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カテゴリー ダメダメ家庭は嘆き節がいっぱい
配信日 03年11月24日 (10年8月16日 記述を追加)
タイトル 夫は子育てに非協力的だわ!
メールマガジンも何回も発行していると、購読者さんからブーイングを浴びるネタがわかってきますね。
今回もそのブーイングネタです。

大体において、言っていることを、理解はできるけど、自分自身はそのようなことをしていない・・・という場合は「気軽」に読むことができるわけです。しかし、まさにダメダメと指摘された行動を自分自身がしていれば、不快に思われるのは当然だと思います。

ちなみに、古代ローマの劇作家テレンティウスのセリフに、「お追従は友を生み、真実は敵を生む。」というのがありますが、その点は今も変わりませんものね。

では、ブーイング必至?のネタに行きましょうか。
その、お題は「ワタシの夫は子育てに非協力的だわ!」です。

子育ては夫婦で行うべきものなのに、もう一方の配偶者が子育てに無関心。このような嘆きは結構多くの夫婦・・・特に女性で聞かれることでしょう。
「あ〜あ、アンタたちは気の毒だねぇ。お父さんが自分勝手な人で・・・もう少しオマエたちにやさしくして上げればいいのに・・・」と言った暖かい慰め?も子供にしたりしますよね?

子供に対するそのような同情の念の表明は、一見そちらの側の親の「やさしさ」を表しているように見られます。しかし、子供にとっては、別にありがたくも何ともないわけです。

配偶者が子育てに協力せず、そんなに「自分の子供が気の毒」と思っているのなら、さっさと離婚すればいいだけ・・・と子供は思っているんですね。両親揃っているからといって、何かいいことがあるとは言えないことなんて、まさに自分自身が所属している家庭が実証しているわけですから。

配偶者の子育てへの無関心を嘆くことは、その嘆きで終息してしまって、事態改善への足がかりにはならないわけです。そこを子供は洞察しているわけです。
相手の無関心を嘆くことにより、子育てでのトラブルをすべて配偶者の無関心のせいにして、自分自身は子育て問題からの安全圏に逃避してしまう。このような人間の心情は子供にも容易にわかってしまうものです。

当事者意識がないダメダメ人間は、「自分自身は『非協力的な夫』に当たってしまった、かわいそうな被害者なんだ!」・・・そう思っているわけです。

大体、「子育てに非協力的」という言葉には、「深い」意味があるでしょ?
考えてもみてくださいな。「子育てに非協力的」な人という言葉はいいとして・・・では一体、何に協力的で熱心なの?

「ワタシの夫は子育てには非協力的だけど、夕食の支度は熱心に手伝ってくれるの。」
「子育てはキライな夫だけど、庭の手入れは熱心だわ!」
「子育てには無関心な夫も、部屋の掃除は積極的だわ!」
「色々と家事をしてくれる夫だけど、どうして子育てには非協力的なのかしら?」

世の中にこのような発言があったでしょうか?
子育てに非協力的な人は、家庭内のその他も全部非協力的なんですね。
仕事に熱心な夫はいるでしょうが、家庭内では決して熱心ではないわけです。
いや!仕事熱心な人も現実的には少ないでしょう。

では、何故に「家庭内すべてに非協力的」と言わないのでしょうか?

それは、それを認めてしまうと、何がしかの解決策を取らないといけなくなりますし、そもそもそのような「絵に描いたような」ダメダメな男と結婚して、子供を作った自分自身がミジメになるからなんですね。

家庭内において全面的に非協力的な夫と結婚生活を続けることは、続ける妻の側にも、かなり問題があるでしょ?
それに、出産前に家事に対して興味が全く、非協力的だったことを認めてしまうと、今更になって「あの人は子育てに非協力的」ということ自体が奇妙ですよね?

大体において、「子育てに非協力的」という母親の発言を聞いている子供も奇妙に思っているんですね。
「そんなこと、出産前から分かりきっていることじゃないの・・・」って・・・

もっと言えば、結婚前から簡単に予想できることなんですね。
そんなことは子供だって簡単に予想できるくらいですよ。

子供の方が、母親の嘆きを聞いて、
「エッ?!あの人と結婚して家事や育児を協力してくれるとでも思っていたの?コイツ・・・いったい何を考えているんだろう?」と驚くくらいですよ。
「前からバカな女だと思っていたけど、ホント、どうしようもないバカ女だなぁ・・・」と、自分の母親を呆れて見ることになる。

多くの男性の中から、わざわざ非協力的なオトコを結婚しておいて、実際に子供ができたら、「子育てに非協力的だ!」と嘆かれても、対処不能ですよ。
その「選択」の意味までさかのぼらないと、事態の理解にはならないわけ。

それこそ、休日に子供と遊ぶ時間が長い父親の子供は学業成績がよく、精神的にも安定しているとかの統計がありますが、そんな統計を取ること自体がバカですよ。
そもそも、休日に子供と遊ぶような、子育てに対する当事者意識を持っている男性を選んで結婚し、その相手との間で子供を作ったわけだから、まずは、母親にそんな認識能力と判断力があるわけでしょ?
それが遺伝的に子供に伝わるわけだから、その子供だって、遺伝的にそれなりの水準にはなりますよ。

休日に子供と遊ぶ時間が少ないというか、そのようなことをほとんどない男性が父親になってしまうのはいいとして、じゃあ、どうしてそんな男性と結婚し、そしてよりにもよって子供を作ってしまったの?
そんなことをした女性は、著しく知能が低いか、あるいは、心理的に抑圧され、認識から逃避し、判断からも逃避しているわけでしょ?
そんな環境に育った子供が、精神的に安定しないのは論理的に当然でしょ?
統計を取る以前の、小学生でもわかるくらいの論理ですよ。
そんなことは、まさに「夫は子育てに非協力的だ!」という嘆きを聞かされる子供でもわかることですし、本来はその嘆きを語る妻自身も、冷静になればわかること。

しかし、そのような誰でもわかるような認識から逃避し、判断から逃避しているがゆえに、上手く行かないことを自分が被った被害と認識し、「ああ!夫が子育てに非協力的だ!」「ああ!ワタシって、なんてかわいそうなの?!」と大仰に嘆くことになる。

選択から逃避し、判断からも逃避する女性と一緒になったオトコなんて、はずれに決まっていますよ。そんな夫婦は、選択から逃避しているがゆえに、逆に言うと、選択を子供に丸投げするようになってしまう。
「そんなことはオマエが考えろ!」
「ワタシは忙しいんだ!」
「いったい、誰のためにこんな苦労をしていると思っているんだ?!」

そのように判断を子供に丸投げしておいて、ちょっとでもトラブルになると、烈火のごとく怒り出す。
そんなことだから、子供がますます心理的に追い詰められてしまい、トラブルが発生し、妻の側は「ああ!夫は子供のことに何もタッチしない!」と更にグチることになる。

子育てに非協力的な夫がダメダメなのは言うまでもないことですが、マトモな人だったらそれくらいは結婚前にわかるわけです。
というよりも、オバカ本人よりも、そんなオバカと、わざわざ一緒になるような人間の方がタチが悪いわけ。
そんな人は、まさに「不幸への憧れ」を持っているもの。わざわざ不幸な状況を自分で作ってしまうわけ。
そのまま突っ走ってしまうと、子供もその不幸に巻き込まれることになってしまう。
「夫は子育てに非協力的だわ!」という嘆きの言葉は、不幸への憧れが顕在化したものとしては、実にわかりやすいもの。
その嘆きの言葉は、まさに「求めて嘆いている」わけ。

結局は、ダメダメ家庭というものは、夫婦どちらもダメダメなんですね。
真っ先に自分の被害を考えるところなど、結局は同じ。
子育てを被害と考えているからこそ、夫も協力しないし、妻の側も、相手方が協力してくれないことを、被害と捉えて嘆くだけになってしまう。
子供と一緒にいることが、それなりに楽しいのなら、片一方の無関心を嘆いたりはしませんよ。子供と一緒にいるのが楽しく思う人だったら、やっぱり、子供と一緒にいるのが楽しい男性と一緒になりますよ。
子供と一緒にいることが不快だから、「被害を平等に分担すべき!」と考えるわけでしょ?
何事も被害と考えるから、同じように強い被害者意識の人間と結婚し、子育てという「ババの押し付け合い」をやることになるわけ。
そして、そんな雰囲気の中で、子供もダメダメにしてしまうわけです。

何と言っても、子供には簡単に将来が予想がつくわけです。
片一方が子育てに非協力的な環境にありながら、子供を育てた片方の親が後で言う言葉。
「私一人で苦労してアンタを育てたんだからね!全くどれだけ苦労したことか!一生棒に振っちゃったわ!この恩は忘れちゃダメよ!」
子供にとってみれば、成人後の自分自身に付きまとう親を想像して、ゲンナリしますよね?

この望まない将来に対するプレッシャーで、子供の側もますます落ち込んでしまうわけです。
子供は親が考えているほど、バカではないんですね。

勿論、夫婦その人にも同情する点がありますよ。
夫婦の実家の家庭だって、そんなダメダメ家庭なんですからね。
何も自覚がないまま、何も考えずに一緒になって、実家と同じような家庭を作っただけ。
そもそも、そんな女性の母親も、同じグチを言っていたのでは?
ダメダメ家庭は遺伝子によって後世に伝達されるというより、家庭内の雰囲気で伝わっていくものなんですね。

逆に言うと、この問題の本質的な解決は、夫にクレームを付けることではなく、まずは自分の実家についてちゃんと考え直す必要があるわけです。結局は、自分の実家も、そんな感じだったでしょ?それが連鎖しただけなんですね。

(終了)
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発行後記

このメールマガジン「ダメダメ家庭の目次録」も発行から約2ヶ月といったところです。
書いている私が言うものなんですが、1週間に3回もこんな文章を読んでいる方もスゴイと思ってしまいます。決して読んでいて楽しい内容ではありませんものね。

しかし、未発信のネタがたまってきたので、もしかすると1週間に4回発信に変更するかもしれません。                          
R.10/8/16