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カテゴリー | ダメダメ家庭が好きな言い回し |
配信日 | 06年12月5日 |
タイトル | 全部私が悪いのね!(読者投稿の文章を中心とした文章です。) |
今回のメールマガジンは、先週予告しましたように、購読者さんからの投稿を取り上げます。 ハンドルネームは「おひつじ座」さん。 次回と2回に分けて、考えてみます。 *********** ここから投稿 *********** お題:全部私が悪いのね! ダメダメな人というのは、「当事者意識がない」 「被害者意識だけがある」の2点セット。 上記の「全部私が悪いのね!」という言葉は、それに加えて自省のかけらもありません。 まず、「全部」という極端かつ曖昧な表現。 全部とは言え、どこからどこまでが自分の責任なのかを全く自覚していないからこそ、「全部」という言葉が出てくるのではないかと思います。 また、自分の負っている責任の範囲を分かっていないこと自体が、「当事者意識の欠如」といえます。 ここで少しでも当事者意識があるならば、「確かに、私はコレコレこういうことを注意して見てやらなかったね。それは悪かった。」という言葉が出てくるのではないでしょうか。 また、末尾の「悪いのね!」という強い語尾からは、「被害者意識だけがある」ことがうかがえます。 この言葉を発する人は、逆上した状態で「悪いのね!」と言うのではないでしょうか。 その言葉の後に、決して「責任を取って○○するよ!」等の約束は出てこないものです。言いっぱなしで終了。 これは、自分の落ち度を指摘された、耳の痛いことを言われた時に「これは自分が受けた被害、あるいは個人攻撃だ」と受け取るからこそこのような言葉が反射的に出てくるのです。 その証拠に、「そうだよ!アンタが全部悪いんだよ!」と返せば、「まぁっ、なんてひどい事を言うの!?もとはと言えば、あなたが悪いんじゃないの!」と、先ほど自分が全部悪いと言ったことも忘れて逆ギレするのでしょうね。 投げやりな「悪いのね!」を発する前に、「自分にも何かできることはなかっただろうか?」と考えるのがマトモ。それすらしなければ、ダメダメ街道まっしぐらでしょう。 ***** 投稿は以上です **** さて、このような情景は、購読者の皆さんも「なじみ」があるのでは? さて、この文章で取り上げておられます「全部私が悪いのね!」という言葉から、おひつじ座さんは、当事者意識の欠如と、強い被害者意識を導き出しています。 このメールマガジンでは、ダメダメ家庭の特徴として、上記2点とともに、「会話の不全」と言うことを、よく取り上げています。 自分の考えを相手にわかりやすいように伝え、 相手の話を真摯に聞く・・・ そんな姿勢が全然ないわけ。まあ、そもそも当事者意識がないので「自分の考え」そのものがないわけですからね。相手に対して、わかりやすく伝えるも何もないわけ。 今回の情景というか「やり取り」においても、言葉は飛び交っていても、会話になっていない。もっと端的に言うと、「やり取りを終了させたがっている」わけ。 こんなときに使われるのが、「捨てセリフ」。 この「捨てセリフ」の問題は、先週取り上げました。 今回、「おひつじ座」さんが取り上げた「全部私が悪いのね!」という言葉に、ちょっと言葉を付け足すとこうなるでしょ? 「ハイ!ハイ!全部私が悪ぅございました!もうっ!いいから放っておいてよ!」 意味的には、結局は、同じこと。 まさに絵に描いたような典型的な捨てセリフと言えるでしょう。こんな言葉を言われて、不快に思わない人はいない。 その他にも、会話に発展しない物言いの典型が、この「全部私が悪いのね!」には詰まっている。 たとえば、おひつじ座さんが取り上げていらっしゃる「全部」という言葉もダメダメに典型的なもの。それこそ韓国人は『日本の文化は韓国人が全部教えてやったんだ!』なんて言葉もありますよね?しかし、「じゃあ、アンタの言う『全部』って具体的には何なの?」なんて聞かれても答えられない。自分でもわかっていないわけ。だから会話につながって行かない。「全部」という言葉は、当人が自分でもわかっていないことについて語っている際に使われる典型的な言葉の一つです。 あるいは、「悪い」という言葉も要注目と言えます。「どっちが悪いのか?」だけについて議論するのが、ダメダメ家庭。しかし、「じゃあ、どうしたいの?」ということについては決して議論しないわけ。 そして「悪い」という言葉を早々に提示することによって、問題を価値判断の問題にしてしまう。いきなり価値判断が出てくるのはダメダメのやり取りの典型です。最初に価値判断を決めてしまうことによって、もうこれ以上は考えなくてもいいわけ。価値判断が終了したら、他に何を話しするの?だから、これ以上は話をする必要がない・・・そうなるでしょ? また、上記で「放っておいてよ!」という言葉を追加してみましたが、この「放っておいて!」は、被害者意識に強い人に典型的な言葉です。あらゆることを自分が受ける被害と捉えてしまうので、「放っておいて」ほしいわけ。どうせ、自分がしたいことなんてないわけですからね。まあ、児童虐待の場ではお約束の言葉ですよね? このように被害者意識が強い人は、当然のことながら、親として自分の子供を育てることも、「自分が受けた被害」と捉えている。「ワタシは子供を育てるハメになった可哀相な被害者なのよ!」そう確信しているわけ。 そんな人が子供と真摯な会話をするわけがありませんよ。 親としては「面倒なやり取り」などサッサと終わらせたい。そう思っているだけ。だから捨てセリフを持ち出す。 「全部私が悪いのね!」も、「私は全然悪くない!」も、「もうっ!いいから放っておいてよ!」も、言葉の上では違っていますが、意味的には全く同じでしょ? しかし、そのような、当事者意識が欠落し、被害者意識が強く、会話不全のダメダメ人間が相手となってくれるのは、唯一、自分の子供だけ。 ということで、次回は、おひつじ座さんの別の投稿を取り上げ考えてみます。 (終了) *************************************************** 発信後記 今週の2回は、「おひつじ座」さんの投稿+私の文章というスタイルです。 皆様も、ご興味がありましたら、文章を書いてみてくださいな。 途中で挫折しても、私がサポートしたり、追加の文章を付け加えることもできます。 いずれにせよ、投稿の文章だけのスタイルにはするつもりはありません。 このメールマガジンに対する、私の責任がありますからね。 実は、ある人にも投稿の文章を要請しております。 以前にも書きましたが、私はどうも「どーぶつ」的な直感があるようで、たまに早起きすると、地震が起こったりします。まあ、地震の前に「どーぶつ」がいなくなっていた・・・なんてありますよね?「何か」感じちゃうんですね。 先週の土曜日も、なぜか早く起きました。地震でも来るのかな?来たのかな?と思ってPCの電源を入れてニュースを見ても、地震は今のところなさそう。ということで、メールをチェックしたら、初めての人よりメールがありました。 バックナンバーを読んで、私の洞察力に感心したとのことで・・・これは私自身もわかっていること。 あと、生きるのに疲れたとのことで・・・あと2,3日後に死ぬとのことでした。 まあ、地面は揺れなかったけど、ちょっと揺れましたよ。 死ぬということなので、「せっかくだから、遺書を書いて投稿してください。」と依頼しました。予定?ではもうそろそろなんですが・・・どうなっているのかな? 死んだら、死んだで連絡くらい下さいな。 ダメダメ家庭出身者が生きていくのは大変な苦労であることは、重々承知しております。ですから「ガンバッテ生きてよ!」なんて申し上げるつもりはありません。その人の考えを尊重するだけです。考えを尊重するからこそ、その「考え」を、「残して」ほしいわけ。責任ある言葉にして残してほしいわけ。 「数日後に死にます」という「言葉」に責任を持て!なんて申し上げるつもりはありません。では、今までどんな言葉に責任を持ってきたの?あるいは、これから持つの? そういう問題になりますよね? ダメダメ家庭は被害者意識が強い家庭です。そんな家庭で育った人間も、「自分は親からの被害者」と認定しているケースも多い。実際にダメダメ家庭出身者は、親からの被害者であることは確かでしょう。しかし、だからといって、「じゃあ、どうしたいの?」という話になりますよね? そして、「どんな言葉に責任を持って行くの?」あるいは、「どんな言葉がほしいの?」そのような話になるでしょ? 「まあ、アナタ!なんてお気の毒なの?!」なんて言葉がほしいだけなら、ボランティアをやっているようなアタマがおかしい連中のところに行った方がマシ。 私はこれらのメールマガジンの文章によって、ダメダメ家庭の人間の前には「いかに多くの困難」があるのか?それを「見える」形にしたいと思っているわけです。 ダメダメ家庭出身の人間だからこそ、なおのこと「狭き門より入る」必要があるわけです。「滅びに至る門は広い」わけ。 責任が取れる言葉も、責任が取れる思考も、自分で作っていくしかないわけ。 責任が取れる言葉で遺書を書いたのなら、それはそれで尊重しますよ。 私は無理は言いませんよ。それこそ上手で立派な文章を書いてよ!なんて言いませんよ。前回のお題のように「略字は止めたほうがいいよ!」とか、「死ぬ前に遺書くらい書いてよ!」と言うだけです。できないことではないでしょ? 逆に言うと、だからこそ、反論が来ないのかな? そんなことを考えて、返事のメールを書いて、相手さんに投稿?を依頼して・・・まだ早いので、結局は2度寝。 肝がすわっているのか?鬼畜なのか? いや!人間はできることをやるしかない・・・私はそのように覚悟を決めているだけです。 |
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R.10/12/5 |