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カテゴリー もてなしの心
配信日 04年12月31日 (10年11月21日 記述を追加)
タイトル もてなされる経験
ダメダメ家庭では、子供は親から上手な「お金の使い方」を学ぶことができないことについては、以前に配信しております。親自身がお金を上手に使わないので、子供に見本を示すことができないし、子供が実際に行った「お金の使い方」に対して、適切な指導をすることもしないわけ。
だから、ダメダメ家庭出身者は「お金を使う人の気持ち」がわからないことになる。

「どうして、このようなことにお金を使うのか?」
「このような出費にどのような意味があるのか?」

お金の使い方を知っていれば、そのような「出費する側」の気持ちや考えも分かるわけです。
出費する側の気持ちがわからないと、必然的に「上手に、もてなされたり」「上手に、おごられる」ことができないわけ。

会社などの宴席の場や、友人同士のちょっとした食事の場などにおいても、「今回はワタシが持つわ!」などと、相手側が費用を負担してくれる場合もあったりしますね?
特に、ビジネスの場においては、お酒が入った接待などは、今後もなくならないでしょう。

このような接待の場において、出費する側はある意味においてラクなもの。
だって、お金を支払うわけですからね。相手に楽しんでもらえばいいわけ。

難しいのは逆の立場の場合。つまり、接待される側の時です。
大人だったら、そして仕事に関わっている場だったら、ただ酒を飲んでワイワイやっていればいいというものではありませんよね?
「接待はするも迷惑。されるも迷惑。」
そんな風に言う人もいますし、実際にそうなんですが、今後の共同作業を円滑に進めていくために有効だったら、そんな接待の場も単純に迷惑とは言えないでしょ?

接待される側・・・お金を使ってもらう側は、精神的にラクとは行かないわけ。やっぱり気を使いますからね。
ただ、「お金の使い方」を知っている人だったら、そんなにメチャクチャになることはありません。自然に「もてなして」もらうことも出来るわけです。

しかし、ダメダメ家庭出身で、「お金の使い方」を知らない人だったら?「お金の使い方」を知らないということは、「お金を使ってもらう」に当たっての常識なりマナーもわからないわけです。

このような場合には、「お金を支払う側」も、ちょっと不快感が残ったりするんですね。
「おごられ上手」というのは、人間の品格・・・もっと端的に言うと「育ちのよさ」と直結するわけです。

ダメダメ家庭では、親は子供に対してサポートするわけではない。もてなしとかサポートどころか、食卓という場もぞんざいだったりするわけ。だからダメダメ家庭出身の子供は、「人からもてなしてもらう」経験が希薄なんですね。
だから、人からもてなしてもらう場面において、妙に緊張したり、逆にガツガツと「たかったり」するわけ。
これでは、サービスする側・・・出費する側も、不快感が残ってしまうでしょ?

同じようなサービスを提供しても、「おごられ上手」の人にサービスした場合には、おごった方も「今日はあの人は喜んでくれた!今後の仕事も円滑に進むだろう・・・・」と満足することになる。
しかし、「おごられ下手」の人にサービスした場合には、「あの人は妙に緊張していたな?一体彼はどんな人なんだろう?」と怪訝に思ったり、「あの人は、高いお酒をガンガン注文しやがって・・・ガツガツした人だったなぁ・・・あんな人とは一緒の仕事はしたくないなぁ・・・」と思ってしまうわけです。

それこそ、別のところで取り上げております、マルグリット・デュラスの「ラ・マン」において、中国のお金持ちからおごってもらったフランス人家族が、ガツガツをたかるシーンもありました。おごられているからこそ、ガツガツとしまうのか?おごられているからこそ、ほどほどにするのか?
普段から、被害者意識に浸っているダメダメ家庭は、おごられている状況を、被害に対しての補償と心理的に認識し、その確認儀式として、必死に「たかる」ことになる。
被害者としてしかアイデンティティがないダメダメ人間にしてみれば、「たかる」ことが存在証明になってしまうわけ。
しかし、そんなことだからこそ、人付き合いも広がらなくなってしまうのは、当然のこと。

おごられ上手になるためには、まずもって子供時代に親から世話してもらった経験がふんだんにないと無理でしょ?大人になって、本を読んで学習するものではありませんよね?
どうしても、「育ち」というものが出てしまうわけです。
ダメダメ家庭出身者には難しかったりするわけ。

また、ダメダメ家庭では、お互いの家庭で相互訪問などということにもならない。その家庭も孤立した状態なので、他の家庭の人間をもてなしたり、他の家庭からもてなされたりすることも、めったにないわけ。
ですから、大人になって人からもてなされても、自然に振舞うこともできなかったりするわけ。

まあ、北朝鮮という国もこのように育ちの悪い国と見ることもできますよね?援助の受け方に品格がありませんもの。お金を「払ってもらう」方は、お金を「払う」方以上に「品格」というものが出てしまうわけです。

ちなみに、私は野球というスポーツそのものには特に興味はありませんが、野球の選手には興味を持ったりする場合があります。
ダメダメ家庭出身の選手などは、やっぱりわかってしまうわけです。

新しくできた仙台のチームにいかれた岩隈選手は、自分自身でダメダメ家庭出身と認めていらっしゃるわけですから、問題は少ないわけです。しかし、自分で自覚がないダメダメ家庭出身の選手の場合には、後々に響いたりするわけ。
岩隈選手と同じチームになる大卒の選手が、今年に一時マスコミを騒がせました。色々なプロ野球のチームから「裏金」を受け取っていたそう。
しかし、そんな「裏金」は他の大学選手ももらっていたでしょう。どうしてその選手だけが「指されて」しまったの?

多分、その選手は「お金の使ってもらい方」「もてなされ方」がヘタなんでしょうね。前にも書きましたが、そのような場において、自分のことしか考えないような人って実際にいますよね?
そんな人に対して出費をしたら、出費した方も不快に思ってしまうんですね。だからリークされちゃうわけ。

お金の使われ方が上手な人・・・品格のある人だったら、たとえ裏金を出費した側が、求める結果が得られなくても、「今後は彼にもがんばってほしいものだ!」あるいは「また、別の機会でやり取りが発生するかも?」と暖かく見守る気持ちにもなれるでしょう。
しかし、品格のない人だったら、そんな気持ちにはなれませんよね?出費がムダになってしまったわけですからね。「求めた結果」が得られないと判った時点で、そんな人は「指されて」しまうわけ。

なんでも、その新人選手は、入団前に結婚し、現在は相手の女性のお腹の中には子供もいるとか・・・
まあ、できちゃった結婚が、一概に悪いとは言えないでしょう。
社会人になる前の結婚が、一概に悪いとは言えないでしょう。
複数のプロ野球のチームから裏金をもらうことが、一概に悪いとは言えないでしょう。

しかし、これだけ揃っちゃうとね。
社会人としての資格なり、何より親になる資格について、彼は考えたのかな?自分自身を精神的に大人だと思っているの?あるいは、そのことについて、その人の親はどのように考えているの?

それに・・・・多くのプロ野球のチームを両天秤にかけて裏金をもらっていた人が・・・結婚後は、多くの女性を両天秤にかけて「遊ぶ」ようになる・・・と、考えなかったのかな?その結婚相手の女性は?
まあ、その選手も遊びは遊びで楽しめばいいわけ。しかし、「遊び上手」になるためには、やっぱり品格が必要なんですね。
品格のない人は、遊び相手の女性を傷つけたりして・・・・怒った女性から、やっぱり「指されて」しまって・・・またマスコミの餌食に・・・

まあ、数年後の彼が見えるようですよ。

このような、「おごられ上手」「もてなされ上手」と言ったことは、恋人同士の会食の場の費用負担の問題でも起こったりするわけ。そんな時に、相手の「育ち」もわかってしまうものでしょ?その相手が自分自身の「育ちの悪さ」を自覚していれば問題ないでしょうが、その自覚がないと後々大変ですよ。

育ちの悪さというものは、子供にはどうしようもないこと。
要はそれを自覚して生きていくしかないわけです。
「どうしてオレだけが指されるの?皆がやっていることなのに・・・・」そう思うことはあるでしょうが、そのような時こそ自分自身の問題に気がつくチャンスなんですね。
しかし、被害者意識だけがあるダメダメ人間は、「どうして、オレだけが・・・」という被害者意識に浸ってしまって、自分の問題点にまで考えが行かない。

ちょうど今の時期は、年末やお正月で、もてなしたり、もてなされたりするケースが多くありますよね?相手が本当になじみの方で、完全に無礼講というケースもあれば、もう少しフォーマルな場面もあるでしょう。

ダメダメ家庭では、ちょっとフォーマルな場面とはあまり縁がない。だから、そんな場面で「あの子供の様子は、ちょっとヘンだな?」と思うような子供もいたりしますよね?
ちょっと観察してみると面白いですよ。
もてなされる経験がない人は、ちょっともてなされると舞い上がってしまい、相場から外れたトンチンカンなことをしていたりするもの。あるいは、ヘマをしでかさないようにと過剰に遠慮していたりする。
物事には相場というものがあるでしょ?このような「ちょっとした席」においてこそ、相場が重視されるものですよね?

子供だけでなく、それこそ、訪問における手土産とかの相場の問題とか、ちょっとした席の後で、礼状などのアフターフォローの問題など、微妙な相場の問題があったりするでしょ?あるいは、お金が絡んだもてなしのようなものだけでなく、ちょっと車に同乗させてもらったようなことも現実にあったりしますよね?
そんなちょっとした親切に対して、どのように感謝を表明するのか?

「もてなし」なり親切に対して、まるっきり感謝しないパターンもダメダメ家庭には頻発しているもの。逆に、過剰にもてなしたり、あるいは、もてなしに対して過剰に感謝するパターンもあるわけですが、どちらも、いい結果にならない。
そんな場面では相場というものが非常に重要視されるわけですし、だからこそ、場数が必要になってくる。そんな相場から著しく逸脱している人は、別の面でも色々と逸脱しているものでしょ?
ダメダメ家庭の問題を考える視点なんて、周囲にいくらでも見出されるものなんですね。

(終了)
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発信後記

当然のこととして、今回の配信で本年度は最後です。
年末になって、例の奈良の事件の犯人が捕まったとの報が入って来ました。
とりあえず、解決して何よりです。

そうなんですが、犯人は前科者で、この手の事件の犯罪歴がある人なんだそう。
以前にも書きましたが、警察署にも「当たり」の警察署と、「ハズレ」の警察署があるわけです。

もし、今回の事件が「当たり」の警察署の管内であったら、こんなには時間がかからなかったでしょう。
人口の少ない田舎町で、前科者を逮捕するのに、何故にこんなに時間がかかるの?

現在は、公立の学校も選択することが可能になってきました。しかし、警察署は選択できないんですね。学校のように私立に行くという方法も取れない。
ダメな警察署だと、犯人が捕まらず、こうなるとますます事件が多発し、ますます犯人が捕まらない。こうやって犯罪件数もスパイラル増加するわけ。
田舎町に住んでいらっしゃる今回の被害者のご家族を責めるつもりは、毛頭ありません。しかし都会に住んでいらっしゃる方は、自分の住んでいるところの警察署の実力を考えておく必要があるわけです。引っ越せばいいだけですからね。

では、皆様本年度はご購読ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

では、よいお年を!!
R.10/11/21