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カテゴリー ダメダメ家庭はいつも否定形
配信日 06年4月14日 (11年1月26日 記述を追加)
タイトル 違いますっ!
ダメダメ家庭は会話不全の家庭です。
言葉は飛び交っていても、「相手の話を真摯に聞き」「自分の考えを相手にわかりやすく伝える」という発想を持っていない。

お互いの間で飛び交っている言葉も、会話が盛り上がっていくことにつながらないような言葉なんですね。
その代表例が、このメールマガジンでよく取り上げております「普通」という言葉です。
その他にも「正しい」という言葉があったりします。そのような言葉が出てくると、聞かされた方は、何とも言いようがなくなってしまい、結果的にやり取りがしぼんでしまう。このようなことは以前に配信しております。

その他、ダメダメ家庭においては、その物言いも否定形が多い・・・これも以前に配信しております。
「このようなことをしてはいけない!」
「あのような考えはよくない!」
そのような言い方をするのは勝手ですが、そんな否定形の物言いをされたりすると、「じゃあ、ワタシは、具体的にどうすればいいの?」と思うに決まっていますよね?
どうせなら、最初から「このようにやってみたらどう?」とでも言った方がわかりやすいでしょ?

ダメダメ人間は相手に対して分かってほしいこと、それ自体を持っていないので、目先に現れた相手の見解を否定することしかできない。
しかし、誰かに質問して、いきなり否定的な物言いが返ってきたら、そのやり取りもオシマイとなってしまうのは必然の理。と言うことで、まさに会話の不全となってしまう。
物事を否定的に見る人とやり取りをしても、結局は、そのやり取りすら否定的に扱われてしまうのも必然の理。会話不全の状態には、やり取りが進展しないことを特徴とする言葉が見出されるもの。

今回取り上げるのは、文法的には否定形ではありませんが、実質的な否定形の言葉である「違いますっ!」という言葉です。
ダメダメ家庭の人間とやり取りをしていると、実に頻繁に聞かされることになるものですよ。
そんな経験をされた方もいらっしゃるでしょ?

何回も書いていますが、ダメダメ家庭の人間は、「相手に分かりやすく」伝えようなんて思っていない。と言うよりも、相手に分かってほしいことが自覚できていなかったり、そんなものが何もないのにやり取りをしようとする。そんな人の言葉が分かりにくいのは当然でしょ?
だから聞かされた方は、どうしても確認する必要があるでしょ?
「アナタが先ほど言ったことって、要は○○と言うことなの?」
こうやって確認しようとすると、返事はコレ。
『違いますっ!』
実に、きっぱりと否定されてしまう。
で、その次に、「違わない」意味を解説してくれるのか?と言うと、そうはいかない。『違いますっ!』という否定の言葉で終わっちゃうんですね。
それで終わっちゃって、聞かされた方は途方に暮れるばかり。

まさに、典型的な例として挙げられるのが、社民党の福島党首が語った言葉である「普通の人が、普通に働いて、幸せを感じられるような社会を作るべき。」から生まれるであろうやり取りです。

そのようなご高説を聞かされて、聞かされた方はどうすればいいの?どのように理解すればいいの?
その言葉を聞かされた側が、より実感的に理解しようとして、このように聞くことだって考えられるでしょ?
「福島さん!あなたの理想に近い国って、具体的にはどこ?中国なの?」
そのように聞いたら、どんな返事が返ってくるでしょうか?
まず、これでしょ?
『違いますっ!』
だったら、続けて聞かざるを得ませんね?
「じゃあ、北朝鮮なの?」
そのように聞いても、返事は、やっぱりこれでしょ?
『違いますっ!』
そう言われたら、聞き続けないとわかりませんよね?
「じゃあ、アメリカなの?」
そう聞くと、返事はこれでしょうね。
『勿論、違いますっ!』

違うのはいいとして、じゃあ、「違わない」のは、結局はどこなの?どの国が一番理想に近いの?
相手には、自分と近いイメージを持ってもらわないと、大変でしょ?
片一方は、福島さんの言葉からアメリカをイメージして、もう一方は北朝鮮をイメージしている・・・そんなギャグそのもののような事態だって十分起こりうることでしょ?

やり取りの相手から質問を受けて、「違いますっ!」なんて言わなくてはならないということは、当人の説明がヘタだからでしょ?
そもそも、そう語った当人は具体的で明確なイメージを持っているの?

ダメダメ家庭の人間は、当事者意識がない。自分が本当にやりたいことなんて、自分自身でも何も分かっていない。だから自分が伝えたいことだって、自分ですら分かっていない。
そんな人の言葉を聞かされても、何も分からないのは当然でしょ?
その挙句に、「ワタシがこんなに説明しているのに、どうして分かってくれないの?!」と、お約束の被害者意識に火がつくことになる。

「違いますっ」なんて言わざるを得ないような事態になったのなら、追加して補足説明すればいいわけでしょ?
「誤解しているようだから追加して説明するけど・・・」、あるいは、「説明が不適切だったかな?この件を別の言葉で言い換えると・・・」と付け加えればいいだけ。本来ならそれくらいのことは小学生だって出来るでしょ?

福島さんが実際にどんなイメージを持っているのかはわかりませんが、たとえばこんな説明だったら、相手に分かりやすいでしょ?
「スウェーデンのような福祉が充実した社会を基本形に、住民の負担のあり方を日本的に見直して・・・」なんてね。
そんな簡単なことができないからこそ、相手に分かってもらえないわけでしょ?

このような「違いますっ!」のやりとりは、ダメダメ家庭の人間にお約束のようなもの。
相談などにおいて、色々と困り事の話を聞かされた挙句に、『で、さっきからのアナタの話って、結局はグチなんでしょ?』なんて、この私が言ったりすると、まさに「違いますっ!」とキッパリ言われてしまう。
しかし、『じゃあ、アナタとしては、結局はどうしたいの?』なんて続けて聞くと何も返答がない。

あるいは、色々と聞かされて、『で、アンタの話って、妄想じゃないの?』なんて言おうものなら、やっぱり言われてしまう。「違いますっ!」「妄想じゃありませんっ!」
それはいいとして、「妄想じゃない!」と顔を真っ赤にして言うより、物事を具体的に説明すればいいわけでしょ?それこそ、「あの人は○○と言って、ワタシが△△と返事して、その後に彼が□□と答えた。」そのように客観的で具体的に言えば妄想とは思いませんよ。「妄想じゃないの?」と言われて『違いますっ!』なんて反論するから、まさに妄想だとみなされてしまうことになる。

ダメダメ家庭の人間は抑圧的であり、自分の考え自体を持っていない。
だから、目先の見解を断片的に否定しているだけ。
否定するのはいいとして、自分が行った否定的な見解を、自分なりに統合するだけの心理的な能力が欠損している。
そして、自分なりの考えがないので、相手に対して説明することができない。
とにもかくにも、目の前に現れた誰かの見解をクサしているだけなんですね。
統合能力の失調であり、自分自身の達成目標もない。
だから、あらゆることを受け身のスタンスでとらえ、不都合な事態は全部被害として捉えることになる。

まだ、福島党首は、それなりの知識や論理構築能力はあるので、相応の格好は付けることができますが、その格好も付けることができず、現れた誰かの見解や行動をクサすだけになっているのが、インターネットの掲示板でしょ?
あの場では「違いますっ!」という言葉ではないかもしれませんが、誰かの見解を否定しても、自分なりの見解にまとめ上げる能力の欠如している状況でしょ?

そのような、自分の見解をまとめるだけの心理的な能力の欠損した人が、掲示板のような不特定多数を相手にする場合ではなく、対面やメールでの特定の個人との間でやり取りをする際には、いつだって「違いますっ!」「違いますっ!」「違いますっ!」になってしまう。「違いますっ!」なんて言葉を何回も言うより、「違わない」説明を1回すればいいだけでしょ?
「違いますっ!」なんて言葉を2度3度言うような人間は、相手にしてもムダ。そんな人の言っていることをヘタに理解しようとすると、逆に「ワタシの言っていることを、全然分かってくれない人」と敵認定されるだけ。
そもそも会話の能力がない人間と、そして、自分自身の目標を語れない人と話をしても何が楽しいの?

「違いますっ!」も何度も聞かされたら、そんな人から、さっさと退散する。
そんな知恵も、必要なんですね。

違わないでしょ?

(終了)
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発信後記

自分自身がわかっていないのに、人に話をするから、ますますわけがわからない事態になって、周囲からより一層あきれられる・・・って、ピンと来ない方も多いでしょうね。
まあ、実際にそんな事態になったときに、このメールマガジンの文章を思い出していただいて、「ああ!あの人は、結局自分自身でもわかっていないんだ!」と判断できるようになれれば結構です。

そんな事態が来ないことが一番ですが、この世はそうは行きませんからね。
R.11/1/26