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カテゴリー ダメダメ家庭と学校
配信日 05年5月11日
タイトル 学校への敵意(総集編的に)
大阪で学校への襲撃事件が頻発していますよね?
もう大阪名物といった趣。

ダメダメ家庭と、この手の学校への敵意とは実に深い関係があります。少なくとも、これほど強い敵意を持っているというのは、犯人が重症のダメダメ家庭の出身者でなければ不可能でしょう。

ダメダメ家庭出身者が陥りがちな、学校への強い敵意について、今回は総集編的にまとめてみたいと思います。

ダメダメ家庭出身者がどのようにして、学校への敵意を抱くようになるのか?
細かな点から積み上げて説明していきましょう。

1. 家庭の当事者意識の欠如・・・ダメダメ家庭では「子育ては学校の仕事」という認識。「家庭としては法律上必要な金銭的な支出をするだけ。」という認識になっている。だから子供がうまく育たなくても、親としては「そ知らぬ顔」ですし、子供がうまく育たなかったのは、学校に責があるという考えなんですね。家庭では子供の様子を適宜チェックして、子供のサポートをするわけではないわけ。そんな親の元で育った子供は「オレがこんな風になったのは、学校が本来の仕事を怠ったせいだ!」と思うのも当然でしょ?

2. 家庭の被害者意識・・・ダメダメ家庭の親は「自分は子供を育てる面倒を背負わされた被害者」という認識となっている。だから、これ以上の面倒はしたくないわけ。だから子供が学校で困っていても、それをサポートする意欲もない。「学校の問題を家庭に持ち込むな!」それがダメダメ家庭の掟なんですね。そんな家庭で育っているので、子供も学校での困りごとを相談できる人もいずに、ますますトラブルが大きくなっていくことになる。トラブルが解決されていないような学校に行くのはイヤなのは当然でしょ?学校がキライになるのも当然なんですね。

3. 学校へのグチ・・・ダメダメ家庭は、子供に面倒を掛けられるのがイヤ。だから子供が通う学校についても「て・き・と・う」で決めてしまう。それなのに、「あの学校はダメ学校だ!」などと、家庭内でグチるわけ。ダメ学校なら、学校を変える算段をすればいいはずですが、そんな手間は掛けないわけ。結局は、グチっているだけなんですね。そんな家庭で育っているので、「ボクはダメな学校に通っている。」という自覚が子供に起きるのも当然でしょ?ダメ学校に通っているという自覚がある子供としては、何か不都合があると、その原因をダメな学校に求めるのも当然なんですね。

4. ダメダメな環境・・・世の中にはやっぱりダメダメな地域というものも実際に存在するわけ。実際に、この手の学校襲撃事件は大阪がメッカでしょ?地域がダメダメなので、その地域にある学校がダメダメになるのは当然ですよね?地域としても困っている子供をサポートせずに放っておくのだから、問題も深刻化してしまう。そしてそんな地域では、子育ての主体は学校という共通認識なので、すべてのトラブルの原因は学校ということになってしまうわけ。

5. ダメダメな学校・・・教育委員会だって、ダメダメな地域の学校に優秀な教員を配置するわけもありませんよね?教員だって、ヤル気もなくなるでしょ?こうやってスパイラル的に学校自体がダメダメになっていくわけ。だからそんな学校は問題解決能力も、実際に低いわけです。

6. 子供の話を聞かない・・・ダメダメ家庭では子供の話など聞かない。だって「子育ては学校の仕事」と思っているので、子供に関わる面倒は掛けられたくないわけ。加えてダメダメ学校でも子供の話など聞かないわけ。まあ、聞いても理解しようとはしませんし、能力的に理解できないわけ。優秀な教員はそんなダメダメ学校にはいませんからね。自分の話を全然聞いてもらえない子供は、当然のこととして不満が溜まるわけでしょ?過激な行動もしますよ。

7. デリカシーがない学校・・・ダメダメ家庭では子供は親に対して、大変に気を使っている。だって親の側は「一体、誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ?!」という言葉が口癖なんですからね。そんな言葉を言われたら、子供としては、これ以上は親に対して苦労を掛けるわけにはいかないでしょ?そのように親に対して気を使っているダメダメ家庭の子供の状況を配慮せずに、家庭に対して負荷を掛けるようなことを要求したら?家庭と学校の板ばさみになった子供は、大変につらい思いをしますよね?こんな状況が続けば、学校に対して強い敵意を持つのも当然でしょ?

8. 対抗心が強い・・・ダメダメな環境はやたら対抗心が強いもの。とにもかくにも「アンチ○○」なんですね。実際に大阪では「アンチ東京」でしょ?韓国は「アンチ日本」ですよね?ダメダメな地域と、強い対抗心は不即不離の関係にあるわけ。そんな強い対抗心の元に育っているのだから、子供が「アンチ学校」と思うのは当然でしょ?

9.自分をだます・・・日頃から、子育てによる被害を強調している親と暮らしているので、実家に関する問題はアンタッチャブルになってしまう。だから、その不満のはけ口を、家庭以外のものに向けるわけ。ということで、「悪いのは全部学校のせいだ!」と自分に言い聞かせることで、家庭の問題から目をそらすわけです。そして、そらしきれなくなると、無理にでも自分に納得させるために、大規模で儀式的な「報復」行為を行うことで、自分の疑問を封印してしまう。学校を襲撃することで、自分の実家から目をそらしているんですね。

学校を好きかキライかは別として、敵意を持つに至るのは、その家庭がダメダメ家庭ということが不可欠です。そのダメダメ家庭の発想が、周囲のダメダメによって増幅するわけ。

こうやってダメダメ家庭の具体的な様相から見てみると、ダメダメな地域のダメダメエリート?が学校を襲撃するのも、実に理解しやすいでしょ?事件には、それを生み出す土壌があるわけ。逆に言うと、このような事件も、ある程度は事前に予測できるものなんですね。

自分の子供をそんな目に合わせたくないのなら、やっぱり住環境についてはおろそかにはできないわけです。このような事件は防ぐことができなくても、避けることは可能なんですね。

自分の子供が通う学校を「て・き・と・う」に選ぶ親は、子供に関する他の選択も「て・き・と・う」ばかり。そんな家庭の子供が集まったら、当然のこととして事件も起きますよ。
自分の子供が死んでから補償を求める行動をするよりも、自分の子供が死なないように行動した方が合理的でしょ?

(終了)
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発信後記

物事は、離れた視点から考えるより、現場に即して考えた方が、色々な知見が得られるものです。
学校への襲撃事件だって、離れた場所から「ケシカラン!」といっても意味がないわけ。

自分の身を仮想的に事件現場に置いてみると、面白いこともわかったりするものです。

たとえば歴史上の事件で、「1543年の種子島への鉄砲伝来」について歴史の授業で習いましたね?
難破したヨーロッパの船を助けた種子島の人が、そのお礼に、鉄砲について教えてもらった事件。

しかし、これはヘンですよね?
だって、あなたが難破したヨーロッパ人だったら、鉄砲については教えないでしょ?そもそも鉄砲は、護身用に持っていたもの。現地の人間に襲撃されたら、その鉄砲で自分たちの身を守るというのが趣旨。おいそれと人に、それも現地の人間に教えるわけがありません。

それに、鉄砲というものは、初めて見るものにとっては「わけがわからないもの」。現地の人に尋ねられたって、「ああ、これはただの鉄の棒だよ!」「さあ、なんだろう?私も知らないよ!」とか、とぼければいいわけ。
自分たちの武器について、気軽に他人に教えては自分の身が危ないでしょ?

何も助けてもらったお礼だったら、金貨なり、ヨーロッパの服なりを上げればいいでしょ?種子島の人だって、お金目当てで助けたわけもないでしょうし。
どうしてわざわざ武器を教えてしまったのでしょうか?
鉄砲というものは、ヨーロッパ人が積極的にプレゼンテーションしない限り、初めて見る人間には絶対に理解できないものでしょ?どうして、とぼけなかったの?どうしてプレゼンテーションしちゃったの?

しかし、当時の種子島の現場を想定すると、なんとなくわかります。
だって、言葉の通じないもの同士。することといったら、やっぱり、酒盛りでしょう。

それまで緊張していたヨーロッパ人も、やっとリラックスして、ハイピッチでグビグビ飲んでいく。すっかり「できあがった」ヨーロッパ人が、「オメーらにスゲーもん、見せてやるぞ!」と、鉄砲を海に向かってズドーン!

これが鉄砲伝来の、真実・・・じゃないのかな?
助けてもらったお礼として武器の使い方を教えるよりも、はるかに現実的でしょ?
だってこの手の失敗は今だって、よくありますからね。
人間って、時代が違ってもやることなんて変わりませんよ。今の時代の失敗は、昔もあったはずなんですね。まあ、そんな失敗の部分は公文書には載らないでしょうが。
R.10/11/19