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カテゴリー 会話のスタイル(発言側)
配信日 09年1月26日
タイトル 被害から始まるやり取り
04年に「グチから始まる会話」というお題で文章を配信しております。
ダメダメな親は、子供などに話をする際に、まずグチから始めるわけ。
「ああ!暑い!暑い!イヤになっちゃう!」
「体調が悪いわ!」
「あ〜あ、何をやってもうまく行かない!」
そんな言葉を聞かされても、聞いている方は、「ああ、またグチだ!」「まったく飽きもせずに・・・」と思うだけ。だってそんなグチを聞かされても、どうしようもないでしょ?
しかし、ダメダメ家庭では、グチが一種の「あいさつ」のようになっている。
「おはようございます!今日はいい天気ですね!」なんて言葉と同じノリで、「困った!困った!」とグチるわけです。

このような「グチから始まる会話」は、比較的親しい間柄で発生します。もちろん、「親しい」と言っても、本当の意味で「親しい」わけではありませんが。まあ、家族のように、物理的に?いつも顔を合わせるという意味です。

しかし、そんな家庭で育った人間は、そのような「やり方」を、頻繁に顔を合わせる人以外にも対しても踏襲したりするんですね。
初対面の人とのやり取りなどでも、似たようなことをするわけです。

初対面の人と会う際に、いきなり「アンタなんかと会いたくない!ああ!イヤだ!」なんて言うわけではありません。まあ、以前に書きましたが重症な人はそんなこともやったりします。韓国人とか北朝鮮人などとのやり取りにおいては、そんな光景があったりするでしょ?まあ、日本人でも重症のダメダメの人は、実際にやったりするものですよ。イヤ、まあ、ホント。

グチが充満していたダメダメ家庭の人間が往々にしてやるのは、「被害から始まる会話」なんですね。
まず最初に、「ワタシはアナタの被害者なのよ!」と言った感じで、やり取りを始めようとするわけです。

それこそ、「アンタの言葉に傷ついた!だから、アナタにちょっと言いたいことがある!」
「アナタの振る舞いに迷惑した!ところで、昨日・・・」
まあ、私のところにやってくる抗議のメールでは、このスタイルが結構多いんですね。

ダメダメ家庭では一種の被害者競争がある・・・これは以前に配信しております。より被害が大きい方がエライわけ。被害者であることはステータスが高いわけです。そんな家庭の流儀を持ち込んで、自分が受けた被害を最初に提示する・・・そんなことをしたりするわけです。

「自分はアナタによる被害者なんだ・・・だから、ワタシの話を聞いてよ!」
「ワタシはアナタよりもかわいそうなのよ・・・だからワタシに構って!」ダメダメ家庭においては、必須の方法です。しかし、マトモな社会では、一般的とは言えませんよね?

もちろん、最初の頃は有効でしょう。しかし、いつもそんな方法をやっていると、「安っぽい」でしょ?被害話なんて、たまに言えばそれなりの効果があるでしょうが、被害話なんて、所詮はグチの親戚ですよ。いつも言っていると、「アイツ・・・グチっぽいヤツ!」と思われてしまうだけ。そうなると、自分の話も聞いてもらえなくなる。
と言うか、その相手からいつも被害を受けていると本気で思っているのなら、そんな人から距離を置けばいいだけ。顔を合わせるたびに、その人からの被害を語るなんて、意味不明でしょ?
そんな意味不明なことをする人は、警戒されるだけですよ。だから、そんな人は結果的に相手にされなくなってしまう。

ここで反省して、自分の被害話を語るのをやめればまだしも、多くのケースでは、「これくらいの程度の被害の話ではダメなのか?では、もっと大きな被害話を持って来よう!」なんて考えてしまうケースが多い。それこそ北朝鮮なんて、そのパターンでしょ?
こうなってしまうと、マトモな人は誰も相手にしませんよね?

ダメダメ家庭出身の人で、自分の実家のダメダメ振りを自覚し、努力の結果、かなり改善したケースであっても、無意識的にそのような「被害から話を始める」例が多くあります。
自分が育ったダメダメ家庭ではそうしないと、話を聞いてもらえなかったのだから、しょうがない。だからもっともっと意識して、それをやめないとね。

自分が相手に伝えたいことをちゃんと意識して、それを相手に配慮して丁寧に伝える・・・それでいいわけでしょ?そのようなことの積み重ねが、信頼につながって行き、人の付き合いも増えて行くもの。無理をしてまでも被害話を冒頭に持ってくる必要なんてありませんよ。

話の切り出しって、確かに非常に難しい。
そんなことは、メールマガジンの文章を書いているこの私はよくわかっていますよ。購読者の皆さんの中にも、「発行者は投稿歓迎なんて言っているから、自分でも、ちょっと文章をまとめてみたいなぁ・・・」と思われた方もいらっしゃるでしょうが、冒頭で悩んじゃったでしょ?
「うーん・・・出だしの最初の言葉をどうしようかなぁ・・・」
その箇所で悩んでしまって、文章にするのをやめちゃった人もいるのでは?

全体の話が大体わかるような冒頭。
さりげなくインパクトがある冒頭。
強烈な冒頭。
なんとなく続きが読みたくなる冒頭。
以前からのやり取りを、思い出させる冒頭。

色々な冒頭のパターンはあるものですが、聞き手の注意を引きつけるのは、そう簡単ではありませんよ。しかし、自分が受けた被害の話だと、確かにそれなりのインパクトは出てくる。

だからと言って、いつも被害話だとどうしても安っぽいでしょ?
もし、自分がどうしても伝えたいことがわかっているのなら、それを主体に文章を考えた方が、全体的にはまとまりがよくなるものなんですね。
冒頭の文句は、確かに重要ですが、いい文句が思い浮かばないのなら、季節ネタのような差しさわりのない文句でいいわけです。見事なつかみなんて、簡単にできるわけもありませんよ。
最初の導入の文句よりも、まずは、自分がどうしても言いたいこと・・・その自覚が重要ですし、その点が明確なスタイルの方が、話を聞いたり、文章を読む際にも、ラクなのは皆さんも同じでしょ?

(終了)
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発信後記

ダメダメ家庭とマトモ家庭では、その基本となっている常識自体が違っている。
このことは、頻繁に書いています。だから、その「違い」を早めに認識して、対処するしかないわけ。

会話の最初に被害話を持っていかないと相手にされない・・・
そんな常識は、ダメダメ家庭においては必須の常識でも、マトモ家庭では非常識。

いつも被害話からやり取りを始める人も、皆さんの周囲に実際にいるでしょ?
そんな人は、その他のダメダメの要素があったりするでしょ?
それだけ、出身家庭のダメダメを、まだ引きずっているわけ。
R.10/12/19