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カテゴリー | 事件の前 |
配信日 | 08年10月29日 |
タイトル | 持ち物・ノーチェック |
以前に「身に付けるもの」というお題で配信しております。 ダメダメ家庭の親は子育てに当事者意識がない。だから子供が身に付けているもの・・・たとえば服とか靴とかハンカチとか、あるいは学校に持たせるお弁当とか・・・そんなものが汚れていても、知らん顔。子供の持ち物から、いかにも「ぞんざい」と言った趣が漂っている雰囲気。 そんなものなんですね。 その「身に付ける」ものは、外に出かける際に、子供が身に付けているものです。 もちろん、子供としては家庭内で、持っているものも当然にありますよね? 本やマンガを持っていたり、もちろん、持っている服もある。 じゃあ、どんな本や服を持っているの? その本なり服で、子供の現状なんて簡単にわかることでしょ? 思春期の男子が、Hな本を隠し持っているくらいなら、親としても「武士の情け」で、知らん振りするものいいでしょう。あるいは思春期の女の子が「恋に恋する」ような本やマンガを持っていても、それは「そんな時期が誰にもあるよなぁ・・・」で笑って済む話。しかし、やっぱり知らん振りが許されない持ち物もありますよね?あるいは、もう年齢的に不釣合いの場合もあるでしょ?当人がそれなりの自覚の元に、子供っぽいものを楽しんでいるのなら、それは趣味の一環でしょうが、いつまでも趣味の次元どころか、そこから脱却できないのなら、つまり、入れ込んでいる状態なら、ちょっと問題でしょ? あと、未成年のお酒とかタバコとか・・・ ほめられた話ではありませんが、その手のものについては、限度と言うものもありますよね? マンガなどの趣味の領域の本はともかく、自殺に関する本でも持っていたら、その時点で緊急に対処しないとマズイでしょ? あるいは、子供が児童虐待に関する本でも持っていれば、その時点で、その子供が自分の家庭をどのように判断しているのかが明確にわかりますよね?児童虐待ほどではなくても、家庭問題に関する本だったら、その時点で「考え始めている」ということでしょ? マンガだって、そのストーリーも様々。今だったら家庭問題を扱ったマンガも多い。 あるいは、実に早い段階で政治についての本があったら、それだけその子供が「犯人探し」をしていることも想定できるわけ。「悪いのは全部政治のせいだ!」と自分を納得させていることがわかるわけ。お金儲けの本だって、今現在がそれなりの生活ができていてのお金儲けへの関心なのか?それとも、経済的な苦境の上でのそのような面への関心なのか?そんな点から見えてくるもの。あるいは、ボランティアについての本も同様。ボランティアについての本なんて、Hな本よりも、持ち主のダメダメさを現しているもの。それだけ、「居場所探し」をしているわけです。あるいは、男女問題と言っても色恋系ではなく、女性運動の関係の本を持っていたら、まさにそんな感覚で、自分の家庭を見ているということ。 あるいは、宗教の関係も、やっぱり早めにチェックしておく必要があるでしょ? 何も日記の中身を見るわけではなく、本のタイトルだけで、多くのことがわかるわけ。 本来なら、何も子供の本棚をチェックする必要もなく、子供と適宜会話をすればいいだけですが、ダメダメ家庭ではそんな会話はない。いざ子供とやり取りをしようとしても、子供の方から逃げて行ってしまう。だから、もし、見る機会があれば、本棚の本くらいはチェックしたら?何も、「面白い本があったらワタシも読みたいから貸してくれ。」とでも言えばいいだけですよ。 あるいは、本だけではありません。 それこそ、長崎県で起こった事件のように猟銃を持っているのならシャレにならない。 親としても何とか対処をする必要があるでしょ? その猟銃を使う使わないの問題ではないわけ。 そもそも、そんなものを持っているということ自体が、重要な情報でしょ? しかし、当事者意識がなく被害者意識しかないダメダメ人間は、子供の持ち物を「見ない」わけ。むしろ「見る」ことで、自分が家庭内の問題を認識するのが怖い。 子供の問題を、知らなかったことにしておきたいわけ。 しかし、だからこそ「事件」が起こってしまうわけでしょ? ここで、「事件」が起こった後で、しっかり対応するのならまだしも、ダメダメ家庭というものは、事件後も、何もしないもの。相変わらず、子供の持ち物には無頓着なんですね。 それこそ子供が睡眠薬自殺を図った。 ダメダメ家庭では、そんなシリアスな状況も、実際にあるでしょ? 幸か不幸か一命を取りとめ、家庭に戻ってくる子供。 ここで、まだマトモな感覚が少しでも残っている家庭だったら、以前にあった睡眠薬の取り扱いは変えるでしょ?簡単に子供が手に出来ないように鍵をかけたり、親が保管したりするでしょ? しかし、ダメダメな親は、従来どおりの場所に睡眠薬を置いたり、子供の管理下のままにしておくわけ。 結局は、考えることがイヤなんですね。ヘタに自分で考えて判断すると、「親である自分は被害者」というポジションが崩れてしまう。 それこそ、従来通りの置き場所のままだったら、子供がそれをまた使って自殺しても、子供の側の問題になる。しかし、置き場所を変えて、隠した状態にして、しかし、それを見つけて子供が自殺したら、「不適切な置き場所にしてしまった。」親の問題が指摘されてしまう可能性がある。 そうなったら、後になって「親であるワタシは悪くない!」とは言えないでしょ? だから、何も判断せずに、今までどおりになってしまうわけ。 そして、その結果がどうなるの? まあ、睡眠薬は一般的には簡単に手に入らない。 しかし、カミソリだったら、誰でも簡単に手に入る。 もし、家族の誰かがリストカットしてしまったら、家庭内におけるカミソリの扱いも変える必要があるでしょ?カミソリは従来どおりに洗面台の上の棚においてあります・・・じゃあ、そのうちにどうなってしまうのか?そんなことは小学生でもわかること。 それに、家族のそんな無頓着な姿こそが、子供の絶望感を倍加させるわけでしょ? 子供がリストカットした後で、「子供を愛さない親はいない。」なんて一般論で子供に説教するよりも、カミソリの置き場所を変える方が、子供にとって「伝わる」のでは? あるいは、車の鍵を勝手に持ち出して、子供が親の自動車を無免許運転した。 そんな騒動があったら、車の鍵の置き場所は変えるでしょ? しかし、ダメダメな親は従来どおりなんですね。 その結果がどうなってしまうのか? それは、小学生でもわかること。 しかし、小学生でもわかることをダメダメ家庭はしないもの。 ヘンな話になりますが、Hな本は取り上げても、そんな危険物は子供から取り上げないわけです。 そうして、事件が起こって、まさに修復不可能な状態になった後で、「どうしてこんなことに?!」「ワタシたちは、ふつうの家庭だった!」と嘆くだけ。 そして、「ワタシたちは何も悪いことはしていない!」と涙目になって絶叫することになる。 確かに、何も判断していないんだから、「間違った判断」はしていませんよ。その点はおっしゃる通りでしょう。 子供の問題について何も知らないがゆえに言えるセリフですが、逆に言うと、そのセリフを後で言うために、子供の持ち物について、ノーチェックになっているわけです。 ことが再び起こって、嘆いて、子供に説教する始末。 「オマエのために、またメンドウなことに!」「オマエなんかよりも、このワタシがもっとかわいそうなんだ!」 ちょっとでもマトモな発想があれば、たとえば、自殺の本があった段階で、家庭内におけるカミソリとか薬とかの取り扱いは考え直すものでしょ?実際に未遂事件があったら、もっと注意するでしょ? しかし、それすらしないのがダメダメ家庭というもの。 ダメダメ家庭の親は、被害者意識が強く、子育てについても、親である自分が押し付けられた被害と思っている。だから、子供よりも、自分の側が、もっともっとかわいそうと思っている。そんな親なんだから、子供を守ろうと思っていない。 だから子供の持ち物はノーチェック。 だからこそ、子供が問題行動を起こすわけでしょ? ダメダメな親は、子供の持ち物なり行動には何もチェックせずに、後になって、「ああ!ワタシって、かわいそう!」と嘆いているだけなんですね。 子供の自殺や事件が起こった後になって、よく「何も前兆はなかった。」と親や学校はコメントするものですが、ダメダメ家庭やダメダメな学校は、バカでもわかるくらいの前兆があっても、それを見ようとしないわけです。 それこそ、本棚に自殺についての本があっても、それを見ないわけ。 そんなことだからこそ、子供の自殺なり事件が起こるわけです。 (終了) *************************************************** 発信後記 かなり以前の07年の5月にアナトール・フランスの小説である「タイース」を取り上げたことがあります。何も文学作品のレビューを目的とした文章ではなく、芸能人の問題を考えた文章でした。 芸能人が引き起こす珍妙な言動も、ダメダメ家庭を特徴つける視点を参考にすると、意外にも理解しやすいもの。 そもそも「自分は特に何もしなくても、家族が自分を理解し支えてくれる!」なんて思っていたら、あんな業界では生きてはいけませんって・・・ ダメダメ家庭であるがゆえに、「自分を表現したい!」という熱情も生まれるわけ。 ちょっと前から芸能界周辺で騒ぎを起こしていらっしゃるのが、落語家の林家三平さんの次女の方。海老名泰葉さんというらしい。 あちこちで騒動を起こしているようです。そして自分なりの考えを表明していらっしゃる。 ちょっとその方の文章を読むと、このメールマガジンで実におなじみの心理ばかり。 購読者の皆さんも、その方の文章をお読みになった方もいらっしゃるかもしれませんが、「おお!あのメールマガジンで書いてあるとおりだ!」と思ったでしょ? 被害者意識、陰謀史観、対抗心、犯人探し、あら探し・・・ そして「どうしてみんなは、ワタシのことをわかってくれないの?!」 ちなみに、その方は、4人兄弟の2人目のようです。そのうち4人目の人は、3人目と年齢が離れているようなので、彼女は、いつの時点も、兄弟の中間にいたわけ。 3人以上の兄弟の場合に、何人目なのかと言うことは、そのキャラクターに影響があるようです。ダメダメ家庭においては、最初の子供でも、末っ子でもない子供は、親から相手にされることが相対的に少なくて、「親に対して自分自身を認めさせよう!」と無理をすることが多いもの。その一例が、例の吉兆の女将さん。彼女は5人兄弟の4人目。あの女将さんも、子供の頃に親から相手にされていなかったのでしょうね。だから自分を認めさせようと無理をする。 「自分自身を認めさせたい!」というその熱情は、芸能界で必要な心理ですが、その心理にダメダメ家庭の抑圧的な自己逃避が加わると、まさにトラブルメーカーとなってしまう。 だって、「自分自身を認めさせたい!」と思うのはいいとして、じゃあ、「わかってほしい」ことは何なの?そのことを自覚することが最初でしょ?その自覚がないのに、他者とやり取りしても、何も伝わるわけがありませんよ。だから周囲とトラブルになってしまう。 しかし、自己逃避の人は、そのことも気がつかず、わかってもらえないことを被害と捉え、ますます逆上するようになってしまう。 もう結構お歳になったその女性ですが、子供の頃の「心の傷」が、今になって噴出してきたわけ。それまでは自分自身を騙して生きていて、目を逸らしていたわけですが、限界を超えてしまったのでしょうね。そもそもその女性が落語家と結婚したのも、理解しやすい。「ああ!ワタシがオトコだったら、父と同じ落語家になって父に認めてもらえたのに・・・」そんな心理があったのでしょうね。これって、業界は違っても、吉兆の女将さんと同じ。 落語家の元夫への反発は、深層心理的には父親への反発なんですね。 自分を騙しきれなくなったといっても、やっぱり自分を騙しているわけ。 まあ、こんな事例は、ダメダメ家庭の人間においては、結構ポピュラーな事例でしょ? それこそ大阪で個室ヴィデオ店に放火した人も、兄弟の数は別として、年齢とともに自分を騙しきれなくなった事例ですよね? ダメダメって、ツボを押さえておくと、実に理解しやすいものなんですよ。 |
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R.10/12/14 |