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カテゴリー ダメダメ家庭出身者のキャラクター
配信日 04年2月23日 (10年12月29日 記述を追加)
タイトル 親と似たところを嫌がる
「カエルの子はカエル」と、よく言われますよね?
やっぱり人間も自分自身の親と似たところがあるものです。
と言うか、「子は親の鏡」なる言葉もあるくらいに、親と子は似ているもの。
これについては、別のところで触れております。

しかし、ダメダメ家庭出身者にとっては、親と似た自分自身を発見するのは、絶望的な気分になってしまう。
「子供時代に自分に一番苦痛を与えた張本人と同じことをやっているとは!!」

子供に対しイヤミを言い続けるというような典型的な点だけではありません。
自分が一番イヤだったことは、さすがに普段から気をつけたりもしますしね。

しかし、やっぱりどうしても似たところはあるわけです。
顔つきから、ちょっとしたしぐさ、あるいは口癖まで・・・
遺伝子の関係による共通性も当然のこととしてあります。
あるいは、何と言っても長い間、同居していたわけですから、やり取りによって、伝承されてしまっている面もある。
ちょっとしたクセなども、受け継いでしまっているところもある。
あるいは、親が持っていた一般社会とは異質の考え方を、自分もしていたりする。
ふと気を抜いたときに出てしまう、親と同じしぐさ、口癖・・・

マトモ家庭の出身者なら、「あら、あら、そう言えばワタシの母親もこんなしぐさをしていたっけ・・・」,「ウチのお父さんも、よくこんなこと言っていたわ!」と苦笑いすれば済むだけ。
しかし、ダメダメ家庭出身者は苦笑いでは済ませられない。
世界で一番嫌いな人間と似ているなんて、自分自身がますます嫌いになりますよね?
それに、同じ行動をしているということは、自分が受けた苦痛を、自分の子供にも与えていることになるでしょ?
それこそ、自分の子供がちょっとオドオドした表情をしている・・・
「そう言えば、ワタシの子供時代も、こんな感じだったなぁ・・・」となってしまう。

しかし、現実的には避けられないこと。

まあ、すべてが不快な伝承ばかりとは言えないでしょう。
たとえば、絵が上手とか・・・機械に強いとか・・・などのポジティヴな共通性のケースもあったりする。

実際の例として面白い例もあります。
とあるダメダメ家庭出身者が自分の母親からの電話を受けずに済むように、実家からの電話は着信拒否の設定をしたりする。携帯電話だったら珍しくはありませんが、固定電話ではそんな設定はあまりしないでしょう。まあ、女性の割には中々機械に強い方といえるでしょう。
しかし、敵もさるもの。その着信拒否をかいくぐって電話番号非通知で電話してくるようになる。
それに対抗して、非通知の電話は着信拒否に設定追加。

なかなかメカに強いハイテク戦争?になってしまった例です。
まあ、娘が機械に強いのは、やっぱり母親譲りというわけなんでしょう。

しかし、友人からそのような点を指摘され、「あらあら!アナタもお母さんも機械に強いわねぇ・・・やっぱりカエルの子はカエルねぇ・・・」などと言われちゃったらいっぺんに落ち込むことになってしまう。

友人たるものそのようなことを言ってはいけないんですね。
しかし、そのような事情を知っている友人ばかりではないでしょ?
「あなたのこの点は母親とそっくりね!」なんて言葉が禁句なんて、マトモ家庭出身者には理解できないでしょ?

だから、どうしてもこのような指摘を実際に浴びてしまうことになる。
一番言われたくない言葉を言われてしまうと、数日間は深刻な鬱状態。
鬱になるのはともかく、逆上するパターンも現実的に多いもの。
それこそ、「ワタシと母親は全然違っているわ!」「ワタシはワタシの母親を反面教師にしているわ!」と顔を真っ赤にして主張することになる。

しっかし、人の話を真摯に聞きもせず、「悪いのは全部アイツのせいだ!ワタシは悪くない!」と主張するその人の姿は、いったい誰に似たんだか?
都合の悪い指摘は、聞いていても楽しいことではないのは確かですが、そんな指摘に対して過激な反応となってしまうようだったら、そんな「怖い」人をマトモな人は相手にしませんよ。
ということで、マトモな人は、そんな「取扱注意」の人を避けてしまい、周囲の人がどんどんとダメダメの吹き溜まりになってしまう。
そして、厳しいことを言われないダメダメな雰囲気に安住してしまう。
そんなダメダメに安住する姿は、いったい誰に似たの?

不快な指摘だからといって、安直に思考停止になってしまうと、ダメダメが進行するばかり。そして、どんどんとそんな指摘から逃避してしまう。
しかし、厳しい指摘があるからこそ、改善のチャンスにつながるわけでしょ?

周囲のマトモな大人からの指摘に対応できず、逃げ回っている状態だったら、それこそ自分の子供が、かつての自分のような「しぐさ」とか「物言い」をしていたり、あるいは「顔のつくり」が自分の親と似ていることを発見してしまったら、強烈なパニックになってしまうでしょ?
それこそ、虐待事件も起きますよ。
その手の事件は、自分と似ている自分の子供を罰することによって、自分自身を罰しているわけです。

マトモな人とのやり取りだったら、「アナタのこの点は、アナタの母親と似ているわね!」なんて言葉も、どうしても出てきたりもしますよ。
逆に言うと、そのようなことを言われる事態は覚悟して、心の準備をしておく必要があるわけです。自分自身で、自分についてチェックしておけば、「こんな点は、親と似ている。」と言われても、不快であることは確かですが、パニックにはならないで済むわけです。
自戒があるからこそ、修正もできるわけで、そんな自戒がなければ、何も考えずに出てきてしまう習性・・・つまり、子供の頃からなじんでいる習性を繰り返すだけなんですね。

不快な指摘だからと言って目をそむけているばかりだからこそ、結局は親と同じようになってしまう。覚悟を持って、似ている点に向き合うしかないわけです。
しかし、日頃からの、その精神的な緊張ゆえに、精神エネルギーを使いすぎて、鬱状態になりやすいのも確か。
ダメダメ家庭出身者がこの渡世を生抜くのは、かくも至難なことなんですね。

(終了)
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発信後記

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最近では、「自分で本を買わない」とか「子供の歯並びを直さない。」のお題で、2つの発行元の購読者さんがそろって減少いたしました。
別に私はかまいませんが・・・気持ちはわかりますし・・・

まあ、本なんて古本屋さんで買えば¥1000で沢山買えますから、意外と安いものなんですよ。
この文章の関連文章として05年12月2日配信の「 反復強迫 」という文章があります。
R.10/12/29