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カテゴリー ダメダメ家庭の人間の行動
配信日 06年3月17日 (11年2月8日,11年2月15日 記述を追加)
タイトル 不幸競争
 追記  管理者による補足文章があります。(11年2月9日 アップ)
(九州の火山の噴火に対する政治家のコメントに関わる騒動について)
「ダメダメ家庭は被害者意識が強い。」って、もうイヤになるほど同じ書き出しですね。
ホント、この私が嘆きたいほど。
被害者意識が強い人は、上手く行かないことがあると、不都合な事態全部を自分が受けた被害ととらえてしまう。あるいは、どんなものも、自分に降りかかってきた「苦労」や「被害」や「不幸」というスタイルで認識する。
被害者意識が強いダメダメが物事を認識するスタイルは、「○○から、△△という被害を受けた。」という被害者公式に当てはめるだけ。
そんな人間は、子育ても「自分の子供から、子育てという被害を受けた。」と被害者公式に当てはめて認識することになる。だから、家庭内でも、子供に向かって「いったい誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ!」とお説教になっている。

そんな親は「自分こそが一番の被害者だ!」と勝手に認定してしまって疑いがない。だから、自分の子供がどんなに困っていても無関心。そんな家庭だったら、子供はあらゆる事態を自分だけで対処する必要があり、心理的なストレスをためてしまい、結果的に問題行動を起こしてしまう。その時点で、子供に対して適切な保護をする必要があるわけですが、ダメダメな親は、「自分はかわいそうな被害者だ!」という地点からしか物事を考えない。
だから、面倒を掛けさせた自分の子供への報復活動をすることになる。
また、自分の「被害」なり「不幸」を、周囲の人に対して語ることになる。
逆に言うと、被害者意識が強いダメダメ人間は、不幸とか苦労以外では語るネタがないし、被害者という立場以外に自分のアイデンティティを持っていない。

このようなことは、以前に「不幸自慢、苦労自慢」というお題で配信いたしました。
被害者意識が充満しているダメダメ家庭では、「自分が被害者である。」・・・つまり「自分が不幸である。」ということがステータスになっている。だから、周囲に対して「被害者認定を求める。」ことになる。これについても、先日配信いたしました。

では、上記のように、「自分こそが一番の被害者だ!」と勝手に自画自賛?している人と「渡り合う」ためには、どうすればいいでしょうか?
自分の被害を滔々と語るダメダメ人間に対抗するためには、
『いや!ワタシだって、こんな被害があって・・・』
『アナタもタイヘンなようだけど、このワタシも、本当に色々と困っていることがあるのよ!』
そんな感じで言うしかないでしょ?
そして、相手と対等にやり取りをするためには、『イヤ!ワタシこそが一番の被害者だ!ワタシはアナタなんかよりも、もっともっと不幸なんだぞ!』と、不幸を競うようなやり取りにならざるを得ませんよ。そもそも、「自分はかわいそうな被害者。」ということしか自身を説明できない人とやり取りをするんだったら、そのフィールドでやり取りをするしかないじゃないの?それ以外のネタを出しても、やり取りもかみ合いませんよ。

マトモ家庭の出身の方にしてみれば、ほとんどギャグと思ってしまうような世界ですが、ダメダメ家庭においては、「どっちが不幸なのか?」ということが、競争されることになる。
そして、「より不幸な方」が、勝利者となり、ステータスが高いわけです。

「あ〜あ、上手くいかないわ!ワタシって、不幸だわ!」
『そうなの?アナタなんかマシな方よ!ワタシなんかこの間・・・』
そんな感じで競争することになる。
まあ、これくらいなら、マトモな人も、たまにやったりするでしょう。しかし、ダメダメ家庭では、そんな競争を年がら年中やっていて、それ以外のやり取りが存在しないわけです。

だって、そうしないと、「あ〜あ、オマエを育てるために人生を棒に振ったわ!」なんてグチっている母親に対抗できないでしょ?対抗できないし、自分の身を防御することもできない。防御もできなければ、相手からの犯人認定を、ますます食らってしまって、その後に執拗に責めたてられてしまう。とにもかくにも、相手の不幸話には、対抗しておかないと我が身が危ないんですね。
だから、親からのグチに対しては、『お母さんは、まだマシな方よ。ワタシなんかこの間、学校でこんなに困ったことが・・・』そんな対抗手段を講じることになる。
「自分が一番の被害者だ。」と思っていて、主張してくる人に対しては、『アンタは一番ではない。』『自分こそが一番だ!』と言うしかないでしょ?

自分の不幸以外のことを言っても、「フンっ、何をノンキなことを・・・アンタは気楽でいいわねぇ・・・」と、ますます親の側からグチられるだけですよ。
そうやって、ダメダメ家庭の中では、「ワタシが一番不幸でかわいそうな人間だ!」『イヤ!ワタシこそが一番なのよ!』と、不幸の頂点を勝ち取るための競争が日々行われることになる。

ダメダメ家庭以外から見るとシュールそのものですが、ダメダメ家庭はそれが日常なんだからしょうがない。
まあ、ダメダメ家庭で生き抜くには、この方法しかないといえます。「いかに自分がかわいそうな被害者か!」それをアピールすることが、ダメダメ家庭での自己表現のあり方なんですし、自分の意向を通す最良の手段になっているわけですし、自分の身を守る護身術になっている。

しかし、そんな発想は、当然のこととして、ダメダメ家庭以外では通用しませんよね?
『より悲惨な状況である方がステータスが高い。』
なんて、どう見てもマトモではありませんよ。そんな発想では一般社会の人とやり取りはできないでしょ?
自分の意向を通すために、まずは「不幸アピール」から入る人は、マトモな一般社会では相手にされませんよ。

そして、このような不幸競争の雰囲気で育ってしまうと、トラブル発生時における対応も、不幸競争に対応してものになってしまう。
「自分はオマエよりも不幸なんだ!」ということを示すことが対応策となってしまう。
それこそ、自分の子供が自殺未遂でもしたら、その方面で大騒ぎする。
「オマエは自分だけ不幸だと思っているのか?!オレなんて、もっと不幸なんだぞ!生きていて楽しいことなんて思ったことがないくらいだ!」「オマケにこんな面倒をまたかけて!ケシカラン!」と、死に損ないの自分の子供に対して、説教し、「親としての不幸をアピール」することになる。

しかし、「生きていても、いいことはなかった。」と、親からの不幸アポールを受けた子供が、その説教の後で前向き生きるわけがないことは、本来なら小学生でも分かること。
しかし、より不幸な方が序列が高く、それゆえに、「不幸ではない方」は、序列が高い存在の命令には従う義務があるという、ダメダメ家庭の不幸競争の論理からすると、「生きていてもいいことは一回もなかった。」という物言いによって、自身の不幸アポールをすることで、自分の子供に対して「自殺をするな!」と命令することは、ダメダメなりには理にかなっているんですね。

それに、当然のこととして、「より不幸な方がステータスが高い。」なんて世界で育ってしまうと、「不幸を避けよう!」なんて思わないでしょ?
前にも書きましたが、不幸アピールこそが、ダメダメ家庭においては、いわば保身術となっている。逆説的になりますが、「不幸でないと、我が身が危ない。」という雰囲気なんですね。

よく「人の不幸は蜜の味」なんて物言いがありますが、ダメダメ家庭では「自分の不幸は蜜の味」になっている。だって、より、不幸な側が、よりステータスが高いとされてしまっているわけですからね。だから、どんどんと不幸に突進してしまう。
そうやって、ますます不幸が進展して、望みどおりの「不幸のエースの座」を勝ち取ってしまう。

不幸競争なんて、勝者も敗者も、どっちもダメダメでしょ?
「参加することに意義がある。」・・・という言葉もありますが、このような不幸競争は、「参加しないことに意義がある。」ものでしょ?
せめて自分の出身家庭が「不幸競争」に満ちたダメダメ家庭であることを自覚して、そんな不毛の競争からは足を洗う必要があるわけです。
ただ、このことは、言うのは簡単ですが、ダメダメ家庭に育った人間にしてみれば、結構難しいもの。だって、不幸競争に勝つことが、自分の身を守るための方法論だったわけですからね。
そんな実績のある護身術を、急には捨てられませんよ。
だから、実家で培った習慣をそのまま保持してしまい、周囲に対して不幸自慢をして、不幸競争ばかりをやっている人も現実に多いもの。
それこそ、ダメダメ家庭出身者の巣窟といえるインターネットの掲示板なんて、そんな様相になっているでしょ?

まずは、そんな人を避ける・・・せめてこれくらいはしないとね。しかし、不幸自慢をしている人に対抗して、「ワタシも負けるもんか!」「オレなんか、もっと不幸だぞ!」と、自分の不幸を大いに語り、不幸競争になってしまう・・・そんな流れは、ダメダメ家庭の周囲では、結構ポピュラーな光景でしょ?

(終了)
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発信後記

オリンピックのフィギュアスケートで荒川さんが優勝したせいで、やたら「イナバウアー」なる言葉が飛び交っているようです。
なんでも、その「ワザ」を開発したドイツの選手の名前から取っているとのことですね。

たしか、ドイツ語で「バウアー」という言葉は「農民」とか「お百姓さん」という意味だったはず。まあ、そのイナバウアー選手の祖先が、農民だったのでしょうね。
じゃあ、「イナ」は?

イナといわれて、今度は日本語で「稲」と当てると、「イナバウアー」は「稲百姓」というか「米作農家」となってしまう。
なんて考えていたら、テレビでその荒川選手がお米のコマーシャルに出ていたのには、驚きました。
さすがバウアーだけあって、いい味出してますね。
R.11/2/15