるのも慎重になりますよ。

未婚の母である自分の娘に冷たいような家庭だからこそ、子供が未婚の母になってしまうわけです。
子供が未婚の母になってしまっても、暖かく見守り、サポートする家庭だったら、子供は未婚の母にはならない。
「未婚の母となった自分の娘を肯定的に捉えられるのか?」
捉えなれないからこそ、現実的には未婚の母になってしまう。ちょっと逆説的な物言いですが、そういうものでしょ?

未婚の母というと性道徳の問題で語られていますが、決してそんなことはありません。親としての資質や覚悟、問題を顕在化させる会話、それらが欠如していることが原因なんですね。
しかし、往々にして、性道徳の問題で片付けてしまっているので、悪いのは全部、当事者たる女の子のせいになってしまう。だから親や子供自身も問題の本質がわからない。だから親の方が真っ先に被害者意識に浸ってしまう。「ああ!どうしてこんなことに!一体このワタシが、何をしたって言うの!どうして、こんな娘になってしまったの?」。しかし、そんな親だから子供が「こんなこと」になるわけでしょ?

実際には、ダメダメな母親の家庭に限って、そんな事態が起こっていますよね?
女の子は自分の親と同じように「て・き・と・う」に親になってしまって、「あ〜あ、子供のために人生を棒に振ってしまった・・・」と、親と同じようなグチ。
母親は、そうやって「望みどおり」に、娘とグチを共有することになる。

自分の母親のダメダメさを自覚してないダメダメ家庭出身者の女性だったら、高い確率でこんな事例が発生するものです。しかし、自分の母親のダメダメさを十分に自覚していると自称している女性ですら、こんなことは起こることも多い。

未婚の母というか、シングルマザーの境遇を、なかば求めて、実際に獲得してしまう。
「決して『普通』とは言えない存在だったワタシも、母親という存在になって、やっと『普通の女性』になれたわ!」
母親という肩書きが得られて、当人としては嬉しいのかも知れませんが、「未婚の母」なりシングルマザーは「普通の女性」の姿とは言いがたいでしょ?
いい加減でダメダメな親を持った子供がどんな辛い思いをするのか?そのことを一番分かっている人間でも、母親という「普通の女性」のポジションを得るために、結婚する予定もないのに子供を持ったりする。

そんな女性が言ったりする言葉が、「ワタシは自分の母親を反面教師にしているわ!」というもの。
いや〜、そんな言葉を聞かされた方は、どうすればいいの?
笑うとこなの?泣くところなの?

ギャグじゃないですよ。実際の話です。

そのような女性に対し『お気の毒ねぇ・・・』などとヘタに同情すると、「自分が被害者だ!」「みんなもそう言っている!」と、ますます確信してしまう。
自分が被害者と思っているから、自分でできることもせず、結果的に加害者になってしまう。
あるいは、「必死に子育てをして、エライわねぇ〜」などとホメたりすると、シングルマザーたる自分の立派さに酔いしれることになる。だから、ヘタをすると、また子供を作ってしまって、さらに立派になろうとする。
そんなパターンは、皆様の周囲にも結構あったりする事例でしょ?

あるいは、過渡的なシングルマザーと言える「できちゃった結婚」でも、今回の視点を取り入れると理解できることも多くあります。
「できちゃった結婚」と言っても、長い間付き合っていて、「結婚時期をいつにするのか?」という点を決めかねているという状態なら、いわば「背中を押す」ような意味として「できちゃった結婚」もありでしょう。

しかし、付き合っている時期が短いのに、「できちゃった結婚」となるケースでは、今回のシングルマザーと心理的には近い様相になっているわけです。
結局は、そのシングルマザーになってしまった女性にとって、自分の母親が適切な見本となっていないんですね。
だからこそ、付き合っている時間が短いのに「できちゃった結婚」のパターンだと、過渡的なシングルマザーだったのが、結婚後に離婚となって、本格的なシングルマザーになってしまう。
せめて、そうなったら、自分の母親について、自分なりに考えなおせばいいわけですが、それは親に迷惑をかけることになり、心理的に不可となる。
そうして、「ワタシはダメなオトコに騙された!」と自己憐憫するばかり。

そんな自己憐憫は、その人の母親もやっていたのでは?
シングルマザーになる人は、その人にとっての母親の影が薄い・・・特にプラス方向には何も貢献していない・・・そして、マイナス面は確実に連鎖している・・・逆説的になりますが、そのような視点で見ると、この手の状況もよく見えてくるものなんですよ。

(終了)
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発信後記

前回ちょっと触れましたドイツの次期首相ですが、メルケル女史でした。名前間違えていました。申し訳ありません。
間違いというと・・・先日、国勢調査がありました。
まあ、各地でトラブルが多発したそうですが、当然でしょうね。
見知らぬ人に、プライヴァシー満載の調査票を出すのを喜ぶ人がいるわけありませんよ。

かといって、大々的に拒否するのも、ジャマくさい。
となると、ちょっとした書き間違いをしてしまった人も多いはず。
そもそも住宅の面積なんて、よくわからないし、年収なんてあまりに差しさわりがあるし、電話番号だって、たまたま昔の番号を、間違って書いてしまった人だっているでしょうね。

というか、同居人について、たとえ死んでしまっていても、生きていることにして名前を書いてしまったらどうなっちゃうのかな?問い合わせがあったら「へぇ・・・同居しているウチのおじいさん・・・死んでいたの?そんな記憶はないなぁ・・・もし、死んだら覚えていると思うんだけど・・・まあ、アナタが死んだというのなら、死んでいるんでしょうね!!」

メチャメチャな言い方だと思うかも知れませんが、「へぇ・・・このワタシ1億円もらったの?そんな記憶はないなぁ・・・もし、貰ったのなら覚えていると思うんだけど・・・まあ、アナタが貰ったはずというのなら、貰っているんでしょうね!!」なんて言い方を首相経験者が言ったりするわけですからね。

本人確認しているわけではないのだから、データーの信頼性なんてアテにならないでしょ?一旦不信感を持つと、どんどんとスパイラル的にダメダメが進行していくのはこの手の問題の定石なんですが・・・どうなることやら?
R.11/2/17