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カテゴリー トラブル発生時の行動
配信日 09年1月19日
タイトル リセット恐怖症
以前に、このメールマガジンで「ボタンの掛け違い」について書いております。
ダメダメ家庭の人間は、物事を始めるに当たって「て・き・と・う」に始めてしまって、何も考えずに、そのまま突っ走ってしまって、後になって、「ああ!何ともならない!」「ワタシって、何てかわいそうなの?!」と嘆く・・・
このような展開が、お約束のように繰り広げられている。

ボタンの掛け違いが判ったら、まずは、ボタンを全部外して、最初からやり直すのが基本でしょ?そんなことは、小学生でもできること。
「とりあえずは、このボタンは大丈夫だろう・・・」
と、思っているボタンでも、全部取り外して、最初から入念に付けて行く・・・

まあ、そんなものですよね?
このボタンまでは、大丈夫と思っていて、全部のボタンを取り外さずに、途中から付け直しても、往々にして、やっぱりどこかで、ボタンが掛け違っているもの。

マトモな人間だって、ボタンの掛け違いくらいはしますよ。しかし、ダメダメな人間のダメダメな所以は、ボタンを掛け違えることではなくて、ボタンの掛け違いがわかった時点で、「最初に戻る」そんな基本ができていないことなんですね。
だから、いつまで経っても問題が解決しない。

トラブった時は、まずは原点に立ち返る。
それが何事も基本でしょ?
この点については、以前に「引き返す勇気」というお題で配信しております。
今回の文章は、その「引き返す勇気」という文章と似た内容です。

ダメダメ人間は、そのような「原点に立ち返る。」なんてことはできないわけ。
そもそも自分自身から逃避しているんだから、自分の原点なんて、一番逃げたいと思っているもの。
それこそ、ボタンを全部外して、「さあ!今度は最初から注意しながら付けるぞ!」なんてことにはならない。

このような事例として、以前にあったニュースで、ダメダメ界のスーパーエリートである北朝鮮のコメントがありました。
日本にある朝鮮総連の施設を競売することに関するコメントです。
「日本の悪辣な・・・・」なんて、いつもの文言が並んでいる。

しかし、そんなに日本を悪辣と思うのなら、原点に立ち戻って北朝鮮に帰ればいいわけでしょ?悪辣な人たちと悪辣な場所で、不快なやり取りをする必要なんてありませんよ。

まっさらな原点に立ち戻って、自分のしたいことをすればいいじゃないの?

しかし、当事者意識がないダメダメ人間は、「原点に戻って自分のしたいことをする」こと自体が、できないわけ。
それにダメダメ人間は被害者意識が強い。つまり自分の被害者意識を満足させてくれる、つまり「自分がかわいそうな被害者である。」状況に、心から満足しているものなんですね。

同じような状況は、夫婦間のドメスティック・ヴァイオレンス(=家庭内暴力)でも発生します。
夫だって、そもそも、殴るくらいに、妻に不満があるのなら、さっさと離婚すればいい話。
原点に立ち戻って、ゼロからやり直すのが、ラクでしょ?
妻の側も、殴られるくらいなら、実家に戻ってゼロからやり直せばいい話。

しかし、逆に言うと、自分を殴るような夫との家庭よりも、自分の実家の方が、なおのこと不快な家庭なんですね。それって日本における北朝鮮人の発想とまったく一緒。
そのこと自体に、目を向けて、自分自身で考えれば前進できるわけですが、そんな考えは「親に迷惑をかける!」ことになり却下。

と言うことで、「ヒドイ夫だ!」「出来の悪い妻だ!」「ワタシって、何てかわいそうなの?!」という状況の元で、周囲に自分の被害を語ることになる。しかし、被害は語っても、アクションは何もしない。ただグチっているだけ。
それって、ボタンを掛け違っている状態で、力任せにボタンをはめようとしたり、あるいは、「服に付いてあるボタンのつけ方が悪い!」と主張するようなもの。
挙句の果てに、服から強引にボタンを引っ剥がして「キーっ!」と逆上する・・・そんな光景に近いわけ。

そんな光景を見せられたら、周囲に人は退いてしまいますよね?

しかし、ダメダメ人間は、実際に、それに近いことをやっているものでしょ?そもそもダメダメ人間は対抗心が強い。「○○に対抗する!」「△△に反対する!」そんな形でないと、自分の存在を主張できない。だから、対抗する対象がないと困ってしまうわけです。だからゼロ状態と言うか原点は、そんな人間にしてみれば一番困った状態なんですね。だって何もない原点だったら、いったい何に反対すればいいの?いったい自分は何の被害者なの?

ダメダメ人間は、原点に立ち戻るリセット状態が怖いわけ。
言葉だけはリセットと言っていたりするものですが、実際にはリセットになっていない。それこそボタンのひとつを取り外しただけのレヴェルで「自分はリセットをかけた。」と言ったりする。

それこそ、夫婦間での離婚問題でもそんな感じになってしまう。
相談を受けて、「そんなにムチャクチャだったら、アナタも原点に立ち戻る必要があるんじゃないの?」とか「実際はともかく、少なくとも精神的な意味ではリセットをかけてみたら?」なんて言っても、決してリセットをかけたりはしないものなんですね。

それこそ『ええ!かなり前にリセットをかけました。もう夜の夫婦関係はない状態なんです・・・』なんて話になったりする。しかしリセットって、そういう意味ではないでしょ?もっと根本的なものでしょ?アンタたち夫婦の関係は夜の関係だけだったの?
・・・まあ、実際そうなんでしょうねぇ・・・

ダメダメ家庭の人間が行うリセットは、本格的なリセットではないわけ。
いわば、とりあえずのリセット。
別の言い方をすると、自分たちの不都合な部分を見ないようにするリセットと言えるもの。
「自分が本当にしたいことは何なのか?」そのような原点に立ち返るリセットではない

まさに、本当のリセットというものは、このメールマガジンで頻繁に書いていますが、「で、結局は、自分自身はどうしたいのか?」そんな問いに対して、自分で回答することが、原点というものじゃないの?

リセットを回避して、つまり、間違ったボタンを残したまま、そのまま突っ走ることになる。
そうして、「この服のボタンのつけ方が悪い!」と周囲に語る。
それこそ北朝鮮のコメントを聞いても思うでしょうが、大多数の人が考えるのは「そんなに日本がイヤなら、北朝鮮に帰ったら?」でしょ?
口には出さなくても、そう思いますよね?

自分たちだけで勝手に嘆いている周囲の人間としては、やっぱりお約束の感想が口に出てくる。
「で、アンタたち・・・結局は、どうしたいの?」
そうやって、結局は、大仰に嘆きを語る人から離れていってしまう。

結局は、そんなリセット恐怖症のダメダメ人間の周囲に寄ってくるのは、同じようなリセット恐怖症のダメダメ人間ばかり。
そうして「まあ!アンタは、なんてお気の毒なの?!」と「優しく」呼びかける。
いわゆるボランティアの連中です。

同情の言葉をかけるのはいいとして、ボランティアの連中が、困っている人の原点について思いをめぐらせている光景って見たことがありますか?
しかし、トラブル対処法の基本は、原点に立ち戻ることでしょ?
ボランティアの連中にお約束の物言いである「アナタたちは悪くない!」って、実質的には「リセットする必要はない。」という意味でしょ?それでは事態は解決しませんよ。

結局は、リセット恐怖症の人間同士が、共鳴しあって、ますますダメダメが濃くなってしまう。
当人たちは同類同士で、「ワタシは悪くない!」と納得するのは勝手ですが、そのツケは子供に行ってしまうわけ。

パソコンでもフリーズしたりして、リセットをかけることもありますよね?
パソコンくらいなら、いくらフリーズしてもいいのですが、リセット恐怖症のダメダメ人間による家庭で育った子供は、原点から逃げ続け、リセットを恐怖し続けて、結果的にすべてを失うシャットダウンとなる・・・こんな光景もポピュラーでしょ?

(終了)
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発信後記

本文中で書いているリセット恐怖症が、現在において典型的に見られるのが、日本の新聞社の行動。
なんでも購読部数が減少しているとかで、色々と騒がれておりますが・・・

購読部数が減少といっても、新聞社が発表している数字では、減少していないことになっています。ヘタに減少を公表してしまうと、広告費の問題も発生してしまうんでしょうね。
しかし、情報そのものを商品にしている新聞社にとって、自身が発表している数字に虚偽があったら、その存立基盤が危なくなってしまう。

本来なら、「どんな情報を、どんな人に対して、どんなスタイルで提供していくのか?」
そんな原点に戻った思考が必要になるでしょうが、新聞社の皆さんは、そんな発想をなさっていないようですね。
もっぱらインターネットを犯人認定して、「ああ!オレたちはなんてかわいそうなんだ!インターネットをやっつけろ!」とやっているでしょ?そのような犯人認定をして、自分を納得させても、後々どうなってしまうのか?そんなことは子供でもわかること。

まあ、新聞社がどうなろうと、どうでもいいことですが、そんな思考パターンを、ダメダメ家庭もやっているわけ。
R.10/12/16