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カテゴリー | ダメダメ土曜講座(人物編) |
配信日 | 09年1月31日 |
タイトル | 大相撲の朝青龍さん |
先日、大相撲があって、しばらく休んでいた横綱の朝青龍さんが優勝したようです。 「今回、ブザマな成績だったら引退だ!」なんて、クリティカルな状況での優勝だったとか。 その朝青龍さんは、モンゴル出身のお相撲さんです。 その朝青龍さんは、何かあると、スグにモンゴルに帰ってしまう。以前はモンゴルでサッカーをしていて問題になりましたよね? その朝青龍さん、今回の優勝の後で、また脱兎のように、モンゴルに帰国してしまったんだとか。大相撲の関係者のお歴々はご立腹とのこと。 この朝青龍さんについては、以前よりこのメールマガジンでたびたび言及しております。 ダメダメ家庭の観点から見てみると、彼の行動もすんなり理解できるものなんですね。 そもそも、モンゴルに帰国するのはいいとして、じゃあ、具体的にモンゴルの何が好きなの? モンゴルには親など家族がいるじゃないか?その家族に会いたいんだよ! ・・・それだったら、親を日本に呼べばいいだけ。これだったらトラブルにはならない。 モンゴル料理が好きなのでは? ・・・しかし、東京にはモンゴル料理のお店もたくさんありますよ。なじみのお客になったら、好きな味付けにしてもらうこともできるでしょ? 乗馬とかサッカーとかのスポーツがしたいのでは? ・・・しかし、そんなスポーツ関連の施設も、東京周辺にはいっぱいありますよ。何もモンゴルに行かなくてもね。 モンゴルの空気が恋しいのでは? ・・・東京の空気は褒められたものではないんだから、この可能性はあるでしょう。しかし、空気が恋しいのだったら、逆に言うと、しっかりと手続きを取って、ゆっくりモンゴルにいられるようにするのでは? 彼は、具体的には、モンゴルの何が好きなのだろう? それを彼自身はわかっているの?わかっていれば、あんなに余裕のない対応はしませんよ。 以前にも書きましたが、彼はモンゴルに帰るのではなく、モンゴルに逃げているだけ。 逃げる先が、たまたまモンゴルしかないから、モンゴルに行っているだけなんですね。 昨日配信いたしましたが、彼は「故郷についての判断を逃避している」状態となっている。 彼にとっては故郷であるモンゴルは、本当の意味では、居心地のいいものではない。 たぶん、両親ともフランクには会話できないのでは?両親との間でフランクな会話ができれば、逆に言うと、その両親も「今度はオレたちが日本に行くよ!」となりますよ。彼は何よりも、「親に対して気を使っている」「真っ先に親に配慮する」状態。 親についてはアンタッチャブルになってしまっていて、だから精神的な抑圧が深まり、故郷について、具体的には考えられないし、故郷についての判断もできていないわけ。 そんなことだから、人とのやり取りがぎこちないものになってしまう。 日本では何かとトラブルを起こす朝青龍さんですが、別に日本がキライというわけではないようです。何でも彼は、ちゃんこ料理のお店を日本に出店したそうですが、日本がキライならそんなことはしませんよ。もっとビジネスライクに「出稼ぎ」と割り切った行動をしますよ。 彼は意外にも「人に合わせすぎる」人なんですね。 だから、何かと気を使って、疲れ果ててしまう。 気を使っているからこそ、逆に、スグに緊張の糸が切れてしまうわけ。 そのことを認めれば対処が可能ですが、彼は自分自身からは逃避している。 だから、「故郷に帰れば、この問題も一気に解決」と「逆・約束の地」の発想にすがってしまう。 しかし、モンゴルに「居続けても」気を使ってしまう・・・そんなことを内心では感じているから、日本にも居場所を作っておこうとする。 彼は日本に居る時は、モンゴルに逃げることを考え、 モンゴルに居る時は、日本に逃げることを考える。 彼は、自己逃避のアダルトチルドレンであって、自己逃避であるがゆえに、「ワタシに構って!」と求めている。 「ワタシに構って!」の人は、序列が一番上の立場になると、逆に困惑してしまうもの。 だって、一番上の立場は、「人に構う」立場でしょ?「構ってもらえる」立場ではありませんよね?それに最高位となると、「人に合わせるだけ」では済まない。だから心理的にプレッシャーになってしまう。 たぶん、彼は横綱という最高位になった段階で、精神的な平衡が崩れてしまったのでは? 人から構ってほしい人は、むしろパシリをやっていた方が、気持ち的にラクなんですね。 割とよく似た例だと、プロ野球でありました。 関西のチームでモメた中村さんという選手は、何かとお騒がせが多かったのですが、その関西のチームから追い出されて、名古屋のチームに拾われて、そこでは精神的に落ち着いていました。たぶん、最初の関西のチームでは、自分が序列最高位だったけど、名古屋のチームでは、パシリだったので、それで気持ちが落ち着けたのでしょう。 実は、このようなことは、それなりの洞察力のある人だったら、簡単にわかることなんですが、大相撲の関係者には、その点が理解できていないようです。 大相撲の周囲には、芸能人はいても、「芸術は不在」の状態。 だから人間の内面まで、その思考が至らない。 大相撲の関係者の中には、漫画家さんやテレビドラマの脚本家さんもいるようですが、その手の人は、人間の心の内面まで見通せる人ではないんでしょう。 心の内面まで表現されていたら、逆に、売れませんからね。 しかし、トラブった時には、やっぱり自分自身の原点を見つめなおすことが必要になるわけです。 大相撲の関係者に、そんなことができる芸術的な洞察力のある人がいれば、こんなに大きな騒ぎにはならなかったでしょう。 ちなみに、その朝青龍さんも、今はまだ何とかカタギとしてやっている状態ですが、お相撲さんを辞めたら、このままでは「行くところまで行ってしまう」でしょう。 今現在は、まさに土俵際でギリギリ留まっている状態。 ここでじっくりと、自分自身の問題なり、出身家庭の問題を考えないと、何をやってもスグに逃げ場所を探すようになってしまう。 そんな人って、実際にいるでしょ? そもそも、相撲のような勝負の世界は、「勝ち負けだけで判断する」ことができるので、この手の抑圧的な人間には相性がいい。 だからと言って、自分自身より、相手のことばかり見てしまうと、まさに自分を見失ってしまう。 この朝青龍さんの問題では、お師匠さんの指導の問題が色々と言われているようですが、お師匠さんだったら、弟子にはこう言わないとね。 「相手に勝つんじゃないんじゃよ。己に勝つんじゃよ!ふぉ、ふぉ、ふぉ・・・」 (終了) *************************************************** 発信後記 当然のことですが、私としては朝青龍さんを非難しているわけではありませんよ。 自分自身を見つめなおしてみたら? 私としては、そんな感じです。 このようなことは、あらゆる人、特にダメダメ家庭の人間には、非常に重要なこと。 逆に言うと、自己逃避傾向の強いダメダメ家庭出身者には、実に難しいことなんですね。 |
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R.10/12/16 |