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カテゴリー トラブル発生時の行動
配信日 06年8月18日 (11年2月17日 記述を追加)
タイトル 遠くから検討する
ダメダメ家庭の人間は、まずもって自分自身から逃げている。そもそも当事者意識もないので、自身で達成したい目標があるわけではなく、誰かとのやり取りにあたって、相手に分かってほしいこともない。だから、やり取りの成果を、加点法的に考えることができず、常に減点法になってしまう。やり取りに当たって、相手方から自分の問題点を突っ込まれると、過剰に反応し、「ワタシは全然悪くはないわ!」「それは全部○○のせいなのよ!」と逆上してしまう。マイナスには過剰に反応するけど、合意などのプラス方向はもともと想定していない。

おまけにダメダメ家庭を作った親自身に強い被害者意識がある。子育てというものを親である自分が被った被害と考えている。子供が関わってしまったトラブルをちょっとでも家庭に持ち込んだりすると「いったい、いつになったら、こんな面倒を持ち込まないようになれるんだ?!」と親から怒られることになる。そんな家庭に育った子供は、「これ以上親の被害者意識を刺激しないように」、つまり「親に迷惑を掛けないように」日々警戒することになる。

トラブルが発生した場合には、その処理に当たって、親に迷惑をかけないように対処するようになり、「新参者を犯人認定する」ようになってしまう。その集団に新しく入った人間を、「この問題が発生させた犯人はコイツだ!」「コイツが入ったせいで、ワタシたちは上手くいかなくなったんだ!」と認定して、その新参者にすべての原因を押し付ける。本来なら、そのような問題が起こるに至った背景について考える必要があるでしょ?しかし、背景や経緯から考えることをすると、自分自身や自分の家庭にその原因が見い出されてしまう可能性がある。つまり「親に迷惑」を掛けることになってしまう。だから自分から遠い存在を犯人認定する。しかし、自分から遠い存在って、本来は自身の問題とも遠い存在でしょ?そんなものを犯人認定しても、自分の問題は解決しませんよ。

しかし、ダメダメ人間は、本気では事態の解決などは考えない。
その手のダメダメ人間は考えるのは「どうやったら、ワタシは悪くないということを主張するのか?」という点だけ。自分に犯人認定が降りかかってこないようにしたいだけで、事態を改善していく発想自体をもっていない。
そもそも、ダメダメ家庭の人間はグチを言うしか能がない
だから、自分がグチを言わなくても済むようには本気では考えてはいない。自分の問題が解決してしまったら、他に話のネタもない。
そんな状態が一番の困った状態!!
グチを言えない辛さを、どうやってグチればいいの??

不都合な事態になってしまっても、本気で解決しようとは思っていないし、善後策を考えるにあたって、自分の身近の人間に「迷惑がかからないように」配慮する・・・ダメダメ人間は、そんな前提を元に対処することになる。
だから、「自分が一番よく知っているケース」については、考えないんですね。だって、「自分が一番よく知っているケース」って、要は自分の身近な人。そんな人に迷惑を掛けないのは鉄則・・・それがダメダメ人間というもの。

何回も書いていますが、日本でフェミニズムの闘士の女性などもいらっしゃいますよね?主義主張は本人の自由意志でしょう。しかし、「悪いのは全部オトコのせいだ!」とぶち上げるのはいいとして、その女性の一番知っている男性、そして、自分が一番よく知っている男性と女性の関係を例にして、自分の考えをケーススタディする必要があるでしょ?
それって、一般的には自分の父親であり、父親と母親の関係でしょ?
その手の女性たちが主張する「男性による女性への抑圧」という問題だって、自分の両親に適用してみないと、「上滑り」もいいところですよ。

そんな「上滑り」の理屈だからこそ、人から突っ込まれると逆上するしかない。自分が一番よく知っているケースにも十分適用できる発想だったら、誰かから突っ込まれても、人差し指でチッ、チッ、チッ・・・とやって、「イヤイヤ、アナタの言っていることも一理あるかもしれませんが、ワタシがよく知っているケースだと、このように考えると実に理解しやすいんですよ!」と冷静に対応できるでしょ?
逆に言うと、自分から逃げ回っている「心の弱い」人間は、そのような形で、自分から遠いところで議論する同類たちに群がるようになる。だって、お互いに「自分の問題」や「自分の周囲の問題」について触れないわけでしょ?
しかし、そんなことで、何かが解決されるの?
自分が一番よく知っているケースについて考えることから逃げ回っていて、どんな解決策が出てくるの?
「このような事情を考えて、その他、あのような事情も考えて、それらを総合的に検討すると・・・」と、いつものように議論のための議論に終始するだけ。
それよりも「少なくとも自分が一番よく知っているケースだと、こんな考えを使うことにより原因が理解できて、事態も解決できるよ!」でいいじゃないの?
似た事例の場合なら、そのケースを参考にしてモディファイすればいいだけだし、かなり異なったケースだと、また新たに考えれば済む話でしょ?

あるいは、最近では、上記で例示した過激なフェミニズムとは、方向の上では逆の事例もあるようです。
インターネット上でやたら、女性に対して攻撃的な書き込みの文章があるんだそう。
「日本がこうなってしまったのも、オンナたちが力を持ったせいだ!」とか、
「オレたちオトコはオンナに差別されている!」などの書き込みがあるんだそう。

これって、結局は過激なフェミニズム運動と向きは違うだけで、その心理はまったく共通しているわけです。女性に対して攻撃的な文章の書き込みをしている人は、その人にとってもっとも良く知っている女性といえる自分の母親については、思考停止になっている。「自分の母親はどんな人だったのか?その母親の子供として、子供時代において、自分の母親を信頼し、あるいは一緒にいるとリラックスできていたのか?」そんな具体的な視点で考えていないし、考えることから逃避しているわけです。逃避して、思考停止であっても、自分の母親への不満は心の中で渦巻いている。というか、思考停止であるがゆえに、何も解決していない。だから、不満が蓄積されるばかり。しかし、自分の親という具体的な存在はアンタッチャブルになっている。
だからこそ、女性を一般レヴェルに敷衍した形で、自分の母親に対してクレームをつけるわけです。

このサイトでは、ダメダメ家庭の人間は、反面教師という言葉を頻繁に使うことについてまとめた文章があります。過激なフェミニズムも、感情的で概括的な女性への攻撃も、向きは違っていても、その姿は同じという、まさに鏡に写った自分自身そのものでしょ?
男性について考えるにせよ、女性について考えるにせよ、当人が一番よく知っている事例について、しっかりとした検討しておかないと、結局は、自分を騙すだけで終わってしまう。
一般論的なものに留まっている主張は、所詮は、自分を騙しているに過ぎないので、ちょっとでも突っ込まれると、逆上するしかない。逆に言うと、ちょっとした質問に対する過敏な対応は、その人が主張している言説が、自分を騙すための道具に過ぎないことを語っているわけです。

前にも書いていますが、ダメダメ人間は、問題を本気に解決するつもりはない。問題が存在していることが、自分のグチのネタとしても、自分を被害者として認定するのにも必要なんですね。そんな人は、自分から遠いところから、問題について検討する。
逆にいうと、そんな問題を本気に解決するつもりがないダメダメ人間は、ちょっと話を聞けばスグに分かってしまうもの。

実際に、あのフェミニズムの闘士の周囲の人って、自分自身を見つめることから逃げ回っている心の弱い人間ばかりでしょ?
男性に文句があるのなら、そのクレームを、まずは自分の父親に言うことが最初でしょ?それが出来ずに、自分とは直接的には関係の無い男性に文句を言って自分を満足させているなんて、アタマも貧しいし、心も貧しいといえるのでは?自分の考えに自信があるのなら、まずは自分の目の前にある問題から取り掛かる・・・こんなことは基本でしょ?

知性というものは、何も、本をたくさん読んで、知識をいっぱい持っているというものではありませんよ。自分の目の前の問題を正確に理解する洞察力と、その問題に取り掛かる覚悟・・・それらが合わさって知性なんですね。知の基本は「汝自身を知ること」なのは、古代ギリシャの昔から変わらない。
しかし、ダメダメ人間は、自分の目の前の問題から逃げてばかり。
だからマトモな人間はそんな人から遠ざかり、ダメダメな人間はそんな人に群がって・・・「ワタシたちって、なんてかわいそうなの!?」と、やっぱりグチ大会・・・こんな光景は実にポピュラーでしょ?

(終了)
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発信後記

まあ、話をしていても、やたら一般論しか言えない人とは、会話も弾まないでしょ?そんな人は、ただ会話不全というだけでなく、当事者意識がないから、本当の意味では自分自身の問題として認識していないということなんですね。
自分自身の問題と認識して、自分で改善しようと思っていないだけならまだしも、被害者意識だけはあるので、スグに逆上することになる。だからタチが悪いわけ。

「自分の経験では、○○だった。」・・・なんて言い方は、あまり知性がないように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないわけ。その自分自身の経験を客観的に説明できることは大変な知性的なこと。
経験を知っているのではなく、経験の意味をわかっていれば、実に知性的。
それに本来は誰だってできることでしょ?しかし、それから逃げ回っているのが、ダメダメ家庭。
だから、
「じゃあ、アンタ自身のケースではどうだったの?」
なんて言われると逆上しちゃうんですね。
R.11/2/17