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カテゴリー ダメダメ家庭の親のキャラクター
配信日 04年5月17日 (10年10月27日 記述を追加)
タイトル おだてに弱い (甘言に弱い)
もし100万円の臨時収入があったとしたら?
例えば宝くじで当選したり、まあ、一般的には夫のボーナスがあったり。
その家庭としては、そのお金を今すぐには使う必要がない状況としたら?
まあ、一般的に考えるのは、とりあえず貯蓄ですよね?

しかし、貯蓄だって色々な手段があります。
手堅く銀行の定期預金?あるいは定期預金でも外貨預金の方が利息はいいですよね?
株式投資という方法もある。間を取って社債や国債を買うとか・・・
戦争のことを考えて金や宝石を買うとか・・・
また一時はゴルフ会員権なんてものもありました。
さあ、どうします?

まあ、ダメダメ家庭だってちょっとは考えますよね?
もしかすると家族で議論することもあるかもしれません。
さあ!ではダメダメ家庭ではどのような方法を取るのでしょうか?

ダメダメ家庭では実に簡単なんですね。
それはたまたま家にセールスにきたセールスマンの薦める方法にしてしまうんですね。
たまたま銀行のセールスマンがアポなしで勧誘に来たら、たとえ利息が年利0.1%でも、その銀行の定期預金を設定することになる。
またたまたま、証券会社のセールスマンが来たら、社債とか国債とか・・・

たとえ先日、家族で投資方法を相談したとしても、そんなのにはお構いなし。
たまたまやってきたセールスマン次第なんですね。

何故って?

ダメダメ家庭の親は、実に「おだて」に弱いんです。
ちょっとおだてられるとスグに舞い上がってしまう。
「奥さん!まあ、若く見えすねぇ・・・」「奥さん!今の時点で定期預金を作ってくれないと、ボクはクビになっちゃうよ〜」・・・そう言われちゃうと、心の底から喜んでしまう。

ダメダメ家庭の人間が、単純なセールストークと真剣な話の違いがわからないほどのバカというわけではありません。
知的な面で問題があるというよりも、心理的に問題があるわけ。
ダメダメ家庭の親・・・特に妻は、「おだて」や「ほめ言葉」に飢えているわけですね。
だって、家族からだって、ほめられることなんてありませんもの。
そもそも、当事者意識がない人なんだから、常に「やらされている」という感覚となっていて、実際問題として誰かからホメられるような立派なことをやっていない。
周囲の人が、その人をホメようとしても、ホメようがないわけ。

また、この手の人間は、被害者意識が強く、自分こそが一番かわいそうな人間と確信している。
そして、自分以外の人間は、自分よりも恵まれていると盲目的に思っている。
自分よりも恵まれている人間をねぎらうわけがないでしょ?
そして、そんな人間同士が結婚し、子供を作ったのがダメダメ家庭。
当然のこととして、夫も、当事者意識がなく、被害者意識が強い。
だから、夫の側から妻に対して家事の労苦をねぎらわれることなんて、結婚以来なかったりする。
そんな親によって育てられたわけだから、子供としても、「お母さん、いつもご苦労さま!」なんて言ったりはしない。

だから、初対面のセールスマンからでも「いつも大変ですよねぇ・・・」「こんなにスゴイことができるなんて、めったにいませんよ!」「この家に入った瞬間に、この家を預かっている人は、タダ者じゃないなって、わかりましたよ!」なんて言われると、うれしくなっちゃうんですね。
しかし、ねぎらいの言葉をかけないような男と結婚したのは、その人であるわけで・・・
また、子供だっていつも母親からグチを聞かされていたら、ねぎらいもヘチマもありませんよね?

大体、その妻だって、夫や子供にねぎらいの言葉なんか掛けたこともないわけだし・・・
「お仕事ご苦労様!」とか「運動会は大変だったでしょ?」とかの言葉とは無縁。
本当に、どっちもどっちの状態なんですね。

このようなダメダメ家庭では、家庭内からねぎらいの言葉が消えてしまっている状態。だから、本人はセールスマンからおだてられて舞い上がってしまう。そして、喜んで家族にそのことを報告する。
「今日のお昼に、銀行員がやってきて、あの100万円を定期預金にしたわ!」
『えっ?だって、あの100万円は国債を買うことにしていたじゃないの?銀行の利息なんてあってないようなものなんだよ!』
「いいじゃないの?だって、ウチにやってきた銀行員の人は、すごく熱心なんだもの!ノルマを果たせないとクビになっちゃうんだって・・・」
『けど、その銀行って、今までウチとは付き合いないでしょ?』
「もうっ!いいじゃないの?いい人だったんだし・・・」

今のところは銀行も破綻するようなことはレアケースですから、問題は利息だけでしょう。
もっと的確な投資先を選択していれば利息として得られたであろう金額が、得られなくなるだけですよね?
しかし、本来はもっと多くの金額が得られたわけで・・・
結局は、その減少分は子供の学費の減額だったり、レジャーの減額になっちゃうんですね。

前にも書きましたが、ダメダメ家庭は収入のアップには拘らない。子供のためとか家族のためとかにお金を使わないので、お金がなくてやっていけるわけです。
しかし、本来は受け取れる利息を受け取れなくなったわけですので、舞い上がっている妻以外の家族は不満が残ることになりますよね?

そうなると、夫は「やっぱり、コイツはバカなヤツ・・・」と呆れることになり、子供も「この人には何を言ってもムダ!」となってしまう。
勿論、そんな妻を選んだ夫も夫。ダメダメ家庭は夫婦そろってダメダメなんですね。
まさに、タダ者ではないもの同士の結びつき。

まあ、たとえ利息が少なくても銀行での定期預金なら、元本割れはないでしょう。
しかし、それこそ「金の先物取引」とかのハイリスクな場合もありますよね?
しかし、そのようなハイリスクなものも、「セールスマンの熱意とおだて」で簡単に契約してしまうことになる。

あるいは、妙なラッキーアイテムを購入したりすることもある。いわゆる開運グッズなどですね。
まあ「信楽焼きのタヌキ」とか「招き猫」の類です。別にタヌキや猫のようにオーソドックスなもの以外にも、沢山の開運グッズがありますよね?竜の置物とか、あるいは、たまに話題になったりする「ありがた〜い壷」とか。

そのような訳がわからない開運グッズを、おだての上手なセールスマンに丸め込まれて購入する。
「これで我が家にも福来る!」
と言うわけです。
しかし当たり前のことですが、家庭内に会話がない状態で開運グッズもヘチマもありませんよね?

学校や会社から帰った夫や子供は、臨時収入の100万円がそのような得体の知れない開運グッズに化けてしまって言葉もない状態。となると、家庭内から、ますますねぎらいの言葉などがなくなってしまうわけです。

もし、ある人の家に行ったら、そのような開運グッズがあるかどうかについてチェックすると面白いですよ?
開運グッズがこれ見よがしで置いてあるような家に限って、家族の写真がなかったりする。
まさに、典型的なダメダメ家庭ですね。

あと、使いもしない電気製品に化けてしまう例もあったりします。
「えっ?餅つき機を買ったの?!餅つき機って・・・ウチは餅なんて1年のうちでお正月しか食べないのに・・・」
家に帰った家族は、臨時収入が餅つき機になってしまって、茫然自失。
しかし、購入した妻はセールスマンから聞かされた効能を笑顔で語る始末。
「パンも作れるし、別の料理を作るのにも便利よ!」
しかし、その効能を聞いた側は、『カレーライス一つちゃんとできないオンナが、パンを作るって・・・うちはオーブンもないのに・・・コイツ、何を寝言を言っているんだ?』となるばかり。

よくお年寄りの夫婦が、セールスマンにだまされて全財産がなくなってしまう事件が起こったりしますが、それもヘンな話。
全財産を投入する前に、誰かに相談するでしょ?当然のこととして自分の子供もいるでしょうに・・・
どうして自分の子供に相談しないの?

多分、できないんでしょうね。
そのような「セールストーク」を簡単に受け入れてしまうような、おだてに弱い人間は、自分の子供の言葉なんて全然聞かないものなんですね。
まあ、シェークスピアの戯曲での耄碌した「リア王」のような状態。以前からダメダメで、人からのアドヴァイスなど聞かない状態だったわけです。

まあ、いかがわしいセールスマンもそのあたりのことをよくわかっているんでしょうね。
そのような使いもしないようなラッキーアイテムとか電気製品を沢山買うような家庭に限って「我が家にはお金がない!困った!困った!」と常日頃からグチっているもの。
「お金がない」ということで、家族のための支出を抑え、しかし、どうでもいいアイテムには惜しげもなく出費する。
こうやって、ダメダメ家庭のダメダメ振りは進行していくわけです。

勿論、人間は誰だって人から褒められればうれしいのは同じ。
しかし、普段から人から褒められていない人は、「褒められる」ことを求めてしまうわけ。
それ自体が目的化されてしまうわけ。
そうなると、「自分が何をしたいのか?」が霧散して、「どうやったら褒めてもらえるのか?」という点ばかりに目が行ってしまう。
だからこそ、実際に褒められると舞い上がってしまって、自分自身を見失うことになる。

たとえば、プロスポーツの世界で、所属チームを変わる場合もありますが、新しい所属先から「高い評価を受ける」ことも重要ですが、「自分は何をしたいのか?」という点がもっと重要でしょ?
高い評価を求めるだけになってしまうと、それこそチームを変更するような機会を必ず利用するようになってしまう。
そんな人は、それ以前から甘言を弄する人ばかりしか周囲にいないので、それこそ諫言も得られない。
だから、「ボクを褒めて!もっともっと褒めて!」とフラフラしてばかり。

そして、気がついた時には、周囲には誰もいなくなってしまっている。
人からの評価に依存するがゆえに、逆に言うと、おだてる人しか周囲に置かないわけ。
おだてに弱い人って、最後は哀れな末路となっていることが多いものでしょ?

(終了)
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発信後記

上記のご意見拝聴用のメールアドレスですが、yahoo.co.jpからのメールは受信拒否にする予定です。スパムメールが実に多いので・・・
ヤフーもスパムメールの温床になっていることを自覚してほしいもの。
R.10/10/27