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カテゴリー | ダメダメ家庭の金銭感覚 |
配信日 | 04年8月27日 (10年8月19日 記述を追加) |
タイトル | 妙にお金の問題に詳しい (経済的な問題に詳しい) |
人間というものは、何事も知識があるに越したことはありませんよね? 知識と言っても、文化とか社会常識のような教養に近い分野とか、ゲームのような遊びに関わることもあります。 しかし、「こんな子供が、何故にこのようなことを知っているの?」といった、いわば年齢不相応な類の知識もあります。まあ、年頃になると、「H(エッチ)」な知識に興味を持ったりする。これはちょっと子供らしくないかもしれないけど、人間らしいことは確か。全然興味を持たなかったら、逆に、不気味ですよ。 むしろ、「この子は、何故に、こんなことを知っているの?」と周囲の大人が驚かされるのは、経済に関する知識です。 それこそ、小学生のクセに、 「現在の年金制度では、扶養者の立場は・・・・」 「今の税制の問題点は・・・」 「私立高校、私立大学・・・と進学すると、それにかかる経費は・・・」 とか、言ったりするわけ。 確かにその知識は間違いではないでしょうし、いずれは必要になってくるでしょう。しかし、そんなことを知っている小学生って一体何? 一体どこで勉強したの?そんな知識を? 言うまでもなく、そのような知識は家庭内の親の会話の反映なんですね。 家庭内で、常に経済的な問題が会話の遡上に上っている状態。それだったら、子供だって門前の小僧でそれらの問題を勉強できますからね。 しっかしねぇ・・・ では、小学生の子供がどのようなシチュエーションでその知識を使うのでしょうか? それこそ自分が進学して学費が必要となる時に使うの? それまでの勉強の成果を生かして、経費の掛からない学校に進学することができますよね? 年金の問題だってそう。 親に安心した老後を送ってもらうために、どのような年金の払い方が有効なのか?あるいは、公的な年金が十分でない場合には、どのようにして自分が補助していけばいいのか? それまでの勉強の成果を使えるわけです。 しかし、子供がそんな配慮をすることが、本当にいいことなの? そんな配慮ばかりしていたら、どうなっちゃうの? しかし、ダメダメ家庭では子供という存在を考えるに当たって、経済的な「費用対効果」で考えるんですね。 「これだけ費用を投入したのだから、ちゃんとリターンを出せ!」 そんな発想は、資本主義経済では当然の発想です。それを家庭内で子供に対し適用するわけ。だから子供も「費用をできるだけ抑えて、リターンを上げるために努力する。」ことになる。 確かに会社を維持するのなら必要ですよね?しかし、家庭を維持するのに本当に重要な発想でしょうか? しかし、ダメダメ家庭は被害者意識が強く、子育てについても、「親である自分が背負わされた迷惑」と認識している。そんな親としては、子育てという迷惑を被ったんだから、それに対して謝罪と補償を求めることは理にかなったことでしょ? そして、自分の子供に対して見返りを求め続ける行為自体が、「親である自分の側が被害者である。」という確認の儀式となっているわけ。 親からの要求に従って、毎日、毎日、費用対効果について考え、コスト削減をモットーとしている子供。 おまけに、そのような配慮をすると親からほめられるわけ。門前の小僧のレベルを超えて積極的に推奨されるわけですね。 コストカットを達成すると、親からほめられ、 ちょっとした遊びなどをすると、親から弾劾される。 ということで、ますます「経済の勉強」に身が入ることになる。こうると、門前の小僧ではあきたらず、本まで買ってきて勉強する。 こうなってくると、もう子供とは言えませんよね? 実際にいますよね?経済の問題に妙に強い子供。 これが、アメリカドルより、オーストラリアドルの方が利回りが高い・・・とかの分野だったら別です。それはコストカットという「マイナス」の方向ではなく、利潤の獲得といった「プラス」の方向の知識ですからね。 子供だって聞いていても気が楽だし、夢もあるでしょ? 「お金が貯まったら、こんなことしよう!」とかね。 しかし、私学への進学費用とか、年金の払い方とかなんて、子供の夢につながりませんよね?そんな話ばかり聞いていたらどうなってしまうの? しかし、被害者意識が強いダメダメ家庭においては、まさにそんな会話が主体となっているわけです。お菓子やゲームの話題よりも、進学費用とか年金問題や税制について詳しい子供・・・ダメダメ家庭では多いパターンなんですね。 子供の頃から、そんなに配慮の日々だったら、マトモな大人にはなれませんよね?だって子供時代を喪失しているわけですから、アダルトチルドレンになるしかないでしょ? リラックスの仕方とか、人に対しての気の許し方もわからないままでしょ? リラックスの仕方がわからないんだから、相手をリラックスさせる方法もわかりませんよ。 こんなことだから、コミュニケション不全になってしまいますよ。 常に費用対効果を意識しているので、進学どころか、それこそ医療に関わることも、費用対効果で判断する。 「オマエの治療費として、これだけ支出したのだから、その分の見返りを親に提供するんだ!」と親の側から、言い出したり、それとなく子供にわからせるようにする。 そんな要求を受けることがわかっているんだから、逆に言うと、子供としても、高額の治療を拒否するようになってしまう。 「オマエたちはお金のことなど、心配せずに、勉強していなさい!」 マトモ家庭だったら登場する、そんな頼りがいのあるセリフも、ダメダメ家庭では全く無縁なんですね。 むしろ、ダメダメな親は、「いったい、誰のためにこんなに苦労をしていると思っているんだ?!」と、子供に対してグチを言うだけ。 そもそもダメダメ家庭においては、親が子供に与えるのではなく、子供が親に対して提供するというのが基本認識。 そのために、子供を作ったと、日頃から親自身が公言している。 そんなダメダメ家庭では、子供の側が率先して、経済の問題に直面する必要があるわけです。 だから、子供としては、常に配慮の日々。 だからこそ、ちょっとのことでそのストレスが爆発することになる。 妙にお金の問題に詳しい子供は、ちょっとのことで逆上する子供と共通しているでしょ? それだけ、日頃からストレスの日々ということなんですね。 むしろ、H(エッチ)な話題の好きな子供の方が逆上とは無縁だったりするでしょ? だって、自然な好奇心をそれなりに持つことができているんだから、ダメダメとは言えませんよ。 ダメダメ家庭の子供が持つHな話題への関心は、好奇心というよりも、自分の居場所とか自分の役割とかのニュアンスになってしまっているもの。 それだけ、今の家庭が、居場所ではないということなんですね。 まさに、費用対効果を求められる家庭ということ。 逆に言うと、「この子供は、妙にお金の問題に詳しい子供だなぁ・・・」と思わされる子供がいたら、ちょっと距離をおいた方がいいわけ。経済的な話題は、別の言い方をすると、子供が親に対して与えている損害とみることができるでしょ? そんな話題に対する食いつきだけで、その家庭のダメダメも見えてくるわけ。 大人になったときに知っていればいい知識を、早すぎて時期から習得すること、これもダメダメの連鎖といえるわけです。 (終了) *************************************************** 発信後記 例の長崎の事件を踏まえて、文部科学省がいつものような「対策案」を出したようですが・・・ まあ、予想通りイカレポンチなのはいいとして・・・ そもそも自分の子供の教育を文部科学省任せにする時点で、ダメダメですよね? ただ、文部科学省の役人も、そのような事情を分かっているのでしょうね。 |
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R.10/8/19 |