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カテゴリー ダメダメ土曜講座(トピック編)
配信日 09年4月4日
タイトル ダメダメの体系(その1)
このメールマガジンは、ダメダメ家庭の諸相を具体的に列挙するスタイルです。
メールマガジンというスタイル上、全体的に見ると、並列的に列挙されてしまっておりますが、ある種の見通しがあると、それぞれのダメダメの諸相の間のつながりも、見えてくるもの。
今回は、いわば体系的に、いわば幾何学のユークリッド的に、そんなダメダメの間のつながりを見てみましょう。

もっとも基本となる視点は、ダメダメ家庭を作る人間は、「当事者意識がない」という点です。
別の言い方をすると、「幸福になろうとしない」わけ。家庭の領域に限って言うと、「いい家庭を作ろうとしない」わけ。
あるいは、「自分自身の問題から逃避している」とも言えるでしょう。

本来、自分で考え、対処しなくてはならないのに、それを自分の問題ではなく、他者の問題にしてしまっている。

他者の問題としてしまっているので、あらゆるトラブルが自分が受けた被害とみなすことになり、「被害者意識が強くなる」。
そもそも自分の問題だったら、「自分が失敗したと認識する」わけですが、他者の問題なので、自分が被害を受けたと認識するわけです。
常日頃から、そんな発想なので、何があっても、それを自分がこうむった被害と捉えてしまう。だから、常に「犯人探し」をしている状態。

犯人探しをしても、そもそも自分で考えることから逃避しているんだから、トラブルの原因追及の思考だっていい加減となってしまう。
だから、「犯人確定の儀式」を実力的に挙行することで、自分を納得させる。

あるいは、常日頃から、犯人認定した対象に対する「対抗心」を持ち続け、それにいやがらせをすることで、自分の被害者意識を満足させる。

自分はかわいそうな被害者である」ということが絶対の大前提になっている。
それ以外の説明は聞く気もない。ヘタをすると、逆上するだけ。
そんな人間の周囲にいる人間も、「グチに甘い」同類のダメダメ人間ばかりになってしまう。
だからますます周囲からのマトモなアドヴァイスも得られず、ますますダメダメが進行する。

自分はかわいそうな被害者と思っているので、「自分たちはかわいそうな被害者」と思ってくれる仲間を作ろうとする。いわば「次世代に自分の被害者意識を伝える」わけ。
そしてそれが集団化して、集団で被害者意識が燃え上がると「集団ヒステリー」になる。
集団ヒステリーでやるのは「つるし上げ」。

そんな姿を見てたマトモな人は、そんな人々から離れてしまうので、ますます被害者意識が濃くなってしまう。

被害者としてしか、自分を語れないので、ますます被害を自分で求めるようになってしまう。いわば「不幸への憧れ」を持つようになるわけです。

不幸への憧れをもっているので、ますます、実際に不幸になってしまう。
そして、それを被害と捉え、ますます被害者意識を募らせる。

被害者意識にまつわるダメダメの諸相も、そんな基本が理解できていると、簡単に予想もできるわけです。

(終了)
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発信後記

知のスタイルとしては、体系的なものと、ちょっと前に盛んに言われた根茎的・・・リゾームとか言われましたよね・・・そんなスタイルがあったりします。

古代のユークリッドは、幾何学において、公理や公準を使って、厳密で体系的なスタイルで記述していったことはご存知の方も多いでしょう。ひとつの原理から、まるで樹木が上に伸びるように次々と体系を組み立てて行ったわけ。
根茎的というのは、レンコンとか竹の根っこのように、絡み合っているようなスタイルです。

このメールマガジンでは、どっちかというと記述は根茎的になっています。そもそもホームページだと相互にリンクを貼ることもできますから、絡み合うスタイルを作るのにも簡単。

かといって、ダメダメ家庭というものは、ある種の原理があって、そんな原理から、ほとんどの事象を説明することもできるもの。
今回はその第一回目ですが、今後、またこんなスタイルの文章を制作する予定です。
R.10/12/21