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カテゴリー | 子供にすがるダメダメな親 |
配信日 | 04年8月13日 |
タイトル | 子供のために我慢しているわ! |
以前に、「子供のために離婚しない。」というお題で書いたことがあります。 ダメダメな人は、そんな言葉で、自分自身なり周囲の人間を騙してしまうわけ。 何も離婚とまでのクリティカルな事態にならなくても、あるいは、もう既に離婚してしまった後で、そんな、「子供のために我慢している。」と口癖の人って、実際にいたりするでしょ? 特にシングルマザーの方などに、結構いらっしゃいますよね? 勿論のこと、子供が小さいうちは、親が自由に遊び呆けていいわけがありません。やっぱり親の方だって我慢しないとね。 問題は子供がそれなりに成長した後です。 子供が一人で色々とできるようになった後でも、何かにつけ「子供のために我慢する。」ということで「何もしない人」も多くいらっしゃいます。 子供がそれなりに成長した後でも、子供を放っておいて外泊というのは問題でしょうが、ちょっとくらい遅く帰ったとしても問題はないんですね。 本来はそのようなさじ加減の問題であるわけです。 子供の成長にしたがって、そのさじ加減を変えて行くわけ、でしょ? それが一般的な形ですよね? 子供と言う存在は、「成長」するものですからね。 ところが、やたら「子供のために我慢している。」という言葉を使う人は、ずっとその言葉を使って、子供が成長しても、自分なりにチャレンジするようなことは何もしないことが通例です。 ひたすら家で子供と一緒にいる。何も新しいことはしない。 新たなことに何も手掛けなくても、「子供のための我慢」と周囲に説明しているわけですので、周囲の人間からの「受け」もいい。 では、「子供のため」と言われている側の子供は、自分のためにしてくれる親の我慢を、そんなに「ありがたく」思っているのでしょうか? 何度も書きますが、子供が小さい時は「ありがたい」どころか当然のことですよね? しかし、前にも書きましたが、子供というものは成長するものです。 子供が一人で色々とできるようになった後でも、「子供のために我慢する。」ということで何もしない親というのは、子供にとっても鬱陶しい存在なんですね。 まあ、それこそ「濡れ落ち葉」状態。 実際に「子供のために我慢している。」と、常日頃からおっしゃる方に、このように尋ねて御覧なさいな。 「じゃあ、あなたがそのことを我慢して、手掛けようとしないことについて、お子さんはどう思っているの?」 このように問い合わせると、スグには回答が来ないんですね。 「うーん・・・」とか「そうねぇ・・・」とか・・・ 「子供のため」と言っているわりには、「子供の気持ち」を考えていない。 その我慢を子供のためにしているのだったら、その時の子供の気持ちなんてスグに答えられるはずですよね? これは新しい遊びや習い事だけでなく、新しい仕事とかのケースも当てはまります。 子供のために・・・と言うのはいいとして、それならそうと実際に子供と会話する必要があるでしょ? 何故に、そのように「子供のために我慢する。」という「受け」のいい言葉で、すべて片付けてしまうのでしょうか? まず、そのように言っておけば周囲へのとおりがいい。いわば「受け」がいいわけですので、周囲からの「犠牲的精神を持つすばらしい親」評価を得ることができるわけです。 それに、子供の成長を考えなくてもいい。子供が成長して自分を必要でなくなることを考えたくはないわけですね。 それに、ダメダメ家庭を作る人間は、判断とか選択とかのシチュエーションが嫌い。嫌いというよりも、恐怖に近い。 だから、自分が選択して、ことを始めることが怖い。 だから、始めなくても済む理由がほしいわけ。 「子供のために」という言葉は、新しいことにチャレンジしなくても済む格好の理由になるわけ。 まあ、親としては、実に「通りがいい」「言い訳」なんですね。 だから、そんな便利な言い訳を、常用するようになってしまう。 そんな言葉で、自分なり周囲を騙すわけ。いわば思考停止の便法として、自分が何もしない言い訳として、有効な言葉なんですね。 実際として、「子供のため」とのことで、職場での付き合いを全くしない人もいますが、そのようなことを家族内で話し合っているようではないんですね。 子供が中学生になっていても、「職場の付き合いがあるので、普段より遅く、夜の9時頃に帰る。」と、子供に言うことができない。つまり、家庭内で「明日、職場の付き合いで遅くなるけど、いい?」と言った会話がないわけです。 お子さんに尋ねれば、「どうぞ!どうぞ!楽しんできなよ!それまで戸締りしておくよ!」と、子供だって言いますよね? 逆にいうと、そのように、子供から言われたくないわけです。子供にそう言われてしまうと、子供と一緒に居られなくなる。それに、そう言われてしまうと、しないための言い訳として、それ以降は使えなくなってしまう。 だから「アナタがいるから、付き合いもせずにスグに帰ってきた。」と子供に対し一方的に言い渡すだけ。 本当の意味での会話ではないわけです。そうやって子供に「恩」を着せる。 結局は、親の側が子供のために犠牲になっているのではなく、子供の側が犠牲になっている状態なんですね。子供のひとり立ちのチャンスを摘み取っている。 このようにひとり立ちのチャンスを摘み取るだけでなく、「子供のため」に我慢していることを子供に主張し見せ付けておくことによって、子供の将来を縛ってしまうことができるわけです。 「アナタのためにこんなに我慢しているんだから、このことを忘れちゃダメよ!」と子供に言い渡す。日頃から恩を着せているわけだから、後で「恩を返せよ!」とのメッセージとなるわけ。 ああ!なんと子供のためなんだろう!! 親の側は、人付き合いのチャンスも拒否し、新しいことにチャレンジもせず・・・子供のために我慢、我慢。 それを子供に見せ付ける。 すると将来は、親が持っているものは子供だけになってしまう。「アナタのためにぃ〜♪ 捧げ尽くしたぁ〜♪ 」なんて状態なんですね。そうなると本当に濡れ落ち葉になってしまう。 子供だって、そのような将来を予想できてしまって、演歌な気分。やっとのことで、子供が独立しようとすると、それこそ「尽くして〜♪ 尽くして〜♪ 捨てられてぇ〜♪ 」と、またまた演歌調。 何度も書いていますが、ダメダメ家庭における大きな問題は、コミュニケーションの問題です。親が様々な人とのコミュニケーションを図って、自らのコミュニケーション能力を向上させ、それを子供に伝達してあげるようなことをしない。 子供のため・・・と言う以上は、「自分の子供が、今はどのようなことを考えているのか?」そのようなことを実際に子供と会話してみることが基本でしょ?ダメダメ家庭ではそのような基本的なことがおざなりになっているんですね。 そもそも「子供のため」という言葉を、子供の前で使っている時点で、子供のためとは言えないことは、それこそ子供でもわかること。 周囲の人間に対しては、「子供のために」なんて立派な言葉を頻繁に使っても、自分の子供とは実際には会話していない・・・それがダメダメ家庭の現実なんですよ。 (終了) *************************************************** 発信後記 北海道でイジメの復讐事件がありましたが・・・ 顔見知り同士の未成年の犯罪は、どっちが加害者で、どっちが被害者とは簡単に断定できませんね。 犯人の少年は、被害者の女性の子供からイジメを受けていたとのことですが・・・ 要請を受けながら、対応を取らなかった学校も問題ですし、加害者の親もさっさと転校させればよかったわけですし・・・ それに被害者の女性は、息子が行っていたイジメについて知っていたのかな? 学校は一応は把握している状態だし、クラスメートすら気づいていたわけですから、イジメた側の親が知らなかったとしたら、親失格。知っていて放置していたのなら、やっぱり親失格。 そのクラスメートの親だって全員ではないでしょうが、学校でのイジメ事件は自分の子供から聞いていますよね?そのクラスメートの親から、今回の女性に連絡が行かなかったとしたら・・・・何と言ったらいいのか? このように考えると、このような事件はちょっと気をつければ、防ぐことができるわけですね。ただ当事者意識があればの話ですが・・・ |
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R.10/11/15 |