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カテゴリー ダメダメ土曜講座(事件・トラブル編)
配信日 09年8月8日  (11年2月9日 記述を追加)
タイトル 子は親の鏡
今週は、ダメダメ家庭のひずみが子供に集約することについての文章を、集中的に配信しております。
被害者意識が強いダメダメ家庭の親は、「自分は子育てという被害を背負わされた、かわいそうな被害者」と自分自身を確信していて、「自分よりも恵まれた存在」と認定している自分の子供に対してサポートする気はまったく持っていない。
だからこそ、そんな家庭の子供は「自分のことは全部自分で対処するしかない!」「親に迷惑をかけられない!」と切羽詰まった心情を持ち、心理的に余裕がないからこそ、現実的にはトラブルが起ってしまう。

さて、そんな流れとなっている絵に描いたような典型といえる事件が、ちょっと前に報道されていました。
2004年の事件ですが、高校でカンニングを疑われた生徒が、自殺してしまった事件です。

私は、パソコンに複数のブラウザを入れておりますが、その中のOPERAというブラウザでのトップページは「あのLIVEDOOR」になっております。そのサイトに、掲示板でのご意見?を含めてその事件が紹介されていたんですね。

ちなみに、その事件について、もうちょっと詳しく書くと、こんな感じです。

『2004年に埼玉県立高3年の男子生徒(当時17)が自殺したのは、カンニングを疑った教諭らの指導が原因として、母親(56)が県に損害賠償を求めた。判決によると、04年、2時限目の物理の試験中、生徒が消しゴムに巻いたメモを見ているのを教諭が発見。メモは1時限目の日本史の試験に関する内容で、担任ら教諭5人が別室で生徒から約2時間にわたり事情聴取。生徒は同日夕、埼玉県新座市の立体駐車場で飛び降り自殺した。
 母親は判決後、「わたしたちに何の配慮もない判決で、非常に残念です」と話した。』

ちなみに、そのニュースのアドレスは、
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20090730-525085.html
です。(外部リンクです)
できれば、皆様も、ニュースのサイトでの文章をしっかりお読みになってくださいな。

LIVEDOORに載っていた掲示板での閲覧者さんのご意見は・・・まあ、失笑するようなレヴェルで・・・
やっぱり「掲示板常駐者」は、この程度の知能レヴェルだなぁ・・・と思うだけ。
ただ、上記ニュースを読むと、このメールマガジンで記述しているダメダメ家庭の多くの様相が見えてくる。
せっかくですから、この私ならではの視点で見てみましょう。

さて、高校生の息子がカンニングを疑われ、「自殺」したのはともかく・・・
その騒動の対処がどうして母「」なの?
子供が高校生だったら、まだ両親共々が存命なのが一般的なのでは?
母親が前面に出て裁判するのはともかく、じゃあ、父親はどこにいるの?

もちろん、死別してしまって、不可抗力で父親が不在となってしまった・・・
そのような場合は、現実に存在するでしょう。

しかし、じゃあ、母親の両親はどうなっているの?
つまり、自殺した生徒にとっての祖父母です。
存命なの?両方とも死去しているの?
存命だったら、祖父母も出てきていいのでは?裁判で矢面に立つ必要はなくても、折々の場で同席してもいいのでは?

あるいは、その自殺した生徒にとっての父親・・・つまり母親にとっての夫が死別だったら、その夫の実家とも関係が継続しているものでしょ?孫のトラブルに対して、祖父母たるもの、もうちょっと前面に出てもいいのでは?

あるいは、その母親には兄弟姉妹がいないの?甥の自殺に対して、対処してもいいのでは?
もし、その母親が夫と死別だったら、夫の兄弟だって、まだやり取りがあるでしょ?
それこそ、自分の子供がピンチになったら、助けてもらうように、親戚関係は、保っていた方がいいでしょ?

母親が前面に出て対処するにせよ、母親「だけ」が前面に出ているって、異常でしょ?
その母親には、ピンチになったら、サポートしてくれる人たちが周囲にいないの?
しかし、一人で対処する母親の姿を見れば、現実にいないんでしょうね。
だからこそ、トラブルが起こると過剰に反応することになってしまう。
その母親は、「周囲の人は頼れない!」「自分だけで何とかしないと!」そして「親には迷惑をかけられない!」と思っている。

その母親がそんな心情なのはいいとして、そんな心情をまさに高校生の息子も持っているんですね。
「この試験の成績が悪かったら、親に迷惑をかける!」
「カンニングがばれたら、親に迷惑をかける!」
そして、実際にばれてしまって、この事態を、自分一人でなんとかしないと・・・とダイビング。
親の姿を見ると、まさに子供の行動とそっくりでしょ?「事件後にパニック的に大騒ぎ」しているところなど、まさに瓜二つ。
ダメダメ人間は、周囲の人を信頼していないので、やたら「裁判好き」。
何かトラブルが起ると、スグに「訴えてやる!」と息巻くことになる。
そして裁判所という権威から、「アナタは被害者なんだよ!」と認めてもらいたい

しかし、被害者意識がそんなにも強いということは、深層心理的には「子育ては自分が被った被害」と認識していることを示しているといえます。今回の裁判だって、自殺した子供のことよりも、子供に自殺されてしまった自分自身の被害に発想が向いているでしょ?
子供当人はもう死んでしまっているんだから、その裁判は子供のためというよりも、母親自身のためですよ。

その母親は、学校に対して噛み付いているわけですが、その母親にしてみれば、学校という存在は、自分の父親の心理的な代償となっているわけです。深層心理的には自分の父親にクレームをつけたいけど、父親の問題はアンタッチャブルになっているので、目先に存在する強圧的な対象にクレームを付けている。
そう見ると、理解しやすいでしょ?

そのようなことを自覚していれば、そもそも子供の自殺事件も起こらなかったでしょう。
そこから逃避しているので、「自分と自分の実家との関係はアンタッチャブル」になっている。
そんなことだから、フランクなやり取りができず、「人間関係も広がらない」。
実家がダメダメだと、兄弟仲も悪いまま
当人が自己逃避しているのは勝手ですが、「そんな人が唯一できるのが子作りだけ」。
だから、結局はトラブルが起こってしまう。
そしてトラブルが起こった後になって大騒ぎ。

そんな流れは、まさにダメダメの王道と言えるくらい。
子は親の鏡と言いますが、子供の行動は親の行動とそっくりだったりするもの。
逆に言うと、親が自分自身を自覚していれば、子供の欠点やトラブルも見えやすく、子供の行動も予想できるでしょう。ただ、自分自身から逃避してしまうと、何も考えずにできてしまう「なじみ」の流儀の子育てをしてしまう。つまり、自分が受けた子育てをそのまま繰り返してしまう。結果的に、自分の子供も自分と同じようにダメダメになってしまう。だから、親と同じキャラクターをもった子供が身代わりになって死んでしまう・・・ダメダメ家庭では、そんな事態がお約束のように発生しているものなんですよ。

裁判を起こしたこの母親は、まさに「悪いのは○○だ!」「ワタシは悪くない!」「ワタシはかわいそうな被害者なんだ!」と認めてもらおうとしているわけですが、周囲に対してそのように要求するスタイルは、結局は、その母親の実家のスタイルだったわけです。
実家の問題点を自覚していないがために、結局は自身でも繰り返してしまう。

そのような「子は親の鏡」となっているところは、それこそインターネットの掲示板などでも顕著でしょ?
自分に関係ないようなマターには首を突っ込んで、そして「アナタのために、わざわざ言ってあげているのよ!」なんて自身の持ち出しを主張し、人のやっていることをくさし、人の失敗を大喜びする姿は、その人たちの親の姿そのものでしょ?
挙句の果てには、「オレたちがこうなったのは、全部親のせいだ!」と一緒に盛り上がる。
しかし、そんな盛り上がりは、「子供が生まれたせいで、うまく行かない!ホント、この子供には困ったものだ!」と、同類たちとグチっていた、その人の親の姿そのものじゃないの?

インターネットの掲示板に書き込むのはその人の自由ですが、自分の書き込みの文章なり、別の人の書き込みの文章を読んでご覧なさいな。
グチばかりで、尊厳がまったくないところなどは、その人がよく知っているダメダメな親そっくりでしょ?自分の実家の問題を「感情的に」語る人は、例外なく、その人の親と全く同じ行動をしているものでしょ?
被害しか語るものがないし、だから、話の内容が不幸自慢ばかり。
逆に言うと、実家の問題なり、自身の問題について何も自覚がないと、親譲りの「なじみ」の流儀が通用する領域に惹かれてしまうんですね。

この手の人は「反面教師」なる言葉をもっともらしく持ち出すことが多くあります。いつも書いていますが、「反面教師」とは、鏡に向き合った自分自身であり、向き以外は全部同じということ。自身では肯定しているものが何もないので、「気に入らないもの」とは「違うことをする」という二重否定という形になってしまう。
だからこそ、結局は、その反面教師と実に似てしまう。
それこそ、「時代が悪い。」という言葉をスグに使う人は、その親もそんな感じだったでしょ?その指し示す時代は親と子の間で違っていても、「時代が悪い。」というグチに逃げ込む心理は、親と子で共通しているわけです。
嘆きの理由は親と子で違っていても、そして、嘆きの仲間は、親と子で違っていても、嘆くだけで自分でアクションを取ろうとしないところは、まさに、子は親の鏡そのものでしょ?
そして、そんな自分を直視することなく、自分のダメダメさに甘い人たちとだけやりとりをするのも、結局は、子は親の鏡なんですね。
そんな人が、何かの間違いで家庭を持ってしまったら、新たにできてしまう家庭は、「子が作った家庭は、親が作った家庭の鏡」となってしまう。
結局は、その負荷が子供に集中して、子供の事件となってしまう。
そして、その事件の後の対応も、今回の文章で例示したように、「子は親の鏡」となってしまうわけです。

(終了)
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発信後記

何でも日本の女性芸能人さんが、覚醒剤の関係で手配されたとか・・・
私は名前を聞いてもピンと来ない。
ただ、経歴を見ると、両親の離婚などを含めて、見事なまでにダメダメ家庭の典型的な人間と言えます。
もちろん、だからこそ、芸能界でがんばれるわけ。

芸能界でがんばるのはいいとして、そして結婚するのはいいとして、子供を育てるとなると、簡単にはいかない。
芸能界で輝けるための資質と、親としての資質は、一致しないどころか逆方向。
母親になるのなら、覚悟を決めて芸能界を引退する必要があったでしょうし、芸能界を続けたいのなら、母親になってはダメでしょう。

たぶん、彼女としては、「絵に描いたようなすばらしい家庭」を作って、自分の親に見せつけたかったのでしょうが・・・そんな家庭は、絵のように脆く崩れるのが、お約束なんですね。
R.11/2/9