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カテゴリー トラブル発生時の行動
配信日 08年11月28日
タイトル 泣いている子供に説教
街を歩いていると、様々な親子の姿を見ることができますよね?
このメールマガジンを購読されておられる皆様も、そんな親子の姿を今まで以上に注意してご覧になられることもあるでしょう。このメールマガジンのおかげで、自分とは別の親子の姿を見て、自分なりに考える視点が出来てきた・・・そのようにお考えになっておられる方もいらっしゃるかも?

まあ、楽しそうにしている親子は、ほほえましく見ていればいいだけ。
もちろん、実際にその親子が楽しい状態であることと、「あの親子は楽しそう!」と周囲の人間から『見える』親子は、必ずしも一致するものではありません。
「楽しそう」に、周囲の人から「見える」ようにするために、必死で努力しているダメダメ家庭も現実にありますからね。

その家族が、実際に楽しい状態と、周囲に楽しそうに見える状態との区別は、それほど簡単ではありません。ベテランになると子供のちょっとした表情なりしぐさを見ればわかるものですが、一般的には難しいでしょうね。

しかし、楽しそうどころか、子供がワンワンと泣いているような状況もあったりするでしょ?
泣いているんだから、当然のこととして、楽しい状態とは言えないでしょう。
そんなことは、どんなに鈍感な人でもわかること。

ちょっと前に、実際にそんなシーンを見ました。
東京の地下鉄の駅の中で、5歳くらいの女の子がワンワンと泣いている。その女の子に対して、母親らしきしっかりした身なりの女性が、その泣いている子供に、「どっちが悪いの?ママなの?アナタなの?」と強く詰問している。それに対し子供は『ごめんなさい!ごめんなさい!けど、ママが悪い!』と泣きながら言っていました。

何と言うか・・・
ダメダメ家庭のお約束が満載のシーンと言えます。

さて、ダメダメ家庭を作る親は被害者意識が強い。子育てだって親である自分がこうむった被害と認識している。そんな親は、子供から謝罪の言葉を聞きたがるもの。
子供から『ごめんなさい!』という言葉を聞かされると、「ああ!やっぱりワタシはこの子供による被害者なんだ!」と確認できるでしょ?このようなことは、何もダメダメ家庭の中だけでなく、ダメダメ家庭の肥大化した存在と言える韓国人なんて、その典型でしょ?

被害者意識が強い人間が、相手に対して、謝罪の言葉を要求することは、以前にこのメールマガジンで配信しております。そんな家庭の子供は、実に頻繁に『ごめんなさい!』と言うようになってしまうわけ。親がその言葉を聞きたがり、子供が言うまで詰問し続けるので、その場から解放されるために、子供としては「とりあえず」言うようになってしまうんですね。

さて、被害者意識が強いと、被害が大きい方がランクが高い。いわば「被害者競争」というものがある・・・このことも以前に配信しております。
「どっちが、よりかわいそうなのか?」
その点が常に意識されていて、「よりかわいそう」な側が、上の序列を得ることができる。
そんな「被害者競争」をする人間は、泣いている人間を見るのがキライ。
だって、被害者意識が強いダメダメ人間は、泣いている姿から、『ワタシこそが、かわいそうなのよ!』『アンタなんかより、このワタシの方が大きな被害を受けているんだ!』というメッセージというか、競争心を受け取ってしまうんですね。
いわば宣戦布告を受けたようなもの。

そのような宣戦布告を受けて、「泣いているコイツと、このワタシと、どっちがかわいそうなのか?」
そんな被害者競争を脳内で始めてしまうわけ。
だから泣いている姿を見ると、自分の被害者意識が刺激され、逆上気味になってしまう。

泣いている姿を見ると、逆上気味になる人物として、以前に取り上げたトルストイの小説「アンナ・カレーニナ」の主人公アンナのご主人であるアレクセイ・カレーニンもそのようなキャラクター設定になっていました。
陳情に訪れた人が泣き出したりすると、逆上してしまう・・・という記述もありました。

被害者意識が強いので、泣いている姿を見ると逆上してしまう・・・
だからこそ、泣いている自分の子供に、強く説教することに。
それこそ「泣いちゃダメ!」なんて強く言い渡すことになる。
この「泣いちゃダメ!」という言葉についても、以前に配信しております。

あるいは、前記の親子のように、「どっちが悪いのか?」そんな疑問のスタイルについても、以前にこのメールマガジンで配信しております。

いや、まあ!ホントにお約束満載だ!

しかし、古来より「泣く子と地頭には勝てない。」と言われているように、泣いている子供に対して、注意も説得もないじゃないの?

もともと子供なんだから、言葉に対する理解力も乏しい。
それに泣いているんだから、とてもじゃないけど、子供だって平常心とは言えない。
そして、泣いている子供を見て、その親まで逆上気味で、的確な言葉が出てこない。
そんな状態だったら、現実的に、何を言ってもムダでしょ?

子供に対して注意したいことがあるのなら、子供が泣き止んで、比較的平常心に戻った段階で、丁寧に説明すればいいだけ。
泣いている子供に強い口調で説教しても、より泣くだけですよ。
そんなことは、それこそ子供でもわかることですが、被害者意識が強いダメダメ人間にはそんな判断はしない。

泣いている子供を見て、「どっちが、よりかわいそうなのか?」という被害者競争をして、そして「どっちが悪いのか?」という犯人認定をする。そして、強い口調で説教することで、「オマエが犯人なんだ!」と確定する儀式としているわけ。いわば単独でつるし上げをやるようなもの。相手に我慢を強いることで、「自分の方が、もっとかわいそうなんだ!」と主張しているわけです。
あるいは、泣きながらイヤがっている子供に、強制的に、宿題をさせたり、お手伝いをさせたりするのも、そんな発想が元になっているわけ。「ワタシの方がもっとかわいそうなんだから、オマエも我慢してやりなさい!」そんなスタンスなんですね。我慢を強いて宿題とかお手伝いをさせても、後々悪影響にしかならないでしょ?しかし、子供の泣いている状況がひどくなればなるほど、ダメダメな親は強圧的で問答無用になってしまう。

そんな親に育てられた子供がどうなっちゃうのか?
これはもうお約束でしょ?
そして実際に子供がトラブル状態に陥っても、子供は、親には何も言わないわけ。
だって、泣いているという、まさに困っている状態の時に、親から強い口調で説教されてきたんだから、まさに「泣きたくなるような」困った状態の時に、親に相談するわけがないじゃないの?

それに、困っている時に考えることが「どっちが悪いのか?」ということばかりの家庭環境なんだから、逆に言うと、何かトラブルがあったときには、何かを犯人認定して、その犯人を恨むだけになってしまう。だから何も解決できない。

まあ、そんな子供は将来的には、登校拒否くらいは確実でしょうね。
その後では、自殺したり、結婚後のドメスティック・ヴァイオレンスの被害者なり加害者になったりする・・・
あるいは、ダメダメ家庭出身者にお約束の、ボランティア活動なり、市民運動の道に進むことになる。
常に「どっちが悪いのか?」と考え、同類と一緒になって、誰かをつるし上げるようになるわけ。まさに上記の母親が自分の娘に対してやっていたように。
そうして、健全な一般社会から遊離してしまう。

しかし、そんなことは、まさに子供が5歳の時から予見できるわけです。
泣いているという、ちょっとしたクリティカルな状態の時の対応を見れば、状況がより悪化した時の対応も予想できるでしょ?

泣くのを我慢するようになる子供と、泣かないで済むようにしていく子供は、全然別物。
ダメダメ家庭においては、子供が「泣くのを我慢する」ように持っていくわけ。
しかし、だからこそ「泣きたくなるような状況」そのものは、どんどんと悪化するばかりなんですね。
だから、そんな家庭の子供は、自分自身の感情を抑圧したり、あるいは、生命そのものを抑圧して「永久に泣かない」状態になってしまう。
そんなことは、その事件が起こる前から予見できることなんですよ。

(終了)
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発信後記

昨日は、トピックス的な文章を昨日の木曜日にも配信いたしました。
ちなみに、今週の土曜日・・・つまり明日には、特定の事件を取り上げて、過去に配信したメールマガジンの文章が参照できるような文章を配信いたします。
今週から、継続的に、その手の文章を土曜日に配信いたします。

多くの事件が、ダメダメ家庭ならではの考え方の組み合わせに過ぎないことがわかっていただけると思います。
R.10/12/15