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カテゴリー ダメダメ家庭は嘆き節がいっぱい!
配信日 09年2月4日
タイトル あの子はワタシに何も言わない
ダメダメ家庭の人間は当事者意識がない。
トラブルが発生しても、自分の問題とは考えない。何かあると、それを自分が被った被害と考え、誰かを恨むばかり。
それこそ、自分の子供を育てることだって、親である自分が被った被害と捉えている。こんな状態なんだから児童虐待も起こるのは当然ですよ。

当事者意識がなく被害者意識だけがあるので、児童虐待と言うフィジカルなレヴェルになっている事例ばかりではなく、メンタルな意味でのネグレクト状態になっている。
だから子供が困っていても知らん顔。
子供が困っていても、「コイツは・・・いったい、いつになったら、親に迷惑を掛けないようになるんだか・・・」と子供の顔を見ているだけ。
そんな親の表情を見たことがある方も多いでしょ?

そんな親と一緒にいるので、子供だって、自分が困っていても、親には相談しない。
だって、たとえ相談しても、
「オマエ一人でなんとかしろ!」
「いったい誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ?!」とグチられるだけなんだから、何が悲しくて相談なんかするの?

と言うことで、ダメダメな家庭ほど、親は子供の困りごとを知らないようになってしまう。
子供のトラブルが何も聞こえてこない、いわば北朝鮮状態となる。

と言うことで、ダメダメな家庭の親は高らかに宣言する。
「ウチは、何も問題がない、ふつうの家庭だ!」

まあ、確かに、問題点が「何も見えない」わけだから、理屈の上ではその言葉も正しいと言えるでしょう。
そのように宣言して、突っ走ってしまって、事件が起こった後になって、「どうして、こんなことに?!」と嘆き、何かを犯人認定して「あの○○を許さないぞ!」と周囲に語るパターンもポピュラーですね。このメールマガジンでも、そんな記述の『手記』を以前に取り上げたりしています。

そもそもダメダメ人間は減点法の精神であって、減点部分への反応は鋭いものがある。減点部分を「見せられると」、感情が大きく揺れ動く。だからこそ、その減点部分を「見たくない」わけ。そして、どうしても見てしまったら、誰かを犯人認定して、「ワタシは悪くないっ!」と主張することになる。

しかし、中には、実際に事件が起こる前に、周囲の人から、注意を受けるケースもある。
「あなたのお子さん・・・何かトラブルに巻き込まれていたわよ!」
「最近・・・アナタのお子さんは、何か困りごとを抱えているのでは?」
周囲の人だけでなく、学校からの注意のケースもありますよね?
「ちょっと何か変わったことがありませんでしたか?」
「もうちょっと、お子さんのことを見てあげてください。」
そんな指摘なり忠告もあったりする。

こうなると、ダメダメな親は、途端に焦りだす。
そもそもダメダメな人間ほど「いい人」志向があるもの。発想が減点法なので、自分が「いい人」の基準から外れている減点箇所を指摘されると、大きく反応するわけ。
だからこそ、減点がない「いい人」を、いわば強迫的に目指すことになる。
それに、ダメダメな親は被害者意識が強い。何でもかんでも自分の被害と捉えてしまう。子供の困りごとを知らない親という自分の状態も、自分が被った被害と考えるわけ。
「ああ!周囲の人からワタシがダメな親だと思われてしまっているわ!」
「これはタイヘン!!」
と言うことで、
「あの子は、ワタシに何も言わないのよ!」と、自分の被害を語ることになる。
そんな言葉を聞いた方も多いでしょ?

子供にしてみれば、相談を持ちかけてもグチを返されるだけなんだから、親に対して何も言わないのは当然のこと。しかし、親は子供をサポートするものだという発想を持っていないダメダメな親は、子供の状態を知らないという自分自身の「親としての至らなさ」に反応するのではなく、自分が「出来の悪い親」という「レッテルを貼られそう」になっている・・・その部分に反応するわけ。と言うことで、自分が加害者認定している子供の側の問題を指摘することになる。
だから、「あの子は、ワタシに何も言わないのよ!」と子供のせいにするわけ。

しかし、そんな言葉を言う親に、ちょっと聞いてみて御覧なさいな。
『アナタ・・・今まで子供とどんな話をしたの?今回の問題は知らないのはいいとして、じゃあ、子供の困りごとで知っていることはどんなことなの?』
まあ、そんな質問をしたら逆上されるだけ。

子供が何も言わないと言っても、赤ちゃんの頃からそうだったの?
そんなわけないでしょ?
結局は、子供の側から「この人には何を言ってもムダ!」という認定を受けているから、子供も親に対して何も言わないわけでしょ?

しかし、当事者意識のない親には、そんな当然のこともわからない。むしろ子供を犯人認定する発想が強くなるだけ。
結局は、「オマエのせいで、ワタシは恥をかいた!」と、子供に強く「指導」することになる。
そんな「強い指導」を受けても、次からは相談するわけもなく・・・たまたま相談しても、返ってくる言葉はやっぱりコレ。
「オマエ一人でなんとかしろ!」
「いったい誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ!」
「そもそも、ちょっと前だって、オマエのために恥をかいたんだぞ!」

本来なら、「あの子は、ワタシに何も言わないのよ!」なんて親が言い出す時点で、「この人・・・ちょっとおかしいのでは?」「子供もこの人を信頼していないんだろうなぁ・・・」と思うのがマトモな感性でしょ?
しかし、ダメダメな人の周囲には、ダメダメな人が寄り集まってしまう。あるいは、ダメダメな環境だからこそ、ダメダメ家庭を作る親は吸い寄せられてしまう。だからグチの共鳴が起こることになる。

そうなると「あの子は、ワタシに何も言わないのよ!」なんてダメダメな親のグチに対して、『ウチもそうよ!』『ホント、困ったものだわ!』と大盛り上がり。

相談しても何も対応しない親に限って、そんなグチなんですね。

このような流れは、会社のような組織でも同じでしょ?
「アイツはオレに何も相談しない!」なんて部下の態度をグチっている上司なんて、部下からの相談があっても何も対応しないものでしょ?
そのクセ、自分が被った悪い評判だけには反応して、他者を犯人認定して、弁解に終始する。

周囲の人の困りごとを解決している人の元には、情報なんていっぱい入ってきますよ。だって「あの○○さんに相談すれば何とかしてくれる!」と周囲から言われているわけですからね。

『ワタシに何も言ってくれない!』なんてグチは、「あの人に言うと面倒になるだけ。」という身近な人からの評価を物語っているわけ。
そんな人から早く離れないと、たとえ部外者でもトラブルに巻き込まれてしまう。
だって、犯人認定に熟達している人なんだから、そんな人の周囲にいたら危険ですよ。

ちなみに、今回の「あの子は、ワタシに何も言わない。」というグチにおいて、「ワタシに何も言わない」という箇所を中心に書きましたが、別の部分、つまり「あの子」という呼称も、微妙な表現と言えるでしょ?この「あの子」という呼称と、ダメダメ家庭の子供が自分の母親を指す際の呼称である「あの人」という言葉が対応していることは、簡単にわかりますよね?

ダメダメ家庭の母親は「あの子は、ワタシに何も言わない。」と、周囲にグチっていて、そして、その家庭の子供は、自分と同じようなダメダメ家庭の子供に対し「あの人は、ワタシの話を聞いてくれない!」とグチっているわけ。

まさに子は親の鏡なんですね。

(終了)
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発信後記

このメールマガジンは「まぐまぐ」と、NEC系列の「カプライト」から同じ文章を配信しております。
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R.10/12/19