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カテゴリー 信頼と好意の諸相
配信日 06年12月12日
タイトル 好意妄想
ダメダメ家庭の人間は、信頼というものが理解できない。人が「信頼のために」する行動の意味が理解できないわけ。
ダメダメ人間が、理解できるのは、信頼ではなく好意だけ。
誰かを肯定方向に評価するに当たっても、「あの人を信頼できる。」と評価するのではなく、「ワタシはあの人を好きだ。」という感情次元の評価となってしまう。
逆に、人から親切を受けると、「あの人・・・ワタシを好きなんだ・・・」と思ってしまうことになる。

一般の人は、たとえ誰かに対して親切にしたと言っても、ただ「人と人とのマナー」なり、信頼のために、あるいは自分自身の尊厳のために、そうしたわけですが、ダメダメ家庭の人間は、そもそも信頼なりマナーなり尊厳なりが理解できないんだから、そのような適切な理解なんてできようがない。
だから、どうしても「まあ、親切にしてくれて・・・あの人は、きっとワタシに好意を持っているんだわ!」なんて思ってしまうことになる。

そんな感じで「あの人はワタシに好意を持ってくれている人だ!」なんて勝手に認定してしまうと、その相手に気軽に近づいていって、暴力を振るわれたり、あるいは、相手をストーキングしたりと、面倒なことをやってしまう。
かと言って、そもそも信頼というものを持ち合わせていない人間なんだから、「自分自身が相手から信頼されるために」自分の行動を見つめ直し、改めるなんてことはしない。

もうこうなると、事件に一直線ですよ。
しかし、揉め事が起こっても、「だってぇ・・・あの人はワタシを好きなんだもん!」と言うばかり。

事件と言うほどではありませんが、実に典型的に見られるのが、韓国のノ・ムヒョン大統領です。
なんでも、ノ・ムヒョンさんは「ブッシュ大統領は、このワタシを好きだ!」なんて公言しているらしい。
「好き」と言ってもボーイズ・ラブ云々ではありませんよ。まあ、それならそれでロマンがありますが・・・首脳会談の場で2人は、お互い目と目と見詰め合って・・・いやぁ・・・「オトコのロマン」だねぇ・・・

ブッシュさんから、ちょっと親切にされたので、舞い上がってしまって、「ブッシュさんは、ボクちゃんのことが大好き!」なんて確信しちゃったわけ。

アメリカ大統領の立場だったら、最低限のマナーが必要でしょ?
相手のことを、好きとか嫌いといった感情以前の問題ですよ。
あるいは、政治信条なり政策を支持するしない以前の問題ですよ。
そのような態度が、国民からの信頼につながるわけでしょ?アメリカ大統領が人から信頼されないでどうするの?

だから、ブッシュさんだって、ノ・ムヒョンさんを「たとえ嫌い」でも、それなりのマナーで御しますよ。

アイツのことは大嫌いだけど・・・いざとなったら頼りになるヤツ!
政治家だったら、国民からそのように思われることの方がいいことでしょ?

「ブッシュ大統領は、この私を信頼してくれている。」
そう公言するのなら、マトモでしょう。だって、国家のリーダー同士だったら、ある種の信頼関係は必要でしょ?アイツは約束を守ってくれるという信頼関係がなかったら、外交もヘチマもありませんよ。
しかし、ノ・ムヒョンさんのような重症のダメダメ人間は、信頼というもっとも基本的な事項はまったく無視して、単に感情論だけで人を判断するわけ。

ダメダメ家庭を考えるに際し、「言われない言葉」を見出すことが重要である、と、このメールマガジンで何回も書いています。
「ブッシュさんはワタシを好きだ!」と言っても、「ブッシュさんはワタシを信頼している。」と『言わない』・・・このことから、ノ・ムヒョン氏のダメダメっぷりが如実に分かるわけ。

当事者意識があり、自分自身の問題を理解していて、自分が何をしたいのかわかっているような人間は、「自分の問題解決のために何が必要か?」あるいは「サポートとしてどんなことが必要なのか?」についてそれなりに理解している。だから、そのために「頼り」になる人がありがたい。
しかし、当事者意識がないダメダメ人間にしてみれば、自分自身の問題などは全然考えないわけだから、その解決のために「頼りになる」人間なんて存在しないわけ。
そんなダメダメ人間は、「好きか?嫌いか?」それだけなんですね。

そして、「アイツはワタシのことを嫌っている!」なんて勝手に認定すると、その人に嫌がらせ。
また、「あの人はワタシを好きだ!」と勝手に認定して、ストーキング。

しかし、「そんなつもりではないんだ!」なんて相手側から説明を受けると被害者意識がバクハツして逆上してしまう。
「まあ、信じていたのに、裏切られたわ!ああ!ワタシって、なんてかわいそうなの?!」と、大仰な嘆き節。

ちょっと親切にされただけで舞い上がってしまって、好意認定をする人は、最初から「敵」認定する人以上に厄介な面もあるんですね。
だって、好意認定されてストーキングされた後で、次にはどのみち敵認定されるわけですから、いわばダブルパンチ。

ダメダメ家庭の人間は、抑圧的であり、自分自身としてやりたいことなり、しなければならないことを自覚していない。そんな人は、自分自身の存在よりも、誰かとの関係性が肥大化してしまう。
「あの人がどう思っているのか?」
そんなことが気になってしまう自意識過剰気味になっているわけ。
本来なら、その人からどのように思われようと、自分の掲げた目標を達成するために、自分なりに努力すればいいだけ。そして、必要に応じ、周囲からの協力を仰げばいいだけ。
しかし、自分でやりたいことが存在しないわけだから、周囲との関係性だけが存在し、自分自身は存在しなくなってしまう。
関係性が肥大化しているがゆえに、相手の存在そのものも、ぼやけてしまう。
そんな人が存在と認めるのは、関係性だけなんですね。
だからこそ、いったん、「あの人はワタシに好意を持っている。」との関係性を設定してしまうと、その関係性の修正もできず、その関係性に基づいて突っ走ってしまう。

あの人・・・やけになれなれしい人だなぁ・・・
コッチは別に何とも思っていないのに・・・
どうして、寄ってくるんだろう?
なんて思わされる人って、現実にいたりするでしょ?

そんな「なれなれしさ」は、ある種の「好意認定」があるわけ。そんな人とは上手に距離を取らないと、本当に面倒なことになってしまうんですね。
好意妄想が転じて被害妄想になる・・・ダメダメの世界って、哀しくて可笑しいけど、そんなものなんですよ。

(終了)
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発信後記

前回配信の文章で、このメールマガジンの配信開始を04年の9月なんて書きましたが、実際には03年9月でした。記憶力は人並み以上の私ですが、もうそんなに経ってしまったんだなぁ・・・
このメールマガジンが後になって、どのような評価を受けるのか?今のところはわかりかねますが、すくなくとも韓国の問題なり韓国人の問題を理解するのにあたって、重要な貢献をしている自負はあります。将来は必読の文献になるでしょう・・・と、勝手に思っています。
韓国の問題を現象論的に考えるのではなく、ダメダメという視点から実体論的に考える・・・実際に、そうすると、韓国人の珍妙な行動も理解できるでしょ?
ただ、あまりに「正鵠を得ている」ので、それが問題でしょうが・・・

さてさて、ちょっと前に韓国ではこんな事件がありました。
アメリカから輸入した牛肉に骨が混じっていたとかで、大騒ぎになりました。
例のBSEの問題がありますから、骨はマズイ。ということで輸入禁止に。

しかし、アメリカの高官が、「その骨は韓国人が入れたんだろう?DNA検査をしたいものだ!」なんて言っているらしい。

いくら険悪な関係でも、国と国のやり取りでは「そこまで」は、言いませんよ。たぶん、確信があるんでしょうね。それに、完全に破局的な関係で「ない」のなら、内々で、相手に連絡するでしょ?
そんな外交チャンネルもなくなっているんでしょうね。

このようなことも、韓国人が「信頼」というものを理解できない人間であることがわかれば、韓国人の「行動」も、アメリカ人の「行動」も理解できるようになります。
少なくともアメリカ人にとっては、韓国人は「信頼に値しない」人間とみなされているわけ。
好きか?嫌いか?だけが問題であって、信頼に値するか?値しないか?そんなことは決して考えない・・・韓国人は、典型的なダメダメの発想なんですね。
まあ、「オレたちは被害者だ!」と思っているので、「インチキ」をするのも平気。しかし、バレちゃったんだからシャレになりませんよ。
骨入れ損のくたびれ儲け。
R.10/12/5