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カテゴリー ダメダメ家庭の雰囲気
配信日 08年2月29日 (10年12月4日 記述を追加)
タイトル 開き直られるとお手上げ
ダメダメ家庭の人間は、被害者意識が強い。
何でもかんでも、自分がこうむった被害と考え、周囲に対し、自分の「かわいそさ」を語っている。
そもそも子育てだって、親である自分が押しつけられた被害と考えているんだから、その他だって推して知るべしなんですね。

そんな感じで、ダメダメな親は、自分の子供に対し、親である自分の被害を常に語ることになるわけです。
そうなると、子供としても「これ以上、親に迷惑をかけないように。」と常に切羽詰った心理状態になってしまう。日頃から切羽詰まっているからこそ、ますますトラブルが起こってしまう。
このようなことは、このメールマガジンで頻繁に触れております。

日頃から子育てによる被害を、親から語られているわけだから、ダメダメ家庭の子供としては、親に対して、常に気を使うことになる。
「常に気を使う」ということを、別の言い方をすると、親に対して「下手(したて)」に出ることになるわけ。子供としては、何も反論せずに、親のグチを黙って聞いている状態となっている。
そんな感じで、下手に出てくるので、親の側も安心して、グチを並べることになる。
「あ〜あ、オマエを育てるために、ワタシの人生を棒に振った!」
そんな感じでグチっているだけ。
かと言って、グチを言われた子供が、何かアクションを起こして事態を改善しようとしても、何もサポートするわけでもない。結局は、ダメダメな親は、グチを言う・・それ自体が目的となっているんですね。
相手をイビルことによって、「ワタシは、コイツによって被害を受けたんだ!」「自分はかわいそうな被害者なんだ!」と自分で確認する儀式となっているわけ。

だから、子供の側も、そうやって「下手」に出続けることになる。
しかし、子供だって成長する。肉体的に成長したり、精神的な成長の面もありますし、経済的な自立の面もある。新たな家庭を持って、それなりの立場となることもある。
と言っても、親は相変わらずのグチの連呼。
やがて、子供としては、こう思うことになる。
「で、結局は、ワタシはどうすればいいのさ?」

その答えは、親のグチのどこを捜してもないもの。しかし、親は相変わらずのグチのオンパレード。
となると、子供の側も、ついにブチ切れて、親に対して、言うわけ。
「アンタ・・・結局は、どうしたいの?」
「このワタシにどうしてほしいの?」
「どんな状態になったら、納得するの?」
「そんなにワタシが憎いのなら、勝手に殺せば?」

親からのブチブチとしたグチに対して、意識的に臥薪嘗胆の境地だったわけではありませんが、臨界点を突破して、「もう、やっとれんわい!」と、いわば「開き直り」の境地になるわけです。

こうなると、グチばかり言っているダメダメな人間は、とたんに対処ができないんですね。
そもそもダメダメ人間は当事者意識がない。自分で達成したいというものがあるわけではない。だからグチを並べるといっても、目標を達成するための障害を除去するというより、グチそのものが目的となっている。
それにダメダメ人間は会話の能力がない。コミュニケーションが命令と服従の関係のみ。
だから、相手が自分の命令に従わない場合には、もはやコミュニケーションが取れないわけ。
客観的でわかりやすい説明によって、相手から合意を取りながらやり取りを進めていくことはできない。

ダメダメ人間というものは、下手に出てくる相手をイビルことはできても、マトモにタイマンを張ってくる相手には打つ手がないわけ。

それにマトモにタイマンを張ってこられると、困ってしまう。
そもそもダメダメ家庭の人間は「戦い」の経験がない。つまんない意地の張り合いのようなレヴェルのケンカだったり、陰からコソコソといやがらせをしたりはしても、「自分の目標を達成する」ための戦いはやったことがないわけ。だって、そもそも、自分の目標なんてものが存在しないんですからね。いわば、困難を打破するための戦いとは無縁の人間と言える。
そんな人は「さあ!どこからでも掛かってきなさい!」なんて、相手の側から堂々と言われると何もできなくなってしまう。

ダメダメ家庭の中だけでなく、それこそ、ご近所のトラブルメーカーさんでもたまにあったりするでしょ?
普段は威張っていて、やたら命令口調な人だけど、コッチが開き直ると、とたんにノー・アクションになってしまうような人。
あるいは、トラブルメーカーとまでは言えなくても、地域のボス的なジジババなんて、開き直ったりすると、もう何も言ってこないものでしょ?
封建家庭における因業ジジババも、下手に出ている間は、イバリンボでいるわけですが、開き直ったりすると、途端に態度が変わるものでしょ?
あるいは、会社にも、その手の上司がいたりするものでしょ?

本当に、その人が、何かを達成したいと考えているのなら、開き直っている人に対して、丁寧に説明して、「どのように考えてもいいから、これとこれだけは、ちゃんとやってくれ。」と説明し、合意を取る必要があるでしょ?
開き直られたら、もうその時点で、対処できないということは、逆に言うと、もともとやり遂げたいことそのものを持っていないわけ。
ただ、支配欲が発現していただけなんですね。

最近になって、このケースに近い状況になっているのは、日本で一番の身分の高いご家庭ですよね?
「お嫁さん」も、とうとうブチ切れたようで、開き直った境地のようです。
「おいおい!このワタシがそんなに気に入らないのなら、煮ても焼いても好きにしたら?」
「もう、アンタたちのグチに付き合う気はないからね!」
「アンタたちはこのワタシが何をやっても、どうせ、ワタシに文句を言うんだから、もうっ、コッチは好きにさせてもらうよ!」

グチグチと相手をイビルことしかできない人間は、相手が開き直ってしまうと、対処ができないわけ。実際に、あのご家庭も、まさに「お手上げ」状態でしょ?
まあ、普段威張っている人ほど、相手から開き直られると、パニック状態になってしまうんですね。むやみに他者にイチャモンをつける人ほど、いざとなったらスグにトンズラしちゃうものでしょ?

まあ、元外務官僚である「お嫁さん」も、下手に出たら際限なくイビり続ける相手の姿を見れば、日本の近くにある国々を思い出しますよ。
「な〜んだ・・・威張っていても、結局はアイツらと同じじゃないか?!」

格式あるわが家は・・・なんて言っても、グローバルスタンダードは別ですしね。
それに「空気を読めよ!」なんて言われても、全世界の「空気」がどうなっているのか?そんな観点から見て見れば、どっちが有利なのか?おのずと結果は見えてくるもの。
それに「先代」だって、いつまでも生きているわけでもないでしょうし・・・
権力は自然に我が手に落ちてくる・・・

その時点なったら、熾烈な逆襲でもすればいい話。
あの手の人間を本気で怒らせたら、怖いよぉ〜
そもそもアタマがいい人間は、アタマを使わないとストレスになってしまうもの。そのストレスの元で復讐計画を緻密に練ったらシャレにならないよ。

腹を据えて一戦交える覚悟を決めた嫁の横で、影の薄い夫はオロオロするばかり・・・
そんな構図はダメダメ家庭の周囲には、実にポピュラーなもの。
平民の皆さん?も、そんな光景を、実際に見たことがあるのでは?

下手に出ている相手だけに威張ることができる人は、所詮は、対等での戦いができない「小さい」人間ということ。そんな人間は的確な状況判断もできていないもの。だから的確な状況判断を元に、的確に逆襲をすれば、意外にも逆転可能なんですよ。
まあ、イビルだけの人間の行動は、昔から言う「弱い犬ほどよく吠える。」そのもの。
実際に、その手の人間の行動って、まさに「弱い犬」の行動とソックリでしょ?
犬と見切られてしまった段階で勝ち目なしなんですよ。

あの「いとやんごとない」ご家庭の内情を詮索するつもりはありませんし、まあ、一番の問題は「周囲の」人々の問題でしょう。しかし、それらの問題もダメダメ家庭の視点から見てみると、理解しやすいものなんですよ。

私としては、何もあの「やんごとない」ご家庭なり、その「周囲の」人々について、特に思想的なり感情的に意識しているわけではありません。まあ、「お約束街道をバクシンしているなぁ・・・」と思っているだけ。
権力のあるご家庭なので、同時代の人の口は閉ざすことができるでしょうが、後世の人の口を閉ざすことはできませんよ。
そもそも同時代の人から以上に、後世の人からの評価を考えること、それが長い歴史を持つ名門というものでは?
このままじゃ、後世の人から失笑されるだけ。

今だったら改善することも可能でしょうが、まあ、今が最終限度ラインでしょうね。
あそこまで行ってしまっていると、リカバリーも、かなり大変でしょう。
私だったら、事態を劇的に改善するための処方を提示できますが・・・あの状態だと相当の精神的インパクトになりますので、涙を流すのは1回や2回じゃあ済みませんよ。私としても国家元首を泣かせる面倒は背負いたくありませんし、ニヤニヤと笑って横から見ている方がラクというもの。

ただ、身分はともかく典型的な事例といえるので、ちょっと注目してみたいと思っています。問題点なり解決策も、ある意味において典型的で、他の事例にも役に立つものなんですね。

じゃあ、どうすれば、その現状を打開できるのか?
そんな点については、次回以降に考えて見る予定です。

(終了)
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発信後記

以前にこのメールマガジンでジョージ・ルーカス監督の有名な映画「スター・ウォーズ」のエピソード1〜3を取り上げました。
身分の高い、そして構成員がキャラクター的に均質で、そして閉鎖的な集団である『ジェダイの騎士』に、少年アナキン・スカイウォーカーを迎え入れるかどうかで、議論になる。
アナキンの能力の高さはメリットだけど、アナキンが「育ちすぎている」ことが問題になるわけ。
別の世界のことを知っていて、そこで成果をあげている・・・そのことが、均質的で閉鎖的な集団の一員となるには、デメリットになってしまう。

そんな集団の中で、能力が高くて、「育ちすぎている」側は、自分の実績なり能力を認められずに、孤立感を深めていく。愛情はあっても、相互理解のないやり取りは、結局は憎悪に転じ、やがて大きなカタストロフに向かってしまうもの・・・映画「スター・ウォーズ」は、そんなストーリーでしたよね?

能力が高く、「育ちすぎている」アナキンが、今回のトラブルにおいては誰なのか?
そして、能力が高いがゆえに暴走するアナキンに「てこずる」師匠のオビ・ワン・ケノビが誰なのか?スグにわかるでしょ?
そして孤立感を深めていくと、孤立感を共有できる人間に「入れ込む」ようになってしまう。映画ではアナキンは、惑星ナブーのお姫様のバデュメに対して入れ込みましたが、今回のトラブルでも、「お姫様」に入れ込んでいると言えるでしょう。

能力が高く、「育ちすぎている」が故の孤立感なんて、周囲の人に説明してもわかってもらえないし・・・わかるような人は、「言わなくても」わかりますよ。それが能力の高さというもの。それが更なる孤立感を生んでしまう。
ヘンな話ですが、「能力が高すぎるとは言えない」「育ちすぎているとは言えない」(このような二重否定表現は、お勧めしませんが、今回はしょうがないし・・・)側の「お嫁さん」は、実にすんなりと「ジェダイの騎士?」の一員になれたでしょ?

映画などの芸術作品は、何も倫理的なお説教を意図しているわけではありませんが、現実を理解する視点は得られるもの。人間のやっていることなんて、見る人が見れば、いつも同じなんですよ。
映画では、「ジェダイの騎士」を指導するヨーダがいるわけですが、今回のトラブルでは、集団を束ねる司令塔がいない・・・
そういう意味では、映画でのシチュエーション以上に危険な状況なんですよ。
対策をとるのに、猶予なんてない状態。

まあ、そのような状況を、見てもいないのに、当人以上に説明する私なら、役に立つ指針を提示できるでしょうが・・・まさかこの私が呼ばれることはないでしょうしねぇ。
しかし、もし万が一、呼ばれたら・・・黒いマントを、頭からずっぽりかぶって、お伺いいたしますよ。
R.10/12/4