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カテゴリー ダメダメ家庭の雰囲気
配信日 06年7月25日
タイトル 影の薄い夫
このメールマガジンでは、以前に「スジの悪い結婚」というお題で配信したことがあります。ダメダメ家庭出身で会話のできない男性は、ダメダメ家庭出身で「人に合わせすぎる」女性と結婚する例が多いわけ。

だって、会話のできない男性だって、相手が「人に合わせすぎる」女性だったら、とりあえず、自分に合わせてくれるでしょ?「自分の意向を相手にわかりやすく伝える」「相手の意向を真摯に受け取る」そんな基本的姿勢が欠けていても、とりあえず「形の上では」やり取りが成立しますよね?

ダメダメ家庭出身で当事者意識がない女性は、そんな男性からのプロポーズに「こんなワタシでいいのなら、じゃあ、結婚でもしましょうか・・・」そんな「投げやり」な感じで結婚しちゃうわけ。
当然のことながら、そのような「スジの悪い結婚」は、男女が逆転する例もあるわけです。
「強圧的」な女性と、「人に合わせすぎる」男性の組み合わせのパターンです。

以前に神奈川県で事件があって、「娘が殺された!」と騒いでいる夫婦がいました。犯人とされた男性は「彼女はオレと別れるのがイヤで、オレの目の前で自殺したんだ!」と主張。娘の母親は「娘はそんなことをするはずがない!子供のことは親であるワタシが一番よくわかっているんだ!」と主張。まあ、真相については私には何とも言えません。

被害者とされる女性の両親を映したテレビの映像で不思議なのは、女性の母親が絶叫しているのはともかく、同席している父親がポツーンとしていることなんですね。
本来なら、娘の事件なんだから、父親も何か一言あってもいいんじゃないの?
母親が感情的に絶叫しているのはともかく、父親はどう考えているの?

そもそも、その母親が、本当に「子供のことを一番よくわかっている」のなら、そんな事件にはなりませんよ。通り魔殺人ではないんですからね。そうなる前に親として手を打てばいいだけでしょ?どうしてそうしなかったの?普段は子供とどんな会話をしたの?
母親の横に居る父親がポツーンと黙っているということは、その母親の子供も家庭内で黙っていた・・・と言うことでしょ?
一方的に正論をぶつだけで、子供の考えなどを聞こうともしない母親・・・そんな家庭環境だったからこそ、家庭内で子供は、形の上では「親に合わせる」状態になる。それは「反論しない」という二重否定であって、親子で相互理解があるというシンプルな肯定形ではない。子供の側は「自分は家族や周囲の人からわかってもらっていない。」と思っているので、やがて、誰かに「死ぬほど入れ込んで」しまうことになる。

この事件に限らず、何か事件が起こったりすると、やたら母親が感情的にワイワイ騒いで前面に出て来るケースってありますよね?
事件が起こったら、感情的になり、騒ぐのもいたし方が無い。しかし、家庭内での役割もあるでしょ?母親が感情的に騒いでいるならなおのこと、父親がしっかりと対応する必要があるでしょ?しかし、母親が感情的にワイワイと騒いでいて、父親がポツーンではね。そんなことでは、その家庭で実際に問題が起こった時にはどう対応したの?感情的に騒いでいるだけだったら、問題は何も改善しないでしょ?

一時的には感情も昂ぶるでしょう。しかし、延々とそんな感情をぶつけるだけということは、その人に強い被害者意識があるということ、つまりその他の面でもダメダメという可能性が高いわけです。

そもそも子供の一大事にもポツーンとしているような男性とどうして結婚したの?
その男性の何が魅力だったの?
それって、ただ「自分に合わせてくれる」と言うだけでしょ?

そんな強圧的な女性は、やがては夫の悪口を言い出したりするもの。
「まったく、夫が頼りないのは困ったものだわ!」
よくあったりするでしょ?そんなグチ。
しかし、「人に合わせすぎる」、頼りのない男性とわざわざ結婚したのは、その女性。そんなグチから、その女性に会話の能力がなく、被害者意識が強いことがわかるわけ。

そんな人が子供を育てたら、その子供に関わる事件も起きますよ。
だって、母親は強圧的で、会話の能力も意欲もない。父親はただ人に合わせているだけ。これでは問題も発生しますし、問題解決の能力もないでしょ?子供が困っていても、母親は正論をお説教するだけ。父親は妻に遠慮して何も言わない。

当然のことながら、自分の子供をそんな「人に合わせすぎる」人間にした父親の実家もダメダメ家庭ですし、会話の能力をつけず強圧的な人間にした母親の実家もダメダメ家庭。そんな実家なので、問題解決のサポートにもならないわけ。

何も、夫がデーンとして、妻がその言うことに文句も言わずに従っていればいい・・・なんて封建的なことを申し上げているわけではありませんよ。曲がりなりにも社会との接点がある存在である、夫であり、父親が、肝心な時にポツーンと黙っている状態で、事件解決の役に立たなっていない・・・それでは問題なのでは?と申し上げているだけです。

だいたい、そのように感情的に絶叫いている人って、まさに、「で、結局は、アンタはどうしたいの?」という疑問には答えられないものでしょ?ただワイワイと自分の被害を叫んでいるだけ。重要なことは、「これからどうするのか?」そのようなことでしょ?問題があっても小さい内に対応すれば、大事件にならなくて済むじゃないの?その方が重要でしょ?

その自分たちの問題を放置した挙句、実際の大事件が起こった後で、「ああ、ワタシって、なんてかわいそうなの?!」と感情的に嘆く・・・
しかし、そんなことは、事件が起こる前からわかっていることなんですね。
「影の薄い夫の家庭」って、問題解決ができないだけでなく、多くの問題を発生させる家庭でもあるわけです。

夫の影が薄いということは、その家庭を、妻であり母親が支配しているということ。
コミュニケーションが命令と服従の関係だけで、対等な関係での会話がない。
ダメダメ家庭を作る親は、子供にとっての保護者ではなく、支配者となっている。
だからこそ、困り事を親には相談できない。
そんな家庭内部の様相も、影の薄い夫の姿をみれば、見当がついたりするものなんですよ。

(終了)
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発信後記

このケースは女の子が誰かに「入れ込む」ようになる典型的なパターンといえます。
ご近所さんにも、このパターンの家庭があるケースもあるでしょう。
「頼りない夫で困ったわ!」なんてグチに、一緒になって、「あなたもお気の毒ねぇ・・・」なんて同情していると、子供同士で入れ込み、入れ込まれ・・・なんてことになりかねませんよ。さっさと避難した方がいいんですね。

ダメダメの問題は、本人の自覚がないと絶対に改善しません。だって、当人に対し何を言っても、その忠告を被害と捉えてしまうだけ。その被害者意識を自覚することが、まず最初なんですね。
R.10/12/3