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カテゴリー 判断と選択
配信日 07年1月5日
タイトル 選択する姿
チョット前に行われた2006年末のNHKの紅白歌合戦で、ずいぶん刺激的なシーンがあったらしいですね。
バックダンサーがヌードに見えるとか・・・
私個人は、そんな番組は見ていません。とてもじゃないけど、そんなヒマないもん。
もちろん、年末はテレビでも見てゆっくりしようか・・・と思っている人も多くいらっしゃったでしょう。
そんな方は、刺激的なシーンにビックリしたんでしょうね。
見ていて家族が凍りついた・・なんて人もいらっしゃったらしい。

面白いのは、そんな刺激的なシーンの後で、NHKに抗議の電話をした人が、少なからずいた、と言うこと。「子供が見ているのに!」とか、いつものヤツらしい。
刺激的な演出には、好き嫌いはあるでしょう。あるいは、NHKは曲がりなりにも公共放送なんだから、その番組の節度についても、その他の放送局より厳しいものが求められるといえるでしょう。それに紅白歌合戦は、国民的な番組と考える人もいるようですからね。「国民のほとんどが楽しく見ることが出来るようにすべきだ!」そのように考える人もいるでしょう。
見ていて腹が立った人も多かったんでしょうね。

刺激的なシーンに腹が立つのはいいとして、NHKに抗議の電話をする・・・そんなシーンこそが、私にとっては刺激的。
抗議の電話をするということは、見ていて被害者意識が刺激されたからでしょ?だから逆上して、抗議の電話。
そんなにそのシーンが不快なら、チャンネルを変えるなり、テレビのスウィッチを切るなりすればいいじゃないの?
あるいは、下品な番組はもう来年から見ないようにする・・・なんて家族で決めてもいいわけでしょ?それこそ、来年からは家族そろってディズニーのアニメでも見たら?

NHKに抗議の電話をするより、そんな番組はもう見ない・・・来年からは本でも読んでいる・・・それでいいじゃないの?
しかし、「わざわざ」抗議の電話をする姿を想像して、この私が思ったのは、「アイツと同じじゃん!」と言うこと。

その「アイツ」って、以前にこのメールマガジンで取り上げましたが、この私に逆上メールを送ってきた人がいました。その文面を元に考えてみた文章を以前に配信しております。
あの逆上メールには、「こんなことを書いてどうするんだ」という言葉があり、その言葉が実に面白いわけ。

文章が不快なら、読まなきゃいいわけでしょ?メールマガジンだったら購読解除ボタンを「ポチっとな」ですよ。購読解除をするのにパスワードを入力して・・・なんて面倒なシステムではないでしょ?
わざわざ逆上メールを送りつけるって・・・ゲンキだねぇ・・・

しかし、その逆上メールを解析した際にも触れましたが、ダメダメ家庭の人間は、「自分で判断することから逃避する」ものなんですね。判断を相手に投げるようなことをするわけ。だからこそ「こんなことを書いてどうするんだ」なんて言葉になってしまう。
「オレはオマエの文章が気に入らないから、文章を書いたオマエの側が判断しろ!」
そう言いたいわけです。

NHKの刺激的なシーンだって、もうそんな番組なんて見なきゃいいだけ。それともそんな抗議の電話をした人は、チャンネルが3つくらいしかない地域に住んでいるの?インターネットも通っていないの?近くに図書館もないの?レンタルヴィデオショップがない地域なの?あるいは家族でゲームでもすればいいじゃないの?
それくらいの判断は、誰でもできることでしょ?
判断の結果は人それぞれでしょうが、判断すること自体から逃避する・・・ダメダメな人間には、そんな面があるわけ。

何かトラブルがあった場合に、どのように対処するのか?
親が行うそのような選択の姿を見て、子供も判断することをマスターしていくわけでしょ?親が判断することから逃避して、判断を相手に投げるような人間だったら、子供だって、同じような人間になりますよ。

番組を作るNHKの側で全部判断して、視聴者が「何も考えずに済む」ようにする「べき」だ!・・・抗議した人は、きっとそう言いたいんでしょうね。
一見正論に見えるでしょうが、親がそんな姿勢では、その家庭はどうなっちゃうの?

たとえば、今だったら公立の学校でも、選択制があったりしますよね?
この学校の選択については、かなり以前にも触れました。ダメダメな親は、「て・き・と・う」に学校を「選択」というか、何も考えないわけ。「近くの学校いいや!」・・・「だってメンドウじゃないの?」そんな感じ。

それで、学校で子供がトラブルに巻き込まれても、「学校は何やっているんだ?!」とご立腹。「ああ!オレって、何てかわいそうなんだ!」とやっぱりお約束の被害者意識。
それだったら、最初から、学校の選択にあたって、しっかり検討すればいいじゃないの?しかし、ダメダメな親はそんなことはしないんですね。
むしろ、「どんな学校に行っても、ちゃんとした学校生活が送れるように配慮すべきだ!」と主張するだけ。
「オレは何も考えたくないんだ!!」

学校の問題でその調子だったら、次には、結婚だって同じでしょ?
自分の子供の結婚相手が、自分の子供にふさわしいか?子供を幸福にできるか?何も考えない。いつものとおり「て・き・と・う」。
子供が結婚するという段になって、「ふーん・・・オマエがそれで良いと言うのなら、いいんじゃないの??」という傍観者然としたスタンス。
そんなことだから、それこそDV(ドメスティック・ヴァイオレンス)のような事態になってしまう。そんな事態になると、「ああ!子供が面倒なことに!オレって、何てかわいそうなんだ!」と親である自分が真っ先に嘆くだけ。

こんな状態になっても、「社会からDVを根絶されるようにすべきだ!」と、周囲に説教するだけ。根絶も何も・・・マトモな結婚相手を選択すれば、そもそもそんな事態にはならないでしょ?
しかし、ダメダメな親は、選択が必要とされる状態がイヤなわけ。問題が社会から根絶されて、「何も考えずに済む」状態になることを望んでいるんですね。

このようなことは、就職する際の会社の選択でも同じでしょ?ダメダメな親は子供の選択に際し、何もサポートをしない。だって親自身が、日頃から選択から逃避している人間なんだから、子供の選択へのサポートも何もないわけ。

最初の選択をしっかりやっておけば、そもそもそんな問題は、少なくとも自分の周囲では発生しないわけでしょ?
たとえ予期しない事態が発生してしまっても、どのように対処するのか?その点が重要でしょ?
次の「選択」に生かせばいいわけでしょ?
そんな「選択」する姿を子供に見せておかないと、子供だって、ちゃんとした選択はできませんよ。

それこそ、何も考えずに、「こんにゃくゼリー」を買って、何も考えずに、子供に食べさせて、そしてその子供を殺してしまうような親になってしまいますよ。
そもそも、そんな人間は、子供を持つ時期も選択しない。時期だけでなく、人数だって選択しない。行き当たりばったりでポコポコと子供を作っていくだけ。
「てきとう」に性行為を行って、「てきとう」に妊娠して、「てきとう」に出産して、「てきとう」に子育てするだけ。そして、それを繰り返す。
そして、「社会全体で子供の面倒を見ていくべきだ!」と補助金を要求する。

刺激的なシーンを見て、チャンネルを変えるとか、その番組をもう見ないという判断することができないような人間が、子供を持つ時期や人数を選択できるわけがないじゃないの?
メールマガジンの購読を解除する判断もできず発行者に丸投げする人間が、結婚後に発生したトラブルの処置も、相手に丸投げするに決まっているじゃないの?

当事者意識がなく、被害者意識だけがあるダメダメ人間は、不都合な事態が発生してしまうと、「自分の選択」に生かすことがでずに、ただ逆上するばかり。
「オレはオマエのことが気に入らないから、オマエの側が判断しろ!」
「オレは何も考えたくないんだ!!」

自分の選択に生かすどころか、選択することへの不快感を周囲に見せつけている。
そんな親の姿を見ていた子供が、ちゃんとした選択ができるようになるの?
あるいは、子供が選択する際に、そんな親にサポートを求めることができるの?

「子供も見ているのに・・・」と、放送局に対して抗議の電話をするのも勝手ですが・・・
抗議の電話をする親の姿を「子供も見ている」わけです。

(終了)
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発信後記

ダメダメ家庭の問題を考えるにあたって、「言われていること」「書かれていること」から考えるより、「言われていないこと」「書かれていないこと」から考えた方が考察が進む・・・このようなことは頻繁に書いています。

NHKの番組の刺激的なシーンですが、私は見ていませんので何とも言えませんが・・・
その手の大掛かりな番組って、テレビカメラは何十台と使っているでしょ?一つのカメラに不適切なシーンが映っていたとしても、即座にカメラを変えれば済む話。ちゃんと安全牌の被写体を映すカメラくらい用意してますって・・・それくらいのシミュレーションはやっていますよ。
それこそ大相撲の中継で「まわし」が取れてしまったらどうする?なんてマニュアルだって、きっとありますよ。
刺激的なシーンが映っているということより、そのシーンから即座に変更しなかったという点から、作り手の意図も見えてくる・・・そんなものなんですね。

まあ、年末年始はゆっくりテレビ三昧という人もいらっしゃったでしょうから、刺激的なシーンにはビックリしたんでしょう。
私は年末年始に文章を書き溜めしておこうと気負って書いていたのはいいとして、その精神的な負荷が胃腸に来てあっさりダウン。まあ、疲労が胃に来ただけですから、3日くらい絶食すれば熱は下がるものなんですが・・・まあ、絶食と言っても、胃が崩壊しているので、空腹感も全然感じないので、別に苦しくもないんですよ。むしろ空腹感を感じないのが苦しい状態。こんなことダイエット関係者が読んだら卒倒しそうな状態ですねぇ・・・

まあ、身体は動かないし、精神的に負荷をかけると、ますます胃が崩壊するので、結局はグータラ状態。それこそテレビでも見るしかない。
テレビを見ていたら、駅伝をやっていました。私が注目したのは、選手の名前。
わりと、一般的な名前の選手が多い。
陸上をやる人は、というか長距離を走るような人は、ちゃんとした家庭の出身の人が多いということなのかな?
R.10/12/5