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カテゴリー ダメダメ家庭出身者の行動
配信日 07年11月23日  (10年2月15日に大規模に改訂)
タイトル 失敗例収集家
ダメダメ家庭の人間は、被害者意識が強い。何でもかんでも、自分がこうむった被害と捉えてしまう。
かと言って、当事者意識がないものだから、自分自身でその「被害」と対処することはしない。ただ、「ああ!ワタシって、なんてかわいそうなの?!」と自分を憐れんでいるだけ。

自分を憐れんでいても、事態が改善するわけもなく・・・どんどんと事態は悪化していくばかり。
「ああ、どうしよう?!ワタシとしても何かしなくてはいけないのかな?」
そんな感じで焦ったりするダメダメ人間は、「自分が何もしなくていい。」理由を探すようになるわけです。

それこそ、誰かや何かを犯人認定して、「アイツのせいで、ワタシは不幸な目に!」と、その犯人認定した相手を恨むことで納得したりする。
あるいは、自分より不幸な人たちを探して、「ああ!下には下があるんだ!・・・だから、まっ、自分のこんな境遇もしょうがないかっ?!」「オレなんか、まだマシな方じゃないか!」と納得することになる。

そうして、そんな「不幸な人間がいっぱいいる状況」「加害者vs被害者 という関係がある状況」がある場所に出かけて行って、自分がかわいそうな被害者であるという説明につながる事態を収集するわけです。このようなことは、このメールマガジンで頻繁に触れております。

そのようなダメダメ人間が関心を持つのは、自分がかわいそうな被害者であるという説明につながる事態であって、自分の問題を解決するために参考になる事態ではない。
本来なら、自分の問題を解決するためには、自分と似た状況から、改善にこぎつけた人の事例を参考にするのが一番でしょ?
しかし、そのような成功例は、まったく無視。
ダメダメ人間が集めるのは、失敗例ばかりなんですね。

かわいそうな事例や不幸な事例を一所懸命に集める。そうして集めた不幸な事例を眺めて、「まあ!ワタシも、みんなも、なんてかわいそうなのっ?!」と至福のひと時。

ギャグを書いているようですが、ダメダメな人の周囲では、実にポピュラーな事例です。
それこそ女性運動なんて、まさにそんなパターンでしょ?
その手の女性運動って、社会で業績を上げている女性や、家庭内で円満に生活している女性は放っておいて、失敗ばかりしている女性に目を向けますよね?
本来なら、成功している女性に目を向けて、その女性から話を聞けば参考にしやすいでしょ?

成功例よりも失敗例に惹かれる。
ダメダメ人間にはそんな傾向があるんですね。
それに加えて、被害者意識が強いダメダメ人間が自分を説明する際には、「自分は○○による被害者です。」そんなパターンでないと自分を説明できない。
だからこそ、「不幸自慢」の傾向があるものです。だって、自分の不幸しか自分を説明できないのだから、その不幸を自慢するしかないじゃないの?

「ワタシって、こんなにかわいそうなのよ!どう?スゴイでしょ?」

なんでも、日本に在住の韓国系の女流作家さんが、「○○不幸全記録」なる書籍を出版したそうです。まあ、その表紙に作者さんのヌードが載っているとか・・・
ヌードはともかく、そのタイトルからして、「いかにも」でしょ?

まあ、ダメダメ人間によくある「不幸自慢」の考えが分かっていると、そんな本を書いて出版する発想も間単に理解できることになる。まあ、この点は、このメールマガジンの購読者さんだったら、その作家さんの心理は、スグに分かったでしょ?
それだけではありません。そんな書籍を喜んで買う人もいるわけでしょ?
まあ、表紙のヌードを目当てに購入するスケベなオッサンもいるかもしれませんが、それくらいなら、逆に言うと、罪がないレヴェルと言えます。だって、そんなスケベなオッサンは、曲がりなりにもプラス方向に視点が向いているわけでしょ?ダメダメ家庭は、もっとマイナスの方向ばかりに視点が行っているもの。だからダメダメの面で重症なのは、他人の失敗例を収集したいと思って購入する人なんですね。

まあ!この人・・・こんなに不幸だ!
下には下があるものね!
・・・だからワタシは何もしなくていいわ!

そのような発想で、自分への弁解のための理屈を集めたいがゆえに購入する人も、いっぱいいるわけです。
不幸自慢する人と、不幸収集家が、相互の利害が一致して盛り上がってしまう。

ダメダメ人間は、成功例よりも失敗例に反応する。
プラス方向ではなく、マイナス方向に視線が向かっている。
何かを記述する際にも、失敗例ばかり。
このメールマガジン自体がそうなっていますが、これは、そもそもがそういう目的ですし、それに・・・このメールマガジンは、失敗例に「やさしく」ないでしょ?
成功につながるための検証として、失敗例を記述しているだけです。
しかし、自分では何もしたくない、ただ自分を憐れんでオシマイにしたい人は、やっぱり失敗例ばかりの記述を求めてしまう。

それこそ、中国の歴史教科書もそのパターンです。
他国から侵略された・・・そんな被害の記述ばかり。
中国だったら、漢とか唐とか成果を上げた時代もあるわけでしょ?その時代の人は、どうやって立派な成果を上げたのか、それを具体的に検証した方がいいんじゃないの?しかし、中国の教科書においては、成果をあげた時代の記述は実に少ないんですね。

「自分は何をやりたいのか?」そんなことを考えることから逃避するダメダメ人間は、被害の事例や失敗例を集めるばかり。挙句の果てには、わざわざボランティア活動に身を投じて、現在進行中の「不幸な事例」を集め、いつまでもその不幸と関わり続けようとする。
そうやって、「○○が悪い!」「その○○に対抗するんだ!」「こんなことを根絶させよう!」と対抗心を持ち続ける。
その対抗心によって、自己逃避してしまう。

それこそ、ドメスティック・ヴァイオレンスの根絶などは、主張としてはいいことなんでしょうが、逆に言うと、根絶を掲げた以上は、地球上の最後のドメスティック・ヴァイオレンスまで関わらないといけないでしょ?そのような名目を掲げて、そんな団体が何をするかと言うと、コミュニケーション能力のない暴力オトコをつるし上げて喜んでいるだけ。
あるいは、根絶主張ということでは名高い事例と言える「こんにゃくゼリー」の根絶主張ですが、根絶を掲げたがゆえに、いつまでも関わり続けられる。いつまでも対抗心や被害者意識を持ち続け、企業に抗議し、そして、自身では何も考えずに、その手の食品を購入してしまうような、愚鈍な消費者とも関わることができる。色々なスタイルの失敗を楽しめることになる。

その手の人は、「結婚相手にせよ、食品にせよ、今後はもっと適切な選択ができるように、そんな状況に陥った人たちや、陥りそうな人たちを啓蒙していこう!」などとは考えない。だって、啓蒙活動は失敗例の敵ですからね。
抗議活動はしても、啓蒙活動も、サポートもしない。
実際に、どんな分野でも、抗議活動に明け暮れている人は、啓蒙活動はしないものでしょ?
なぜなら、その手の人は、抗議活動そのものが目的なんですね。
抗議という名目で、相手を凝視し、自分自身と向き合うことから逃避できるんだから、そんな状況を生み出す土壌を残そうとするわけです。

それこそ、大阪でホームレスの方々への救済活動している団体があるとのことですが、そんな団体は、政府に抗議はしても、就労支援はしないもの。
結局は、失敗を生み出す土壌を温存させたいんですね。
そのような不幸を生み出す土壌から、実になった失敗を刈り取る。

逆に言うと、失敗例を集めることで、その人は、求めるものを得ることができたわけです。
「ワタシも、みんなと同じだ・・・ワタシって、なんてかわいそうなの?!」
安心してそう言えるでしょ?
人は、ちゃんと、求めるものを得ているもの。逆に言うと、実際に得られたものから、本心で求めているものが分かるものなんですね。

ダメダメというのは、オバカ本人というよりも、オバカな人に惹かれてしまう人の方です。
いわば、マイナスへの親和性を持っている人と言えるでしょう。
そんな人が結婚するとしたら、どんな人と結婚するの?あるいは、子供を産んで、子育てをしたら、その子供は成功を勝ち取ることができるの?

結局は、夫婦間でトラブルになったり、あるいは、その子供がトラブルになってしまう。しかし、当人としては、失敗を楽しめ、そして「政府は、いったい何をやっているんだ?!」と政府に抗議することで、自己逃避できる。

他人の失敗で喜んでいる人は、結局は、自分も失敗してしまう。
しかし、そんな不幸な状況がうれしく、そして、嘆きの声を上がられるのがうれしく、被害を語ることで得られる人間関係が楽しい・・・ダメダメ家庭の人間にはそんな面があるわけです。

(終了)
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発信後記

ちょっと前にラテンアメリカ諸国の会議があって、騒いでいたベネズエラのチャベス大統領に対し、スペインの国王が、「?por que no te callas?」(黙ったらどうだ!)と一喝したとの報道がありました。

私はスペイン語なんて全然わかりませんが、ラテン系の言葉はみな似ていますので、多少の推論はできます。上記の言葉で面白いのは「te」という言葉。まあ、英語で言うと「you」になり、フランス語では「ジュ・テーム」の「テ」にあたるのかな?「ジュ・テーム」は「私はアナタを愛しています。」という意味ではありません。「オレはオマエを好きなんだ!」という意味です。タメ口なんですね。
ヨーロッパの言葉には、敬語とタメ口の使い分けがありますから、そのあたりを注意しないといけない。

もし、上記の国王の言葉が、タメ口なら、「オマエ!ちーとは静かにできんのか?!」くらいのニュアンス。決して「アナタ!お静かに願いますよ!」という丁寧な物言いではないわけ。さすがスペインの王様は熱いねぇ!

ちなみに、その怒られたベネズエラのチャベス大統領ですが、その言動が「絵に描いたような」ダメダメ家庭出身者であることをお気づきの方も多いでしょう。

対抗心は強いは、
被害しか語るものはないは、
スグに逆上するは・・・
と、まさにテンコ盛り。

そして、あのような人が大統領になってしまうことも、ベネズエラという国について語っているわけです。
ダメダメ家庭の視点ですべてが説明できるわけではありませんが、政治のような世界でも、ダメダメ家庭出身の人間が行う行動パターンを頭に入れておけば、意外にも役に立つわけ。
R.11/1/8