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カテゴリー ダメダメ家庭の序列意識
配信日 07年12月18日 (11年1月18日 記述を追加)
タイトル 人間関係が垂直方向のみ
ちょっと前(07年)に「高級料亭」の吉兆の謝罪会見がありましたよね?
あの手の時事ネタに飛びつくのは、私はあまり好きではありません。吉兆なんて、そもそも私には関係ないお店だし。

とは言え、あれだけ話題になりましたし、購読者さんの方々にも関心を持たれている方もいらっしゃるようです。共通の話題を元に議論を進めれば、購読者さんにとってもわかりやすいことは確かでしょう。
まあ、あの謝罪会見が、重症のダメダメの様相を呈していたことはスグにわかること。
しかし、あれだけ重症だと、私としては逆に関心が薄くなってしまう。
私としては、一般の人が気が付かないような『薄味』のダメダメから、事態を理解し解明していく方が好きなタイプであって、あの吉兆のような、ダメダメ・テイストの強い、味付けの濃い大衆料理風のダメダメは、ちょっとぉ・・・と言ったところです。

まあ、あの会見では、顧客への配慮がないとか、責任を他人に押し付けているとか・・・まさにハイグレードなレヴェルのダメダメが頻発していて・・・逆に言うと、切り口が多すぎて扱いづらい。

とは言え、多くのダメダメの様相も、その人の中心となるダメダメから来ていることが多くあります。その中心となるダメダメを理解すると、別のダメダメもその派生したものとして理解できて、事態が明確に見えてくる・・・そういうものなんですね。
とは言え、それはまさに「言うは易し。」

ダメダメというものは、マトモな人が当然のこととして持っているものを、その人が持って「いない」ということですから、「ないもの」を見出さないといけない。その人が「しないこと」「言わないこと」「考えないこと」について、どのように見出していくのか?それについては特殊な能力が必要になってくるんでしょうね。
巷にあふれる家族問題の書籍などは、その「しないこと」「言わないこと」「考えないこと」に対する検討が十分ではない。だから本質から外れてしまって安っぽい文章になってしまっている。

じゃあ、あの吉兆の女将さんのダメダメの中心をなすものはなんでしょうか?
彼女には何がないのでしょうか?

さて、ここで一般論になります。
ダメダメ家庭の人間は会話不全である。このことは頻繁に書いています。「相手の話を真摯に聞く。」「相手にわかりやすいように話をする。」そんな態度を持っていない。会話不全だから、コミュニケーションが命令と服従の関係だけになってしまう。
自分以外の人間を考えるにあたって、「この人は自分が命令を与える人なのか?」「自分が服従しなくてはならない人なのか?」そんな判断がまず先に行われることになる。
だから、ダメダメ家庭の人間は序列意識が強くなる。相手は、自分より序列が上で、自分が服従しなくてはならない「偉い」人なのか?それとも、自分の方が上の序列で、自分が命令を与える側なのか?そんな序列関係を常に意識していて、その序列を元に人を判断することになる。

序列意識が強いので、対等の関係などは存在しない。
あらゆる人間を強引に自分の脳内序列に当てはめてしまう。
まあ、韓国人なんて、まさにその典型でしょ?

さて、吉兆の「おかみさん」ですが、そのような序列意識を想定すると、彼女の行動も理解しやすい。

彼女より上の序列となると、彼女のご尊父。
そして、そのご尊父以外に、彼女より上の序列は存在しない。

家族でも、自分の息子は下の序列となり、命令を下すだけ。
ご主人も、実際問題として、彼女としては自分よりも下の存在と思っているのでは?
彼女にとって、家族というものは、序列が確定した間柄と言えるでしょう。そのような意味では安心できる存在となっている。

しかし、彼女には兄弟もいるわけでしょ?
兄弟の間柄では、年齢による序列もないわけではないのですが、まあ、成人してしまうと、そんな序列には意味はないでしょう。無理に序列関係に当てはめる必要はないでしょ?
しかし、序列意識が強いと、強引に序列に当てはめようとしてしまう。
とは言え、それは実態とは適合しない。

そうなると、自分の脳内序列に、実態の方を強引に適合させようと無理をするケースがあります。以前に書きましたが「アルファ症候群」となるわけです。
あるいは、序列が不確定なので、それが自分の心理的な不安につながってしまい、「敵認定」するようなケースもあります。このような症状も「序列の空白への恐怖」というお題で以前に書いています。
あるいは、そのような心理的な不安につながってしまうので、そのようなマイナス要素をもたらす存在を「見ない」ことで解決しようとするパターンもある。
序列意識が強い人は、自分との序列関係が不明確なものは、「見ない」という対処を取りやすいわけです。

吉兆の女将さんですが、彼女にとって、自分との序列関係が不確定な兄弟という存在を、「見ない」という方法によって、解決しているんですね。
実際には、あの吉兆の事件でも、実際に被害を受けているのは、もうお亡くなりになっているご尊父ではなく、同じ吉兆の看板を掲げている兄弟たちでしょ?しかし、序列意識が強いがゆえに、その序列の枠外にある兄弟のことは考えない。だから兄弟への迷惑も思考の外にある。
彼女にとって、命令を与えるわけでもなく、自分に服従するわけでもない存在などは、存在しない。存在するとすれば、その序列の不安定さゆえに、敵となってしまう。

彼女にしてみれば、人間関係は、序列を基本とする垂直関係のみであって、お互いが同格や対等という並列関係は受け入れられない、と言うか、認識することができない。

だから、顧客のことも考えられない。
だって顧客というものは、女将さんが命令を下す対象ではないでしょ?
顧客の側にしても、料亭に命令を下す存在でもありませんよね?お客というものは、料亭に「注文」する存在であり、基本的には同格ですよ。
しかし、同格だからこそ、序列意識が強い人間にしてみれば、困惑を招く存在と言える。かと言って、顧客を敵認定するわけにもいかない。だからこそ、考えないようになってしまう。
彼女にとって、商売の上での判断として顧客を軽視しているのではなく、心理的に解決できないがゆえに、無視せざるをえない状況になってしまう。

あるいは、序列意識が強いので、下の序列の存在には何をやってもいいと思っている。
だから、パートのおばちゃんや、食材の供給業者に無体なことを平気で言うようになってしまう。
周囲の人とすれば、あの弁明の言葉を聞いて、「よくもまあ!あんな白々しいウソを言うものだな!」と思ったでしょ?しかし、序列意識が強いので、垂直方向の人間関係しかないので、「下の序列のものは、どんな命令も聞く。」と思ってしまっているんですね。
もちろんのこと、そのような認識は、自分の子供たちにも適用している。
彼女としては、自分の子供は何を要求しても、「逆らうことができない」存在として認識している。

彼女にしてみれば、序列が安定している存在だけを認識する。
命令を下すのか?服従するのか?
その位置づけが安定してほしい。
安定しない存在は、無視か敵認定してしまう。

この吉兆の女将さんとよく似ているのが、田中真紀子さんです。
吉兆の女将さんにとっての、
父親・・・上の序列・・・家族。
子供や亭主・・・下の序列・・・家族。
パートさんや、供給業者・・・下の序列・・・使用人。
顧客,周囲の人・・・序列不確定、同格・・・敵。

と見ると、田中真紀子さんの人間分類「家族、使用人、敵」という分類と重なってくるでしょ?

田中さんも会話の能力がない人ですよね?「言い回し」が面白いかもしれませんが、「相手の話を真摯に聞く」「自分の意向を相手にわかりやすく伝える」という会話の能力がゼロでしょ?
前に書いた言い方をすると「おしゃべり」はできても、「会話」ができない人と言えるでしょう。
だから、合意形成能力はまるで持っていない。
関西の漫才師がそのまま政治家になっただけのようなもの。

会話の能力がないから、並列状態の人間関係は受け入れられない。
あらゆる人間を、垂直方向の序列で判断する。
そうして、下の序列に対しては問答無用で命令を下すだけ。
上の序列の人に対しては、いわば強迫的に従うことになる。

脳内で勝手に序列を設定するくらいならともかく、序列意識が強い人は、その序列に当てはまらない人を敵認定したり、まったく無視してしまう。
料亭の商売でも、顧客の意向を聞き、あるいは食材の供給業者との意向を聞きながら、自分の意向も伝える・・・そんなシンプルなやり取りができないわけです。

そんな女性に育てられてしまった人が、どうなるのか?
あの吉兆の事件は、実にわかりやすく示しているといえるでしょう。
あの若旦那だって、そのような親の問題を自覚すれば、よかったのでしょうが・・・そもそも会話の能力がない人の相手をしてくれるのは、下の序列の存在だけになってしまう。だから、その下の序列のものを相手に自分の被害を語るばかり。だからそんな環境では、子供は女将さんの顔色を伺うようになってしまう。
結局は、あんな感じでドッカーンと行っちゃうものなんですね。

前にも書いていますが、序列意識が強い人は、下の者には容赦がない。
パートのおばちゃんに責任をなすりつけるような人間は、自分より序列が下の存在といえる自分の子供にも配慮はしていない。
ただ、命令するだけになっている。
逆に言うと、相手に配慮しなくて、命令を言い渡せば済むという点において、自分の子供は実に有益な道具と言える。

そして、そんな人は往々にして、「ワタシの老後の面倒をみさせるために、わざわざオマエを生んでやったんだ!」とか、「イヤな思いをしながらオマエを育ててやったんだから、その分はワタシの命令を聞け!」と命令することになる。
特に多くの兄弟の中の中間の順番の子供は、序列意識が非常に強い例が多いもの。
単に序列意識が強いというだけでなく、下の者にはどんな無茶をさせてもいいと確信を持っていたりする。

しかし、そんな状況だからこそ、トラブルが発生してしまうのは、当然のこと。
そんなトラブルが発生したら、やっぱり下のものに面倒を押し付けるだけ。
この手の序列意識が強い人って、そんな感じでしょ?

(終了)
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発信後記

前回の配信の後記において、年末年始のスケジュールを載せておきました。
まあ、大きな時事ネタがなかったら、あのスケジュールで行きます・・・というつもりだったのですが、大きな時事ネタが起こってしまいましたねぇ・・・

今回の長崎の事件も、このメールマガジンの購読者さんだったら、だいたいの筋道は立つでしょ?ホント、役に立つメールマガジンだなぁ・・・
色々な切り口があるわけですが、次回配信の文章では、その事件における、特に両親の問題を考えてみたいと思っています。
まあ、あの両親の問題も実にわかりやすいわけですが、もちろん、一般的な視点を提示する形で考えて行きます。
R.11/1/18